amazon.comへ発注しておいた本が届く。書店めぐりの出来ない日々に、確実に買う本を片端からカートへブチ込んでいただけに、その量たるや結構なものがあった。週末のルーチンワークをこなしつつ、まずはコミックから目を通していく。
『エマ 4(森薫/著、エンダーブレイン)』
ヴィクトリア朝悲恋絵巻メイド萌え萌えストーリー、待ってましたの第4巻。いつもより余計に萌えておりますっつーかサービスシーンが多いっつーか。ヒロインのドレスアップがことにツボなんですが、その初々しさの対極にある女主人の肉体の微妙にユルめな豊満さに目を奪われたりなんかして。まぁ、それはさておき、結ばれない恋人達のすれ違いと悲劇的な再会なんてぇのは古臭いやと素通りできるネタの定番みたいなモンなのに、時代がきっちり見えているから素直に胸に落ち、またいじらしく思わされるのがこの話。なんとかハッピーエンドをと素直に期待しちまいますね。
ところで作者様、来札の折は仕事サボッてもサイン会の整理券をゲットしたいと思った(けどダメでしたぐっすし)ほどの僕ですが、この本についてるアンケート葉書、どーしても出せません。ちりばめられたイラストが惜しくて抱え込んでるファンも多いと思いますので、ぜひ事務書類的なバージョンを別につけてください。<なんか妙
『中国の鳥(波津彬子/著、小学館)』
古きよき英国を、こちらは支配階級の側から見た短編集。優雅でリッチな日々を送る貴族階級に起きる小事件を、いつもながらのやさしい筆致で綴っていて目に脳に心地よい。お婆さんから聞かされる穏やかな昔の話の印象がありますな。ことに少女と幽霊の話は、会話の面白さあって一押し。あとメイドと猫の掌編2本もジジイ猫の老獪さあって良いです。メイド萌えの余波だけでなく。
『雨柳堂夢咄 其ノ十(波津彬子/著、朝日ソノラマ)』
不思議な骨董品店をめぐる物語集もとうとう10巻目、これには特に言うべき感想が無い。だって絵にもストーリーにも満足しきっていて、誉め言葉しか出てこないんだもんな。続きが出るたび幾度も読み返し、またやすらかな(あるいは少々コミカルな)闇に想いを馳せるのみである。
『Hold me tight(篠原烏童/著、朝日ソノラマ)』
砂の惑星に起きる異変をめぐる物語が、いよいよクライマックスへ。「ヒト」の業がもたらす惨事の行き着く先は…と案じつつ、作者お得意の「自然の慈悲」で平和に落ち着くんじゃないかなあと幾分安心してかかってしまったり。いや、それが好きで読んでるんですけどね。
『ファサード 11(篠原烏童/著、新書館)』
時間と空間を越えて漂流する集合生命体?ファサードのシリーズ。泣ける話ありコメディあり感動話あり寂寥感ありの連作に、また新たな話が加わったのは嬉しい。内容もバラエティに富んでるし、絵柄も(ひところ急に線が細くなって以降は)安定した美しさだし。
今回特に気に入ったのは、あのローマ皇帝ネロを描いた1編。歴史上、悪役とされた人物を記録をもとに再構成すると、不思議に違う像が結ばれたりするものだけど、これまさに然り。他でもぜひお願いします。
『トニーたけざきのガンダム漫画(トニーたけざき/著、角川書店)』
ファーストガンダムパロディ短編集。特筆すべきは何と言ってもペン(いや筆)タッチ、完璧なまでにオリジナル絵師の安彦良和氏に似せてあるのだ。あまりの類似っぷりに、昔の画集とか設定資料のコピーとか引っ張り出してチェックしちまいましたぜ、ええ。しかしこの時期なら枠線も筆で描かないと…って、別に贋作やってるワケじゃねえだろ>僕
さすがに掲載誌がガンダム専用、また低年齢&女性層も居るであろうことを慮ってか、他作品のようなお下品ギャグやスプラッタは少なめだが、素直に笑えることは折り紙つき。往時の『OUT』なんか思い出すテイストっすね。あとちょっと気になるのだが、作者氏、妙にキシリア様に肩入れしてませんか?オリジナルより二割増ぐらい可愛い気がするんですが?
後は『ジョジョの奇妙な冒険 20(荒木飛呂彦/著、集英社文庫)』『同 21』とコミック山を踏破した後には『荊の城 上・下(サラ・ウォーターズ/著、中村有希/訳、創元推理文庫) 』その他が待っている。ここらは通勤の友ということで、またいずれ。
今日はまた『6年の科学』なる懐かしいものが届く。付録の1/6骨格標本が欲しくてネットで取り寄せたものだが、これがなかなか良く出来ている。パーツ構成も適度に複雑で、模型作りの楽しみもある。送料込みで1,500円弱でこれだけのプラモを手に入れたと思うと非常にお買い得。しかも、一部ではあるけれど関節が可動になっており、仕上げた後も遊べそうだ。何にって…ええと、12インチフィギュアの戦闘服とか着せ替えて。<悪趣味
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