店主酔言
書籍・映画・その他もろもろ日記


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2000 09 / 

[ 銀鰻亭店内へ ]
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10月1日(日) 曇
 遅すぎる日。って言ってもオールドSFファン以外には通じないか。
 ねこまが出勤になってしまったので、水槽の掃除などして過ごす。底砂クリーナーをかけたら60cmはかなり汚かった。何故だ。生物も許容範囲にはほど遠い数だし、餌も控えめにしてるし、毎週水を換えてるとゆーのに。もしやエビの横井さんの仲間が、物陰にこっそり(しかも大量に)生き残っているとか?それとも砂の中に、買った覚えのない変な生物でもいるのじゃないだろうな。んでもってずんずん大きくなって、怖くなった僕はI湾に捨ててしまい、後に怪獣として再上陸を・・・・
 他愛も無い疑念(つーか妄想)はさておき、フィギュアにも手を加える。乾かしては少しずつ肉付けをする過程なので、まだページの更新はできないが、着実に作業は進んでいる。本当は毎日手を入れたいところなのだが、平日はさすがにできない。この分だと完成は来年になるだろう。鬼の高笑いが聞こえそうだ。
 夜に入ってWeb小説の改稿作業。しかし資料の読み返しを始めてしまい、途中で挫折する。やはりアレだな、こういう事は余計なものの無い環境でやるに限るな。明日は頑張るとしよう。って職場でやる気か僕。実は既にやってますけど<くらッ

10月7日(土) 晴時々曇
 1日に書いたことのしっぺ返しのように、仕事が忙しくなり数日が過ぎてしまった。げにすまじきは宮仕えというヤツである。昔の人はいい事を言うものだ。言った人もたぶん仕事嫌いだったんだろう。
 それでも本は読みつづけている。というか読まずにいられない、これは業病のようなものだ。自分で本を開けるようになった時からだから、かれこれ35年も患っている、治療の道のない病気だ。あったって治す気は無いけれど。この病気で僕が困っていることがあるとすれば、ただ本の置き場ぐらいなものだし。首狩り族と一緒で、大事に取っておきたいほうなんだよね<なんちゅう例えだ

 さて、そんな訳で、先月の25日に買い漁った本を立て続けに読む。
 『さまよえる未亡人たち(エリザベス・フェラーズ/著、中村有希/訳、創元推理文庫)』
 この作者のシリーズものを愛好してるので買ったが、古典的で飄々とトボけた味わいがいい。訳も読みやすくて嬉しかった。
 『ななつのこ(加納朋子/著、創元推理文庫)』
 好きだ。日々に潜むちょっとした謎を見つけて解き明かす、その語り口が視線がとても伸びやかで気持いい。冒頭で語られる「本の読み方」についても聊か思い当たり共感させられることがあって、物語が自然に身近にやってくる感じだ。続刊を以前に読んでしまっているので最後の謎だけは分かってしまってたのだけど、それでも精読させる面白さがある。脳髄背負い投げだけがミステリの味ではないな、ほんと。
 『アマンダ(アンドリュー・クラヴァン/著、羽田詩津子/訳、角川文庫)』
 冒頭の飛行機墜落シーンと少女の描写、それと中盤に出てくる片目の男がよく描けている・・・・んだが、全体は平板な感じがする。実は書きたいのは上の3つだけだったんじゃないのか?主軸の戦いが今一つ希薄な感じでのめり込めなかった。表紙もイマイチ好きになれない絵だし。なんで目にお星様かな〜。

 午前中は病院へ。市立病院でも医者が切りたがりだったので、なんとか回避手段を求めてのことである。今回、知人の紹介で訪れた医師は、話を聞きかつ懇切に説明してくれて、最悪の場合以外手術しない方向で考えてくれそうだ。
 心が軽くなったので、ねこまに土産でもと近くのユニクロへ寄る。が、物凄い混雑ぶりに辟易し、入り口でUターン。Eコマースを始めるそうだが、ぜひ早くやって欲しいものだ。人込みも並ぶのも死ぬほど嫌いな僕みたいなユーザーのために。
 買い物熱が残ったまま、すぐ横のもりもとへ。千歳にしか店が無かった頃から気に入っていたクリームパン他、今日の昼飯と明日の朝飯と今夜と明日のオヤツをトレイに山積みにする。着るものが買えなかったから皮下脂肪を蓄えて寒波の到来に備えるのだ!<嘘

10月8日(日) 晴時々曇
 ねこまと街へ出る。秋冬物の衣類を仕入れに、今を時めく(?)ユニクロへ。開店早々に入ったというのに中々の人手である。とりあえず要りそうなものを片端からカゴに放り込んだが、大雑把な真似をしたせいでレジへ持っていってから驚く羽目になった。塵も積もれば値が張るものだ、うむうむ。ついでに嵩張るものでもある。
 巨大な紙袋を一つずつ下げて書店に行くが、目当ての本はさっぱり見つからない。代わりに『コドク・エクスペリメント 2(星野之宣/著、ソニー・マガジンズ)』を発見。速攻でレジへ。他に『BEAST OF EAST 2(山田章博/著、ソニー・マガジンズ)』『こどもの体温(よしながふみ/著、新書館)』を購入。
 さらに重くなった荷を引きずって、今度は東急ハンズに寄る。カフェ・ビッテでミント&リンデンバウム茶を一服。毎度ながら絶品だと思う。疲れがす〜っと引いて血行が良くなるようだ。量り売りとかしてくれないかな・・・・いやいや、売ってくれたとしても美味しく抽れられるとは限らない。美味いものがある店を知っているだけでいいやね。んぐんぐ。
 帰宅後、こんなことをして台所を占拠。使ったものからこまめに洗ったのだが、手際が悪いので夕食時に間に合わず、晩飯はピザになった。そのまま寝そべってゲームをし、また皮下脂肪を貯えたような気になりつつ就寝。気のせいじゃない?まぁいいさ、もうすぐ冬が来るんだし<だから熊の真似はやめれ

10月9日(月) 曇時々雨
 水槽の換水をし、その外側の猫部屋(人間が2匹ほど居候している)も掃除する。ねこまのほうは洗濯に余念が無い。洗濯三昧というのは如何か、と言ったら蹴りをくれられた。何故だ。
 めっきり涼しくなり気候も安定してきたので、熱帯魚屋へ「横井さん(60cm水槽のヤマトヌマエビ)のお友達」を買いに行く。ついでにクラウンローチのチビっちゃいのも1匹、引いてみた。すでに10数cmに育ったやつが45cmにいるのだが、そいつが物陰に隠れてばかりなので、仲間がいれば出てくるのではと期待してのことである。まぁ所詮はドジョウだから、2匹揃ってヒッキーしちまう可能性の方が大きいのだが・・・・
 とりあえず、育ち盛りのチビは、サイズが近いテトラ類の後を追いまわしては嫌われているようだ。まるで「醜いアヒルの子」というか、テトラとのサイズ比を考えると「醜いゴジラの子」というところだろう。ミニラって可愛くないもんな。そう思いません?<ズレてるって

 ここ数日ちびちびと遊んでいた、サターン版『黒の断章』クリア。数年前から各方面に薦められ、一度は遊んでみたいと思っていたのだが、当時の仕事柄、多忙にかまけている間にサターンソフトは絶滅種指定を受けてしまっていた。今回ようやっとプレイできたのは、そんな経緯を知る今野淳子さんのおかげである。有り難やありがたや・・・・原稿サボって遊びほうけてます、すみません<夏休みの宿題は最終日までやらない手合い
 絵柄を見れば一目瞭然、もともとは18禁ゲーなのだが、ソッチの要素が無くても十分に楽しめる。そもそも、僕はゲーム内の「行為」にはあまり興味が無いし。某少佐どのの言い草じゃないが、あれは見るものじゃなくて、ヤ・・・・えー、ごほん。閑話休題。
 ストーリーが、なかなかイケている。特に後半はラヴクラフト系ホラーの小ネタまみれで、好きな人には美味しすぎだ。TRPGで『クトゥルフ・ナウ』なんかやってた人間には先が読めまくるだろう(現に僕はの「理由」以外は全部当ててしまった)が、それでも面白い。ただ、前半でもっとネタ振りしても良かったような気はする。前半の終わりがかなり強引(存在を匂わせることも無く出てきて●●ってのは、ちょっと)なのとあいまって、惜しまれることだ。
 他に見どころというか聴きどころとしては、やはり故・塩沢兼人氏の熱演だろう。怪しげな人、エキセントリックな人、イッちゃってる人を演ったら右に出る者無しだなぁ、本当に。特にこのゲームでは、あの●ー●ー●・●ェ●トをも演じ切って違和感ないんだから凄い。まったく、惜しい人を亡くしたものだ。
 ただ、この作品全体を考えると、ゲームとしては失格だと思う。基本的にキャラクターとの会話しかする事がないからといって、全く関係の無い風景の一部をクリックしないと話が進まないというのは変だろう。下手するとフラグ探しの籤引きゲームになってしまう。おまけに緊迫したシーンでも日常と同じメッセージが出てきたりして、興醒めな場合も多い。攻略本が無ければストレスでぶん投げてしまっただろう。まとめて貸して下さった今野さんには、再度お礼を申し上げたい・・・・すいません、まだ上がってません<言い訳してどうする

10月11日(水) 晴のち雨
 脂肪の備蓄とか熊の真似とか口癖のように書いていたせいか、最近妙に眠い。やはり冬眠の季節なのか。まぁ寒いから冬眠ネタになるわけで、暑ければ「ナマケモノの遺伝子が・・・・」とか言ってるんだろうけど>わし
 さて、動物ネタといえばチョコエッグである。異議は却下。
 今日ゲットしたBE-PAL誌によると、既に第5弾の企画が始動しているという。善哉善哉。9月27日の思いは杞憂だったかと、並ぶフィギュア(今回はカラー!)を嬉しく眺める。そして同誌の版元によるムック本の告知を見て、僕は思わず声を上げてしまった。付録としてセットされているフィギュアの中に、なんと青いアマガエルがいるじゃあないか!
 実は僕、コイツにはちょっとした因縁があるのだ。
 中学生の時、留萌方面の小さな町で過ごした夏のこと。ある朝、気まぐれに踏み込んだ薮の中、小さな流れのほとりに、大量のアマガエルが跳ね回っているのを見つけた。はしゃいで追い回すほどガキでもなかったので、せいぜい踏まないように気をつけつつ、ぶらぶらと歩いていたのだが・・・・黄緑色の葉の間に、ソイツを見つけて足が止まった。
 青い。というか水色・・・・いや、頭の上の色をそのまま持ってきたような「そらいろ」なのだ。しげしげと眺めたが、大きさも形も他のカエル達とまったく変わらない。ただ、草むらに空がひとひら落ちたような色以外は。
 掴まえようか、と思った。しかしカエルを飼うことの困難(主に餌の調達)は知っている。それにカエルが、置かれた環境を見てそれなりに色を変えることもわきまえていた。
 ・・・・こいつは、きっと空を見ていたんだ。
 いささかメルヘンな考えを己に説きつけて、僕はそのまま逃げていく「そらいろ」を見送ったのだった。
 だが、その後で誰彼に聞いても、「そらいろのカエル」なんてのを見た人はいなかった。どころか、僕がソイツを見たことさえ信じてもらえなかった。そんなものは知らない、聞いたこともない、きっと夢の中で見たんだろう。そんな風に言われ続けて、いつしかその記憶を語ることも無くなっていたのだ。
 黄色色素欠乏個体。
 BE-PAL誌には、愛想も無くそう書かれていた。でも、僕は自分でもおかしいくらい、それに感動した。いたのだ。「そらいろのカエル」は、夢でも幻でもなかったのだ。ちゃんとこの世に存在していたのだ。
 せんだって読んだ『ななつのこ(加納朋子/著、創元推理文庫)』の1エピソードなぞ頭に浮かばせつつ、ちょっと幸せな、それでいて面映ゆいような気持ちになる。色素の欠けた個体、つまり白い蛇やカラスみたいなもので、きっと自然の中で長生きできはしなかったろうけれど、そういう数少ないものの短い生の一瞬を見ることができたのだという、一種変テコな満足感や優越感もあったかもしれない。
 あの時、追いかけて掴まえなくて良かった。
 妙にしみじみと、そうも思った。

 しかし俗物な大人に育った僕は、すぐに現実的になってチョコエッグ本に眉をひそめたりしているのだった。なんだかなぁ、こういう売り方って好みじゃない。3,500円?オマケはどうあれ、本の作りはそれに値するんだろうか?生態写真や解説もあるそうだから、かなり期待はもてるが・・・・とりあえず買ってみての勝負か。よし、書店で予約しよう!
 最終的には俗物な大人こどもになってる気がするが、まぁ善し。

 夜に入って柚さんが見える。『怪』の2回目を持ってきてくださった。これも楽しみなことである。じっくり鑑賞し、1回目と合わせて、近いうちに感想をアップするとしよう。

10月13日(金) 晴
 一昨日に雪虫を見、冷え込む日が続いていよいよ冬かと覚悟していたのだが、今日はことのほか暖かかった。長袖のTシャツとダンガリーのシャツ、それにいつものジャケット(コーデュロイに革の肘当てがついたヤツ)で歩くと汗ばむほどである。って、これはちょっと覚悟完了が早すぎた装いだったのかも。

 昼食のために職場を出たら、水兵帽をかぶったクルーカット(つーよりボウズ一歩手前)の西洋人がウヨウヨ歩いていた。小樽に寄港中のキティホークの乗員らしい。あっちだこっちだと指を差しながら移動していくさまは修学旅行生のようで微笑ましい。ただ、スケールが2/1(体積比)なもんだから、ぷりちーというには壮絶なまでの無理があるけど。
 気になるのは、誰も地図を持っていないように見えることだ。『メタルギア』なみのナヴィゲーション・システム(各人に可愛い通信担当者と案内役が1ダースつく)でも仕込んでいるのか?はたまた単なる当てずっぽうか?ペンギンみたいに1人が気まぐれに動いて、他はその後をついて歩いているのか?<それ恐すぎ
 などとあらぬ事を考えたが、もっと論理的に考えることもできる筈だ。
 思い起こせば97年のこと、インディペンデンスが寄港した時も同様に大量の水兵がこの街へやって来ていた。当時はまたカードゲーム『マジック・ザ・ギャザリング』のブームたけなわで、コアなファンは各国語版をこぞって買い求めていたのだが・・・・S市を訪れた米兵の数名は、イエロー・サブマリンにやって来て日本語版を買い漁っていたという。目撃者は僕の友人なのだが、嬉々としてパッケージを開けまくる巨漢たちの姿は、かなりのインパクトがあったらしい。
 ここで問題があるのだが・・・・S市の黄色い潜水艦は、非常に分かり難い場所にある。そのスジ者なら知っているが、一般人は間違っても入り込まない(というか、同じフロアにアニメイトがあったりもする雰囲気上、迷い込んでも即座に撤収するだろう)。「ギャザ」を求めるなら、PARCOのポストホビーを訪うほうがよほど簡単だった筈だ。
 しかし彼らは、古い雑居ビルの上のほうのフロアにある店をわざわざ訪ねたのだ。これは事前に徹底した情報収集をしていなければ不可能ではなかろうか。そして道筋も克明に記憶しておく必要がある。それを可能ならしめるには・・・・詳細な衛星写真!たゆまぬ情報収集!それらを活用するための能力の鍛錬!そう、彼らはCIAから情報を得た上で来日しているのだ!マップなど必要な筈が無い!無心に「ギャザ」を買いまくるように見えたのさえ、れっきとした作戦活動なのだッ!<既に超論理
 うーん・・・・いかんなぁ。『コミックマスターJ』5巻一気買いしたせいで、脳がどっか緩んだらしい。濃い人びとのエネルギーって、ほんとに凄いですねっ。

10月14日(土) 晴
 所用あって某地方都市へ赴く。バスに揺られて秋の小旅行・・・・のつもりでいたのだが、陽射しが妙に強い。窓際に座っていたものだから、半面ガングロになりそうだった。まぁ、ソレはソレで楽しいかもしれないが。
 用件はことのほか早く片付いたが、あれこれと雑用が発生して帰宅する頃には日はとっぷり暮れていた。ちょっと損したような気になりつつ、バスセンターで降りる。ここは大手のスーパーと合体しているので、夕食を誂えて帰ろうと思った・・・・のだが。
 こういう表現をするときの常で、衝動買いの虫が騒ぎ出しておる。ぷぁッ!(て、旗本退屈男の物真似して誰に解るちゅーねん>わし)通りかかったCDショップでDVDソフトが値下げされているのを見つけたら、もうそこでアウトだった。とはいえ、品数もあまり無いので、選んだのは『コンタクト』ただ1本だ。世界で2番目に敬愛するカール・セーガン博士の原作になる作品、映画単体としても好きなものなのに今まで巡り合わせが悪くて買えずにいたものだ。ラッキー!
 ものすごく得した気分になって帰宅する。げに度し難きはマニアごころよ<ヒトゴトみたいに言うなって

 ちなみに僕が世界で1番敬愛しているのはアイザック・アシモフ翁である。『聖者の行進(創元文庫)』所収の詩「男盛り」は、高校生の頃から僕の理想像だ。長らえることができるなら、これぐらいパワフルな老人になりたいもの・・・・って、老人という認識がそもそもダメかもしれん。

10月15日(日) 曇時々雨
 ねこまと過ごす休日。のんびりと起き出し、パンと簡単な惣菜で朝食。買っておいたフィラデルフィアチーズとブドウジャムを一緒にパンにつけて食べる。美味い。我ながら上出来だった・・・・と悦に入っていたら、相方が残りを全部ヨーグルトに入れて食べてしまった。葡萄のシーズンが終わるまでに、また作らねば。
 さて共働きの必然ながら、家の中には普段なおざりにしている雑務が溜まっている。昔話の老夫婦よろしく、それぞれこなしていかねばならない。まず掃除。運悪く猫のトイレを分担することになる。しかも猫ってヤツぁ、こっちが掃除してると「今そこに用があるんだ〜」と入り込もうとするから癪に障る。僕が無神論なのは、こいつらのせいも多分にあると再認識した。もし神のおわせば、かくも不躾にして倣岸不遜我侭放題言語道断なる生物を人の上に置くはずがあるまい。って、猫の下と認識してる時点で既にダメダメな気もするけど。
 続いて60cm水槽の水を替える。「横井さんとスーパーチョッキーズ(ヤマトヌマエビ)」は元気で鋏を振るっているようだ。先週引いてきたクラウンローチのチビも元気そうな45cmのほうは、今回はゴミ拾いだけにとどめる。見るからにクリアで美しい水の場合は、替え過ぎも却って宜しくないし。
 屋内があらかた片付いたところで買い物に出る。ねこまが「おでん」を作るというのでスーパーへ。
 ねこま「司葉クン、具は何がいい?」
 僕「・・・・別に、何でも」
 ねこま「なに〜?志の低いヤツめっ!」
 僕「なんで、おでんの具に志が要るんだぁ!」
 結論は出ずじまい。歴史の判断に委ねねばなるまい。委ねられても迷惑だろうし、とりあえず玉子と大根は確定なのだが。

 柚さんからお借りした『怪〜福神ながし〜』を観る。以前に『七人みさき』を観ていたので、全4話の最初と最後を観たことになるワケだ。
 さて感想を・・・・というと、残念としか言いようがない。『福神〜』は評価に耐えないというのが素直なところだ。話の骨組みは悪くないのだが、要らんものを盛り込みすぎて進行がギクシャクし、本筋を見失わせてしまっている。『七人〜』はツマミを取る間さえ惜しく見入ったが、『福神〜』は途中でトイレに立ってしまうほどだった、と言えば伝わるだろうか。とにかく雑然としていて、まるで中学校の映画研究会の作品だ。いや、そんなこと言うと中学生に失礼かもしれん。とにかくプロの仕事じゃないと思う。文句ばかりが先に立つのは(この日記のスタイルからも)不本意だが、どうしようもなく粗が見える。
 某御大その他の特別出演は良いとして、アップはまだしも止め絵にまでする理由がどこにある?ファンサービスのために本筋と無関係なところをクローズアップしてどうするんだ。じっくり見れば分かる程度に、さりげなく画面の中に置くのが粋ってものだろう。また、キャラを出したいのも結構だが、大勢詰め込めば良いというものでもあるまい。特に気になった●●●なんか、描き込みが足りないうえに役者が軽いせいもあって、ワケのわからん人物になってる。そんな飽和状態の中、不意に現れる●●は取りあえず消すために出したとしか思えない。せっかくいい味が出てるのに、この扱いはあるまい。僕ぁ何が嫌いって、作者サイドの都合が見え見えでキャラが消されるぐらい嫌いなこたぁないのだ。
 主人公の一人の筈の●●に至っては出番も碌に無く、狂言回し以下の扱いだ。話にも、いらん要素が多すぎる。狂乱した●●のシーンはポイントだけで済んだ筈だし、余計なものを省いたあとで●●屋と●●屋の過去なんか出して厚みを持たせた方がラストに至るカタルシスも出たのじゃなかろうか。ここまでで作ったイメージを台無しにして終わるのが製作サイドの意向だったなら、見事に成功したと思う。『必殺』シリーズを意識しているからといって、シリーズが駄目になっていった歴史をもなぞりたいわけではあるまいに。
 主演が少々若すぎ声が軽すぎることも、畑から掘りたてみたいな役者が多いことも、苦しい演出が多いことも特撮がショボいことも、話の運び次第では幾らでも無視できるのだ。現に『七人〜』はそんな要素も些末事としてねじ伏せるだけの「話&映像の力」をもっていた。しかし本筋がアラまみれだと、それらすべてが表面に吹き出してきて、目も当てられぬ有り様になる。
 「小説と映像は違う」は、この作品のHPや雑誌で原作者の京極夏彦が述べていることだが、まさにその通りだと思う。だが、原作付きである以上、原作のファンを当て込んで映像化していないとは言い切れまい。小説とは異なる、いわばパラレルワールドを展開してみせようというなら、話や設定を映像向きに変えるだけでなく、「受け止めさせる」だけの説得力のあるものを作ってみせねば、言葉は単なる言い訳と化す。・・・・まぁ原作者が製作してるワケじゃあ無いんだから、咎めることもできまいが。ていうか僕、某衛星放送の契約者じゃないから、こういうこと言う権利も本来は無いし<腰くだけ
 しかし、ここまで不平をたれるのも『七人〜』の出来が意外なほど良かったからだ。話の流れもきれいにまとまってるし、メインの役者も悪くない。上のほうでは難を言ってみた主演の田辺誠一は、とにかく表情(かお)がいい。上目遣いにきつく睨む視線が上手い。あと2年したら、もっと得体の知れない又市役になれそうだと思う。蛇足ながら、某証券会社のCMで演じていた金田一耕助は(原作を思うとちょっと鋭すぎるが)実にCOOLだ。彼の主演で作ってくれんか往年の『獄門島』タッチで。
 そして、おぎん役の遠山景織子が文句無しに素敵だ。台詞回しにぎこちなさが残るものの、やはり顔。人形めいた美貌が微妙な表情を形作ると、もう眩暈がするほどイイ。謎めいたキャラクターにはぴったりだと思う。
 各回を彩るゲスト陣にも光るものがある。『七人〜』の夏八木勲・小松政夫なんか役どころを活かして涙が出そうにシブい。小木茂光は「男泣き」を抑えた演技で見せてくれた。『福神〜』では何といっても近藤正臣。役柄のオイシサだけではない決め方が光っている。あと杉本哲太には驚かされた。どっかで見た人だとは思ったけど、確か横浜銀蝿(知ってる人、年齢が分かりますぜ)の弟分バンドでスタートして、『ビーバップ・ハイスクール』に出て、後は子供番組の特撮物に出ていた・・・・と、これはねこまからの情報だが、その過程で演技をしっかり磨いてきたんだろう、過去を苦悩と狂気ないまぜに背負った男を演じきってサマになっている。いや〜驚いたわ。
 とまぁ、それだけに最終話としての『福神〜』のシメの甘さはいたましいものがあったということだ。だから他2話についても是非この目で確かめてみたいと思う。DVDで出してくれないだろうか。必ず買うぞ。そしてしっかりと見て・・・・また日記のネタにさせていただくのだ!今度はユーザーとして胸張ってっ!

10月16日(月) 晴
 柚さんをお招きする。が、ついつい書店パトロールをしてしまい、僕のほうが遅れて帰宅。ちょっとばかり恥ずかしい。
 おでんつつきつつ、今日から始まった『犬夜叉』を見る。高橋留美子(ストレートに変換するかIME)のアニメとしては『うる星やつら』以来になるのだろうか。
 原作は全然読んでいないのだが、短編集『るーみっくわーるど』の印象が蘇る幕開けである。この先どう展開するかは知らないが、『炎トリッパー』『忘れて眠れ』あたりの凛々しく切ない物語を期待したい。いや、実際のところは『われら顔面仲間』みたいな路線も好きなんだけどさ、この設定でアレは出来まいと。

 『EQMM90年代ベスト・ミステリー 双生児)』『EQMM90年代ベスト・ミステリー 夜汽車はバビロンへ(ともにJ・ハッチングズ/編、中村保男・深町眞理子・他/訳、扶桑社ミステリー)』読了。
 目覚しいものは無いが、どれもしっかりと書き込まれた作品で、味わい深いアンソロジーであった。悪く言うと個々の印象が弱いってことにもなるんだろうが、言葉を楽しみながら適度に頭を使える、こういうチョイスって有り難いのだよな。電車の中で読んでて中断しても続きがスムーズに始められるだけの中身の濃さはあるから、不満は覚えないし。作家連だけでなく、編者の選択眼も賞賛したい。
 一番気に入ったのは、キャロリン・G・ハート。元ジャーナリストにして大学教授のヘンリエッタ・Oの明快かつ老練な捜査は、いつもながら爽快である。「おばあちゃん」なんて言おうものなら口をつねられそうなクールさがたまらない。長編では暗めのトーンが、この話では明るく軽いのも、また嬉しい点だった。

10月18日(水) 曇時々雪
 初雪である。記念して、以下保護色。
 てやんでい冗談じゃねぇぜベラボーめぇ、である。まだ10月も半ばというのに、地べたがうっすら白くなるんなんて非常識極まりない。気温も昨日比10度マイナスなんて、良識を疑う。責任者出て来いである<誰だよ
 とか言いつつ、実は僕は雪が大好きだ。特に人影絶えた深夜、街灯の光を円錐形に浮かび上がらせて音も無く降りしきるそれには、ほとんど魅了されてしまう。また晴れ上がった雪原にダイビングを敢行するのはお約束だし、轟音を立てて吹きすさぶ吹雪も心ひそかに待っていたりする。もちろん、暖かい室内でココア片手に見物できる時に限るけど。

 帰路、秋前りょーこさん、ねこまと落ち合ってラーメン屋で夕食。バカっ話で盛り上がるうち、数日前の地方局でのニュースが俎上に上った。当地の知事として誰を望むか?の設問に、断然トップだったのが石原慎太郎東京都知事だったというのだ。以下が長嶋監督、横道前知事、小出監督、王監督・・・・と来たと言うから、どこまでマジメなのか分からん結果ではあるんだけど(そもそも北海道民ってぇのは基本的に能天気人種に思えるし)。
 ま、理由はどうあれ、確かに面白い結果と思う。三国人発言の時のあのオジサンを見る限り、実に実に食えねぇ人物のようだし。不用意に前後をカットした記者氏に名指しで逆襲するだけの余裕があるんだもの。んでもって、あの時どのマスコミも非難しなかったけど、同じ演説の中で自衛隊を「軍隊」って言ってなかったか?それって「三国人」なんて問題じゃないくらいヤバいと思うのだけど?「三国人」は絶対に煙幕だよな。確信犯だべさ<突然ですが北海道弁
 というような都知事であるが、たぶん北海道に来たらあれほど脚光を浴びることは無いだろう。中央から無視されることにかけては、この島は沖縄の比じゃないのだ。どんなスタンドプレイも黙殺されて終わると思う。独立宣言でもしてロシアと結び、大々的に戦争おっ始めて最後には五稜郭に篭りでもせん限りは。
 この地を束ねるには、だからもっとマスコミ受けと話題性のある人物でなくてはならない。さらに政治力も他都府県以上に必要だ。そこで僕は提言したい。現在アメリカで行われている大統領選でスベった方をスカウトしてくるのだっ!
 ・・・・そこでコケてる貴方、僕が真面目に政治を語るなんて思ったんですか?もちろん冗談ですって。だってゴア氏は悪役顔だし、ブッシュ氏ってば『ホット・ショット2』の大統領(1では提督だっけ?)にスゲェ似てるんだもん。実はホントにあんなボケボケだったら怖くてやりきれないじゃん?・・・・いや待てよ、やっぱソレはソレで面白いかも<こういう自分を道民の典型と思っています。真面目な道民の皆さん、ごめんなさい

10月19日(木) 晴
 MRI検査を受けに病院へ。MRIというとアレである。怪事件が起こるとジャンパー裏返しに着て現場へ急行するという。MRI〜MRI〜謎を解け〜♪MRI〜MRI〜怪奇を暴け〜♪レッツゴー!なのである。な〜んてボケ倒しても誰もツッコんでくれないので、とりあえずネタ元についてのページへ行ってみようか。うむ、岸田森はカッコいいなぁ。
 ・・・・て、いまさら逃避しても始まらない。MRI、磁気共鳴画像法。要するに磁力を用いて体の断面図を撮影する方法である。どうして磁力でそんな事ができるのかは知らない(きっぱり)。とりあえず痛くない、後遺症が無い「人間クロスセクション」作成法なんだそうな。
 S市立病院は、例によって受付に時間がかかる。当初は早退して来るつもりだったが、早目に着きたくて欠勤にしたのは正解だった。受付票を貰って画像診療科へ。と言っても、撮影して即座に「ココが悪い」とか言ってくれるわけじゃない。それは、25日に再度やって来て担当医に聞かなくてはならないのだ。ああ面倒くさい。大体、僕ぁ病院が嫌いなんだ。近代医学も石油製剤も憎んでいるんだ。そんな主義を曲げてまでここにいる必要があるか。いや無い。さぁ帰ろう!と思ったら、つきそってくれたねこまに首根っこを掴まれた。お見通しだったらしい。
 撮影室のある地下へ、エレベータで降りる。正面がいきなり床屋なのでちょっと驚く。人影乏しい通路を抜けて、受付へ。説明を受けて手術服みたいなのに着替え、胃腸の働きを止めるという注射(ブスコパンだろう)を受け、また30分ほど待つ。
 密閉された空間に入ると思っていたら、要は台に載って円筒形の装置に通されるだけだった。頭の上の壁紙は青空模様で脱力感倍増。せめて無音状態でSFチックな雰囲気満喫!かと思ったらガンガンとかドドドドドとか、やかましい音が続く。30分ほどかかると聞いていたのでねこまに買ってもらったアイピローをして寝ようと思っていたのだが、眠れるもんじゃない。安眠妨害だぞ!<ってをい
 途中、造影剤の注射を受け、また撮影。全部終わるのに20分ほど。んでもって料金は9,000弱・・・・高ぇっ!社保が無ければ4万円以上だぞ?医者に診察してもらってこの値段なら納得するが、機械の中を何回か通ってコレっていうのは不思議だ。スリルも何も無い機械なのに<遊園地じゃねぇってばよ
 帰宅途中、軽く食事をしたら急に具合が悪くなる。どうもブスコパン(だと思う)の影響が残っていたらしい。悪酔いしたような状態で、トイレと仲良くする羽目に。早々に帰宅し、日暮れまでダウンする。後遺症あるじゃんかよう畜生〜!

 夜に入って、なかなか時間が取れずにいた『スリーピー・ホロウ』を観る。
 いい。これは面白い。アメリカでは誰でも知ってる昔話らしいが、そういう予備知識が無いからギャップを感じることもなく、素直に楽しめた。役者も役どころも良い。過去から逃れられぬシリアスな面を持ちながら何かと言うと気絶(しかも他人を追い越してまで!)してる主人公、いわくありげなヒロイン、妙に落ち着いて弁の立つ小僧っ子というトリオ、それに周囲を取り巻く癖など山ほどありそうな村人達。要所にちりばめられたアイテム(ティム・バートンのお家芸的なモチーフが満載だ)、薄闇と霧に沈む情景の中、はためくマントの裾のおどろおどろしさ。そしてストーリーも、血塗られた昔話に体を借りつつ、しっかりとフーダニット系のミステリしてるのが嬉しい限りだ。
 ことにも僕が気に入ったのは、首無し騎士の「首ありモード」。戦場を渡り歩き殺しを楽しんだ男の、己の乗馬に向ける表情や仕種に”見えるもの”があるのだ。倒れた馬の傍らに膝をついた時、おそらく止めを刺すためだろう短剣(騎士のもつそれは、その用途から「憐れみの剣(ミゼリコルディア)」と呼ばれる)を抜きながら、それをしない。そして直後に出会った人物に対してしたこと・・・・いつものように殺してしまわなかったことも、結果を思えばひどく切ない。おいしいキャラだなぁ、ほんとに!首無しモードの剣劇アクションも素晴らしい(なのに特別映像で紹介されない気の毒なダース・モール)が、僕としてはやはり首のある方がお気に入りである。いや、お友達になりたいとかは思わないけれど。
 難を言うなら、序盤でシーンの切り替わりにちょっとズレを感じるのが気になったことだが・・・・ひとたび世界に入り込んでしまえば、そんなことは無視である。誰かれ構わずお勧めし、押し貸ししてしまいたい傑作だと思う。さぁ観れ!クリストファー・リーも出てるんだぜ!<大好きらしい

10月20日(金) 晴のち雨
 以前にも書いたBE-PALのチョコエッグ本について「ウチでは取り寄せできません」という知らせを行き付けの本屋から貰う。たしかに雑誌には指定の本屋で予約するように書いてあったが、一縷の望みを持って頼んでみていたのだ。だって指定のA書店ときたら、勤務先からも通勤路からも離れているし、休みの日に訪れるのも面倒な場所にあるんだもの。よりによって、何でアソコなんだ?醤油ベースの香ばしい匂いがするぞ<談合(3兄弟♪)の臭いと言いたかったらしい
 仕方が無いのでA書店へ電話する。既に入荷しているが、現在は品切れだそうだ。うぬ、なんと素早い。おそるべしチョコエッガー。ていうか発売日ぐらいきちんと明記してくれBE-PAL誌。雑誌にもサイトにも書いてないのは不親切だぞ!
 文句たれつつ、とりあえず予約。そんな我が身が不甲斐ない秋の日であることよ<なぜか古文の解釈調

10月21日(土) 晴時々曇
 風邪をひいたようで、熱っぽく、頭がぼんやりして(いつもか?)だるい。といって、ただ寝ているのも業腹で、本を読みまくることにした。
 まずは『80年代SF傑作選 上・下(小川隆・山下真/編、ハヤカワ文庫)』。サイバーパンクがどうにも好きになれなかった僕がSF離れをした頃の作品群だ。けど離れたといっても完全に読まなくなったワケじゃないんで、一部懐かしかったりするあたりが微妙に楽しい。今になって読んでみると、嫌いの筆頭だったはずのギブスンなんかも面白い。収録作が僕好みのメランコリイな代物だったせいもあるけど。
 一番気に入ったのは下巻のローレンス・ワット・エヴァンズ。SFホラ吹き爺さんラファティに一脈通じる(けど毒気は少ないか)「あっ軽い」雰囲気がいい。他の物語が苦しかったり切なかったり怖気をふるわせたりと、強烈に迫ってくるせいもあるだろうけどね。
 続いて『星の時計のリデル(内田善美/著、集英社)』
 ねこまの宝物。ずいぶん昔の作品だけど、この絵や物語の繊細かつ緻密な美しさ、それに透徹した語り口は決して古びてないと思う。綺麗なんだよなぁ、とにかく綺麗!僕ごときが言葉にするさえ不可能なレヴェルの美しさ!
 読み終えてうたた寝するが、不可思議な夢は見られなかった。当然だけど、ちと我が身の俗さが嘆かれる。
 午後遅く『シャーロック・ホームズのドキュメント(ジューン・トムスン/著、押田由起/訳、創元推理文庫)』に突入。ホームズもののパスティーシュの中でも雰囲気をしっかりと真似してて好ましいシリーズだ。聖典にある矛盾点をさりげにフォローしてるあたりも楽しい。
 うきうき読み進んで、はっと気付くと暗くなっていた。考えてみたら飯も食ってない。しかし動くにもだる過ぎて、結局ねこまの帰宅まで丸まっていた。ああ、本気で冬眠能力が欲しいぞ。あと睡眠学習能力も。枕の下に本を入れておけば内容を夢に見て・・・・て、お正月の宝船かい>わし

10月22日(日) 晴
 気持ちの良い休日になった。とはいえ、いつもながらの雑用が待っている。家中を片付け掃除し魚の水を替え、落ち着く頃には午後になっていた。
 ねこまと2人、夕食のネタを仕込みに近所の生協へ。荷物持ち以外に何かするわけでもないので、親の手を離れたガキんちょのようにウロチョロしていたら、チョコエッグが初入荷(!)しているのを発見。遅い、遅いぞ生協!扱ってくれないからわざわざ遠方のコンビニを歩いて既にコンプ目前、ダブリは山と化しているのだ。貴方が来るのが遅すぎたのよ!なぜ今になって私の前に現れたの?と束の間ララァ・スンごっこに突入し、そんな己が姿にちょっぴり冷や汗流してみつつ、しかし気がつけば数個つかんでレジへ運んでいた。何故だろう。不思議だなー<そうか?
 ついでにコンビニキャッチャーが新設されているのを発見。中身が「どこいつ」のフェルトマスコなので挑戦し、1発でトロをゲットする。うむうむ、スプリングに小細工の無い正々堂々たるマシン、気に入ったぞ。もうワンコイン投じてロボット(なんつー名前だっけ?)も狙ったが、これは失敗。まぁ御祝儀プレイ(気持ちよく遊べたマシンに駄目元でコインを投じてラストプレイするという司葉語)だから問題なし。さらば、また会おう。その時は中身をさらに充実させておいてくれるように。精進せえよ。って、この場合、挑戦者は僕なんじゃなかろうか。まぁいいけど。
 獲物をねこまに貢ぎ、代わりに荷物を受け取る。なんか不利な交換のような気もするが、とやかく言うまい。君子危うきに近寄らず。口は災いの元。雉も鳴かずば撃たれまい。
 夜に入って急速に冷え込む。夕食のシチューがことさらに美味い。調理中の写真を撮りまくったので、いずれレシピを工作室に上げるとしよう。

10月24日(火) 晴
 帰宅途上、例によって書店へ。『天使禁猟区(/著、白泉社)』『鬼切丸(楠/著、集英社)』両19巻と『ジンジャー・ノースの影(ジョン・ダニング/著、三川基好/訳、ハヤカワ文庫)』を購入。
 後者は「積ん読」として、前2冊はさっさと片付ける。『天使〜』はあと1巻で完結という所で、とにかく引きまくっている辺りだ。とはいえこの話、連載ものの宿命で「実は●●!」のオンパレードだったので、もう何があっても驚けない。つーか既に雑誌でエンディング見てしまったし(20巻すべてをブチ壊すエンディングのほうが見たかったのは僕だけかな?)。んでもってこれを機に我が家は『花とゆめ』との長い付き合いに終止符を打ったし。<和田慎二が描かなくなった時点で、既に決めてたんだけどね
 『鬼切丸』は上手い。同人時代から読んできた作者だが、絵も話も着実にレベルアップしていて、毎度楽しませてもらっている。ストーリーはお約束が多いんだけど、それでも勢いで見せられてしまうものなぁ。今回は2話目が特に良かったと思う。泣ける話に弱いんだよ、悪いか!<って誰に言ってるやら

10月25日(水) 曇時々雨
 6時に目覚め、TVをつけてその明かりで本を読む。電気を点けたり窓を開けたりすると、時ならぬ時間に起こされたねこまが仏頂面の大魔神を演じてくれるからだ。その後の操作次第では憤怒の相も見物可能。希望者はぜひどうぞ。ただし現場でのガイドはいたしかねます・・・・とか考えたあたりで星占いが始まる。僕の星座は、今日はランキング最下位である。おうッ、なんてこったい!こりゃあ外出は避けた方がいいかもしれん。いや占いなんて信じちゃいないけどさぁ、ほらほら、コミックマスターJだって星占いの悪い日に仕事に出て、都心で暴れ馬に蹴られかけてるし。
 ねこま「司・葉・ク・〜・ン・?(#^_^)q
 ・・・・というわけで、先日のMRI検査の結果を主治医に聞くべく病院へと、仕事を休んで付き合ってくれたねこまは、僕を狩り立てて行くのだった。で、外へ出ようとした途端に雨。うむ、これはやはり天が行くなと申されておるのだ。戻れ、床を伸べて横たわれと、ぜずす・くりすとも申されて・・・・・おりませんか、やっぱし。
 相変わらず混雑しているS市立病院だが、特に激しく体調が悪いわけではないのであまり苦にならない。しかし、そうでない人は大変だろうなこの状況。いくら施設が綺麗でもシステムが合理化されてても、長く待たされる病院というのはマズいと思う。先日読んだ新聞では、小規模な診療所が増えて「待たせない」ことを眼目に置くそれもあると報じていた。ものが生命に関わるんだから内容第一が基本だけど「放っておかれる」ような不安感は身体の弱った人には特にこたえるもの、見過ごしにはできない重要課題では・・・・とか考えてたら眠くなってしまった。うう、この生暖かい空気の中で慣れない思考は睡眠薬だ。本でも読もっと。

 『藤原悪魔(藤原新也/著、文春文庫)』
 この人の本というと、実は『全東洋街道』しか読んでいない。しかも文庫が出た当時だから、まだ僕が紅顔の美少年(嘘)だった頃である。それも、読むには読んだが、いわゆるライトな紀行文しか読みつけてなかった当時の僕には熱気と汗と土埃と香辛料とが濃密な闇を醸し出しているような構成がヘビー過ぎて、早々に書棚に置き去ってしまったものだ。それが今になって、なんでまたこの人の本を手に取ったかというと、やはり表紙であろう。
 マユゲのある犬が「とぼん」とした表情でこっちを見上げている。あれ?と思う。なんじゃオマエその顔は?と話しかけたくなる。笑っていいのか哀れんでいいのか分からなくて、きっと自分のマユゲは困っていると感じる。そんな表紙に引き寄せられて読み始めたのだが・・・・。
 面白い。写真と文章とで語られる筆者の日々に、旅の途中で出遭った異邦人の語りを聞くような楽しみを感じる。時に苦々しいものがあっても耳を傾け続け、だからといって引き込まれるままに調伏されてしまったりしない、心地よい距離をもって聞き入れる物語。聞き終えてどんな感慨をもてるのか、非常に楽しみだ。

 半ばまで読んだところで、呼び出しが入る。覚悟を決めて診察室へ。
 で、結果はというと・・・・問題無しとは言えないが、とりあえず解剖(違うって)される事はないという話だった。臓器のひとつが腫れているのだが、どうしても切らねばならないほどのサイズではない。とりあえず半年スパンで様子を見ようとのこと。やれやれ、だ。

 そのまま街中へ出、A書店に頼んであった『チョコエッグ百科BOX』を取りに行く。他にも何かにと買い込んで帰宅。さて、気になる『百科』の出来栄えのほうはというと。
 素晴らしい。
 10月11日の懸念は完全な杞憂だったといえよう。原型と製品、それに実際の動物を並べる構成が、まずいい。そして原型師松村しのぶ氏(帰化動物も扱うという考え方も興味深い)と、動物写真家中川雄三氏の対談形式の解説が面白い。さらに、中川氏の実際の動物の解説も簡にして適、すこぶる楽しい読み物だ。コンパクトな文庫サイズにぎっしりと見どころを詰め込んでくれていて、十分な値打ち品といえる。付録のフィギュアの出来もいずれ劣らぬ逸品揃い、「子供だましの類似品にご注意」云々という広告の言葉は、決して誇大な表現ではなかったと思う。『チョコエッガー』とこれは比較にならない。集めるだけのリストとしての楽しみならば前者でも間に合うが、もっと制作状況や参考になりそうな情報を知り、それ以上に実際の動物についての知識を深めたいなら絶対にこっちが欲しくなると思う。
 ただ残念きわまりないのだが、僕の手元に来たセットには、付録のフィギュアのミニブックが抜けていた。パッケージを全部バラしたが出てこない。これも乱丁というべきなのだろうか?また書店まで持っていって交換してもらうとなるとウンザリなのだが・・・・。
 はっ!これが今朝の星占いの結果なのか?そういえば書店で20,000円がとこ使って既に今月の小遣いに「金運悪化」を見せてるし!うおーっ、マズいっ、今こうしてる間にも暴れ馬が迫っておるかもしれんっ<来るかい

10月26日(木) 曇時々雪
 帰路、ヨドバシに寄る。目当ては先日見つけておいた『横溝正史シリーズ・獄門島』のDVDだ。やっぱTVシリーズだよ、この作品は。まだ若い古谷一行は、古今東西の誰より金田一耕助のイメージだと思うんだよね。それにDVDならば、まさか「き●がいじゃが仕方が無い」はカットされめぇと思うし。全くよぉ、映画版をTV放映する度にこの台詞を切るのはやめてくれんかなぁTV局。伏線を省いたらミステリが成立しないだろうに。あと『悪魔の手毬歌』のサンショウウオも、登場シーンを切っておいてラストで見せるのはやめれTV局。何がなんだか分からなくなるだろうがよTV局。ンなモン見せる意味あるのかよTV局。
 とか何とか文句を脳裏に並べながら売り場を徘徊していると、『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』を発見。しかも2,000円なり。安いッ!好きな作品なので迷わずゲット。トム・クルーズのレスタトは原作者ならずとも絶賛モノの出来じゃなかろうか。特に最後に登場するシーンときたら!あの仕種、表情、もの言い、どれを取っても「そのもの」だと思う。原作と映画は違ってて当たり前だと思うけど、やはり全然設定と違う役者を使われたらオリジナルを知る者には意味は半減するだろう。誰とは言わないけど、渥美清の金田一(演ってる)とかルトガー・ハウアーのレスタト(作者が推したがボツ)とか。<言ってるやん
 うきうきとレジへ向かう途中で足が止まる。おお、これはッ!『12人の優しい日本人』!それにこっちは『バーバレラ』っ!全然接点が無いセレクトだけど、いいじゃんどっちも大好きなんだぁッ!
 ・・・・とか叫んでみても財布の中身は変わらない。カードを切ることも考えたが、先月ちと散財したので後が恐い。泣く泣く最初の2本のみ購入。よく我慢した、偉いぞ僕。後でご褒美に何か買ってあげよう<おいおい
 出口へ向かう道すがらガシャポン(ガシャガシャというのが正式なのか?)の列に出会う。中に『ボトムズ』のフィギュアを発見、迷うことなくコインを投じた。可動モデルじゃあないが、造形&塗りがナカナカのレベルである。これはコンプせねばなるまい。
 とりあえず2個買って帰宅。また明日買ってあげるね〜僕<だから止めろって

10月27日(金) 晴
 通勤中に『ソロモンと奇妙な患者たち(野村潤一郎/著、ちくま文庫)』を読了。各種の雑誌(出張時の機内誌なんかでも!)で同医師の元気なシャウトを目にしていた身としては、結構楽しみに購入したのだ。で、さて1冊まるごとの量を読むというと・・・・う〜ん、毒気が強すぎる気がするなぁ。
 言いたいことは分かる。医師の動物たちに向ける怒涛のような愛情も、それゆえに彼らにとって大事なことに思い至らない(或いは故意に放棄している)連中に感じる怒りも。だが、両者を十把ひとからげに罵るような口調はいただけない。動物について知ろうともしない奴、人に問うておきながら答えを受け入れない奴(畑違いだけどサポセン関係のページにも多いよねェ)は罵倒しまくってもオッケーだと思うが、知りたいけど手の付け所を見出せない人にも厳しく読めそうな書き方はしない方がいいと思う。それじゃあ「猫飼いをバカにする犬飼い」と同レベルに見えかねない。知る者の傲慢不遜と見て不快に思う人もいるのじゃなかろうか?あるいは芝居気たっぷりなパフォーマンスとも?
 せっかく本という形で持論を広める機会なのだ、もちっと啓蒙するような言葉を選ぶほうが、結果的には世の犬の(猫の兎の蝙蝠の蛙の蜥蜴の蠍の以下略)ためになると思うんだな、僕は。どうしようもない獣医の話にしたって、そういう獣医を避ける案を思い付くまま書いてくれるほうが不幸な飼い主と不幸な犬(猫兎蝙蝠蛙蜥蜴蠍以下略)を減らす一助になったはずだ。自身で飼っている動物たちへの言及が楽しい読み物なだけに惜しまれる。怨念のような語り口は悲しくなるよ、ドクター野村。
 だからといって共感できないかというと、部分的にはうなずける個所が多い。僕自身、ウミガメの産卵を撮影するカメラマンには初めて観た時から怒りを感じていた。キャッチ・アンド・リリースなんつー生殺しを「地球にやさしい(この言葉、実は嫌いだ)」とかホザく連中にも気分の悪い思いをした。食いもしないのに狩って傷つけて楽しんでんじゃねぇッ!釣るからにゃあ責任もって食え!
 大体、僕ぁ街中と変わらん態度の自称「ナチュラリスト」とか対象物1点しか見ない宗教みたいな「自然保護」を口ばしる個人&団体が大嫌いだ。キャンプ禁止の山の中へ平気で車を乗り入れて焚火をする奴。ドコソコの自然を守ろうとか言ってRV車を連ねて集まり、エンジンかけっぱなしで声高にしゃべり、挙げ句に煙草を捨てる奴。たとえ話じゃない。どっちも僕は目の当たりにしたことがある。こういう奴らにおもねって遊歩道だの登山道だの作る自治体の間抜けぶりもムナクソ悪い。風景だろうが生物だろうが、そこに求めるものがあると知っていて、どんなに努力しても一目見たいと思った人間だけが、艱難辛苦の果てに辿り着けるような状況でなければ「野生」は守れない筈だろう。踏み固められた登山道の脇に咲くセイヨウタンポポを見て「山は奇麗ねぇ」と口ばしるような馬鹿たれには、そこらに土盛って「お富士さん」でもさせてれば良いのだ。ビギナーに「きっかけ」を与えたいなら、生活圏内に「自然」があるような行政をすれば良いだろう、違うか、ええッ!?
 て、結局の所、つられて一緒に喧嘩腰になっている僕なのだった。いいんだよ、こんなページは知り合いしか見ないんだから♪


翌月へ





[ 銀鰻亭店内へ ]