週末こそマトモに休めたものの、平日は相変わらずビジーの嵐。毎日夜更けて帰宅し、食事→寝床へ直行の日々。いつまで続くぬかるみぞ、つーかこんな不摂生ばかりしてると腹が脂溜まりになる予感。勘弁していただきたい。
といって仕事がつまらないワケじゃないから始末に負えない。ついつい通勤時間まで参考書関係を読み漁っている我が身に気付いて愕然。イヤだ。この年になってワーカホリックなんて絶対にイヤだぞ〜!仕事は片手間の遊び人として生涯を送ると決めたんだからな〜!<見事なダメ人間だと思われ
という状況下、新刊をじっくり楽しめないのも不本意なので、新潮・講談社等の時代小説アンソロジーを書庫から引きずり出して再読。飽きず廃れず、いつでも読めるのが嬉しい。ただ、どうしても収録作がカブるのが難点ではある。山本周五郎の『こんち午の日』なんか3回くらい出くわしてる。地味ながら脈々と続くジャンルなのだから、そろそろ新しく編まれた作品集が出て欲しいトコではあるな。
通勤途上、入り込んだ書店で『いっしょにあるこうね 〜盲導犬コディ〜(篠原烏童/著、双葉社)』を購入。そういえば盲導犬モノの感動系映画公開前、タイアップかドジョウ狙いか…まぁ好きな作家だから買うけどね、と斜に構えて読み進めたが、あにはからんや非常に優れた読み物だった。一頭の盲導犬の誕生から死までを犬の視点から描いてて、ヘタをするとチープな擬人化に陥りかねないところ、さすがに動物描きの上手、見事に犬の心を読者に示してくれている。いや、もちろんそれとて人が読み取れる部分、いわば表象に過ぎないのだけど、犬に触れたことのある人なら納得できることばかりなので話そのものにも説得力が出てるんだよね。
また、盲導犬という「機能」を負う犬の生活、かれらを世に送り出すシステム、そこにかかる人手、さらに周囲の人が知っておくべきことが読みやすくまとめられていて、ガイドブックとして十全である。応用すれば犬の飼い方指南書ともなるだろう。ややもすると短い尺に詰め込みすぎのきらいはあるが、一般に読ませて理解を請うには最良といって差し支えないのじゃなかろうか?公共機関で買って、閲覧用に置いて欲しいような1冊であった。
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