店主酔言
書籍・映画・その他もろもろ日記

[ 以前の日記 ]
2000  9 / 10 / 11 / 12
2001  1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / 11 / 12
2002  1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7

[ 銀鰻亭店内へ ]
2002.8
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31


8月4日(日) 曇
 ねこまとふたり、千歳の航空自衛隊基地祭へ。朝から一面灰色の空が気になったが、いずれ何とかなるんじゃないかと期待しつつゲートをくぐる。
 まず目を驚かされたのは、人出の凄さ。車の列はゲート前の3本の道にキロ単位で連なり、歩く人もひきもきらない。で、会場の滑走路へと踏み込んだら…見渡す限り人だらけで、タキシング・ウェイが見えないんでやんの。うわーい!
 特にブルーインパルス前は黒山の人だかり。皆キャンプシートや椅子を置いて場所の確保に余念が無い。売店もぶらついてみたが、これまた大混雑。主としてご家族連れの天下である。うーん、その昔は航空機&ミリタリーヲタや、『ファンぶら』マニアの少女たちが遊びに来て飛行機と写真撮ったり、隊員のアンちゃんたちがミシン踏んだグッズ買うようなイベントだったのだけどねぇ。時代は変わるモンだわ。まぁ、仮にも基地と呼ばれる場所で縁日みたいに大騒ぎできるんだから、平和で結構なことではあるけれどね。
 ただ、歩き煙草のオヤジが増えてるのには、かなりムカつくものがあった。会場内全面禁煙とパンフにあり、いたるところに看板も立ってるのにな。つかよう、ジェット燃料で飛ぶもの置いてんだけどなオヤジどもよ。展示中のスティンガーぶち込んだろか、ああン? <貸してもらえません
 とか言いつつ時間は過ぎるが、空はさっぱり明るくならない。どころか、垂れこめた雲がそのまま霧雨になって降り注ぎ、数キロ先の民間飛行場に降りるジャンボの尾翼マークが判別できない有様である。う〜む、思えばブルインがT4に機種変更してからこっち、天候やら自衛隊の不祥事やらでマトモに飛んだことは1度しか無かったなぁ。もしや相性悪いんじゃねぇのか?などと言い交わしているとアナウンスが入り「ブルーインパルスは地上滑走のみ」とのこと。マジで相性問題ですか?
 結局、今日は海上保安庁のヘリのレスキューと、基地のパトロール犬の実演を見ただけで引き上げることになった。飛行機の飛ばない航空祭なんてJAROに言いつけたいようなシロモノではあるけれど、仕方ないやね。こないだウクライナと英国で大事故があったばっかりだしな、無茶もできめぇ。来年に期待するか。あ、そうそう、相性の悪いブルインは来るなヨ!
 ねこま「んじゃ何を見るのよ」
 ごもっともである。では妥協案として、古式ゆかしく厄落としに新機種に方違え(T2に戻す)ってのはいかがだろうか。関係者の皆さん、ご検討よろしく。

8月5日(月) 曇時々雨
 航空祭の帰途、ちょいと他所へ一泊して帰宅。家の中では溜め込まれた猫のフラストレーションが随所で炸裂していた。より正確に言うとゲ□であり全く伏字になっておらんかったりするが、それはさておき、室内を片付けるとすぐにダラダラ過ごすべく、かねて用意の『かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄』を始める。これが期待以上に面白く、ハマって深夜までプレイ。うん、夏休みかくあるべし。
 説明するまでもないが、これは『弟切草』から始まり前の『かまいたちの夜』『街』ですっかり馴染みになった(他メーカーからも色々出てるけど)サウンドノベルである。名前のついたシナリオが複数本あって、それの本筋として決められたものを観終える(完)ことで他シナリオへの道が開ける仕組みだ。しかし、失敗であるはずの脇道エンディング(終)のバリエーションも多いし、何よりフローチャートがあってどこからでも遊べるので、これまたイラつかされることがない。まぁ本来的に「ゲーム」と考えるならこれは邪道かもしれないけど、こいつで遊ぶような年齢なら、そうそう時間を持て余してもいないだろう。僕個人としては大いに魅力だと言ってもいい。
 また今回は絵が綺麗になりムービーが増え、また以前は静止画であった場面毎に動きがあったりもする。これ、始めた当初は却って想像の余地が無くなって興を削ぐのではと思ったのだが、さすが家元(って何の)そこらは上手に加減されている。また、相変わらず読み込みのストレスが無いのが良い。じっくり遊び倒してみたくなる、ひさびさの良作…って、最近めっきりゲームしてないんですけどね。ふぅ。

 晩飯の後で、撮りおきの『ハリケンジャー』と『龍騎』を観る。後者はまた新たな謎が出て引きが入ったところ。自分のために起きたらしい周囲の状況に耐えかねた優衣が、ついに兄に決別を宣言するシーンは特に謎だらけだ。鏡の中で蠢くモンスターたち、溢れ出す光、兄・士郎の言葉。いい具合にテンションが上がる演出だ。このレベルが終盤まで維持されるといいなぁ。
 また今回、蓮の変身を目撃した少年を介して、吾郎ちゃんがライダーバトルを目にするという場面がある。この先、彼もバトルに参加するのか?腕は立つものの感に堪えたように「餃子…うまかったっす」ってな台詞の似合う彼が、殺伐この上なしなミラーワールドにどう関わっていくのか、興味は尽きない。
 また、今ひとり部外者ながらバトルに接近しつつある令子さんの動向も気になる…なるが…相変わらず役者さんが上手くないので、ラストの台詞が妙に軽く、酷薄。こう、もうちょっと間を入れて、後半は静かにつけ加えるとかすると、いいと思うんだけどね。やり手のジャーナリストの無神経ぶりをカリカチュアライズしてるなら、それはそう見えるように演ってくれなきゃ。対する優衣役の娘さんが「ビックリ顔」が上手い(つーか地?)んで、余計アラになっちまうと思うよ、うん。<なんか偉そう

8月10日(土) 曇時々雨
 この1週間、まともに太陽を見ていない。ヒキコモリ中年してるわけじゃなくて、空がず〜っと灰色なのだ。なんだ。なにごとだ。もう夏は終わったのか?それとも他地方に熱気を回しちまったのか?北海道だけ秋が先行発売か?こんな湿っぽいだけの秋なら買わないぞ。金返せ!例によって払ってませんけど。ぷしゅぅぅぅ。
 ってな具合にテンションは下がりっぱなしである。外で作業しようとすると小雨がパラつく状況に不貞腐れてゴロゴロするばかり。とりあえず『かまいたちの夜2』をクリア。ん〜、今回、金のしおりにあんま意味が無いのかなぁ。結構頑張ってエンディングリスト埋めたのだが。
 総評としては、面白かったと思う。ただ、ゲームとしてどうかというと「違うなぁ」としか。何が違うって、まず本筋であるところの「わらべ唄篇」が、ほぼ1本道なんだよな。主人公=プレイヤーが知恵を絞って犯人を見つけるとか、当て損なってさらなる惨劇の幕が…とかって展開が無い。考えなくても一定箇所から先は犯人が特定できてしまうし、そうなると決まったエンディング指して読み進むだけ。たしかに前作では、犯人が見えてるのに指摘させてもらえないという設計になっててイライラさせられたけどさぁ、これはその解決にはなってないんじゃなかろうか?
 また、各シナリオについても選択肢をどう選ぼうと似たような結末に流れ着いてしまうってぇのはどうかと。違うといえば「昔の血」とか「メッセージ氏」とかってギャグ系統しか頭に残らない。いや、前者はかなり気に入りましたけどね。
 つまるとこ、ゲームではなくデジコミ形式のショートショート集と考えれば良いかなというレベルである。前作をミステリとしてお楽しみになった方には、あえてお薦めしないほうが良いだろう。
 ついでのことに『三日月島奇譚―かまいたちの夜2オリジナルノベルズ(チュンソフト)』を読む。これはゲームのシナリオを書いた3作者による、いわば外伝である。3編それぞれ、そこそこに面白く読める。しかし1,200円という価格に見合うかというと、ちょっとなぁ。巻末の座談会も「あんな話やこんな話も考えた」あたりでゲーム本編の貧しい部分を思い出させて却って艶消しである。これは僕の気分の問題ではないと思うのだが、いかがなものかな。

 とかいいつつ、なんとなくホラー風味が癖になったか『ぼっけえ、きょうてぇ(岩井志麻子/著、角川ホラー文庫)』を読む。うむ、ほどよくジワジワと不快である。病んで目の潰れた仔猫を見つけ、手を差し伸べたいのにたじろいでしまうような感触。怖くないんだけど、オゾマシく、んでもって少々悲しくさせられる妙味であるな。表題作もさりながら「依って件のごとし」がこの味が濃い。方言のもつ独特な風味が備わらないとツマンネーかも知れないとは思うが、カサブタが乾かぬうちに剥したがるタイプの御仁にお薦めである。それ読め。

8月11日(日) 曇
 今日も今日とて曇空。雨の日の猫はとことん眠いモンだが、曇の日のヒトは早く目覚めるらしい。しょうことなく、寝床の上でリアルタイムに『ハリケンジャー』と『龍騎』を観る。
 前者は、敵・ジャカンジャがこれまで死んだ中忍を蘇生させる作戦で、偶然、ハリケンイエローこと吼太の婆ちゃんも復活してしまうという話。しかもフルパワーの怪人を呼び出すだけあって婆ちゃんもピチピチ女子高生(死語)。イケメン(?)に育った孫と強引にデートを楽しんだりするパワフルぶりを見せるが、その姿の可憐さは特筆に価する。いやほんと、マジカワエエとしか。しかも演じる女優(つーか子役つーか)が「婆ちゃん言葉」を綺麗に話すもんで、「戦争で死ぬのは爺ちゃんだけでたくさん」なんて台詞にホロリとさせられたり。別にこの番組でなきゃっつーエピソードではないけれど、ふだんは仲間のほんわかお兄ちゃん役な吼太のキャラとあいまって、実にいい感じだった。とにもかくにも「あやや萌え〜 ♥」である。ウェンディーヌ様の胸元に見入ってる場合じゃないっすよ奇妙愛博士!それはそれでイケてますけど!希少価値から言えばコッチが優先でしょう!<をい
 対して『龍騎』は、総集編。で、いわゆる「ここまでのおさらい」かというと、さにあらず。ちゃんと独立した1エピソードになってるのが面白い。過去に飛ばされた真司が、時々フラッシュバックする「未来の記憶」を頼りに、何とか死んだライダーたち(特に手塚)を救済しようとする…んだが、留められぬ記憶は何の助けにもならず、悔恨だけがリピートする。ここらの描き方が実にいい。んで、これまでの過去とは微妙に違うシチュエーションもあるんだけど、それを全て飲み込んで今に至ってしまう流れの果てに、真司がとった行動は………え〜、上にあるリンクから奇妙愛博士んトコ行ってお読みください。僕ぁ書けません。とにかく涙でモニタがかすむほどイカスぜってな感じです。え?手抜き?ははは、何をおっしゃいますやらゲフンゲフン。<自分にタイムベントしたくなったり
 それはさておき、神崎兄が妹を「守る」と呟く目的に、今回復旧されたクレヨン画がどういう意味をもつのだろうか。成長過程の記念品フルコンプせにゃあとかで、あのでっかい屋敷中、優衣の関連アイテムで埋まってたらちょっとイヤである。実はモンスターもそれで蒐集してたりな。んで逃げたヤツが世間を騒がせるのでライダーバトル開催…うう、もう考えるのやめようっと。

 『黒猫の三角(皇なつき/画、森博嗣/原作、あすかコミックスDX)』を読む。原作者については『すべてがFになる』前後でリタイヤしてたんだが、絵が皇氏とあっては捨て置けない。で、感想はっつーと、もちろん「美しい絵だったなぁ!」ということで。ストーリーのほうは例によってネタ分かりすぎ&無理ありすぎ、キャラに魅力が感じられないというパターンだったのだよな。はぁぁぁ。

8月12日(月) 曇のち雨
 今日も今日とて曇り空。先週から引き続きコレなんで、夏休み中のお子供衆は、さぞや絵日記が楽であろう。また、使用頻度の低い灰色のクレヨンも出番ができて嬉しかろう。ビヤガーデンに行く機会を逸した僕ぁ嬉しくないけどな。くそう…って、おまけに雨まで降ってきやがったよ!勘弁しろぃ!うっき〜!
 と、天に向かって怒っていてもしょうことないので、シュークリーム分((c)あずまんが大王)かなんか補給すべくコンビニへ。しかし甘いものより先に「ハムスターズランチ Ver.1.5」を発見し、とりあえず購入。中身はゴールデンハムスター(トリコロール)とキャンベルハムスター(イエローパイド)であった。う〜ん、リペイントものがメインってなぁ分かって買ってるんだけど、それにしても嬉しくねぇなぁ。何がイヤって、形が同じなのは納得としても、塗りが思いっきりベタなんだよね。毛色の表現なんだから、もちっとボカしても良さそうなもんだ。ちょいと醒めるものがあるね、これは。またペンギンでも買うか。<をい

 帰宅途上、書店へ。思いがけず大量の出版物に出くわし、ひと山抱えて帰る羽目に。
 まずコミック。これは早々に一気読みする。
 『幻獣の國物語 11(TEAM猫十字社/著、朝日ソノラマ)』
 第一部完結にして、長いお休みの始まり。物語が登場人物が、命を得て大いなる変転に向かい始めたところで幕…というのはいかにも惜しい。いつの日か必ずあいまみえんことを期して、手を振るのみである。うおぉ〜っ、ナッちんカムバーック!…って僕ぁ誰かさんみたいなアホですか。いえ、もっと度を越してます。分かってますけど。はぁぁ。
 『からくりサーカス 24(藤田和日郎/著、小学館)』
 いにしえ因縁ばなし…の途中なのだが、ネタが見えてる上に語りに巻きが入りまくってるもんで、どうも素直にのめり込めない。ダイジェスト版にせにゃならん事情もあるんだろうけど、登場人物の台詞だけで延々と数十年を語られても、なぁ。ま、この先また思い込みを引っくり返してくれるかもと、期待をつないでみるのみか。
 『KUNIE 4(ゆうきまさみ/著、小学館)』
 筆者のサイトで既に打ち切りを知ってるだけに、複雑な気持ちで読む。ん〜、確かにちょっと展開が遅いかもしれないけど、この作風にはこの時間の流れが合ってると思ってたんだが。「ほよよんブルー・ワールド」いいじゃん?あ、類似品とか言うワケじゃなくて、単に恐竜と海のイメージが好みの共通項だってだけなんで念のため。ちゃんと全巻買って保存しよっと。
 『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーズ 5(荒木飛呂彦/著、集英社文庫)』
 ノォォッ!間違って4巻買ってきちまったぜ!明日、会社の近所で6巻を見つけるんだッ!リベンジだッ!…ええと、感想は、無いっす。気分良く面白く読んだってだけ。つか、それに勝るものは無いのかもしれんけど。
 さて、文庫は『風の向くまま(ジル・チャーチル/著、戸田早紀/訳、創元推理文庫)』『月の裏側(恩田陸/著、幻冬舎文庫)』の2冊。前者は新シリーズだし、後者は待ちかねた文庫化だ。ひもとく時を楽しみに、寝間の枕もとに積み上げる。
 『週刊 日本の天然記念物』は9・10巻をまとめてゲット。この回のフィギュアの出来はただ事ではない。特に後者のザリガニは、光沢のある背中が、子供の頃沢の泥を掘って捕獲してたのと寸分違わぬ印象だ。いや〜思い出すな〜、牛乳ビンに捕まえといて、一緒にオタマジャクシ入れちまって。翌朝見たらオタマがいないんで、幼稚園児は叫んだもんですよ。「オタマジャクシ逃げた!」って。
 …バカガキの話はさておいて。
 その他として『ビッグ・ファット・キャットのグリーティングカード(たかしまてつを)』。これは英語の入門書のキャラクターであるところの「でぶちん猫」のポストカードである。普段ならこういうものは買わないんだが、この猫のキャラクターは見過ごしにできないインパクトがあるのだ。また、随所に散りばめられたパロディが実に楽しいし、しっかり英語テキストな部分もあるところがちょいとエライ。ただ、アンケート葉書を「あの」図柄にするのはどうかと。惜しくて出す気になれねぇって!
 最後に『画集 百鬼夜行抄(今市子/著、朝日ソノラマ)』。
 正直に言うと、この作家について僕は、どっちかというと「話を楽しむ」人と決め込んでいた。だから画集を予約したのも、実のところ尾白・尾黒コンビのフィギュア目当ての部分が大きかった。
 しかし、絵を見たら、そんな目先のことなんぞ消し飛んでしまった。
 綺麗、としか言えない。淡く重ねられた色の移ろい、そっとなだらかに引かれた線。ひとの手になるものが醸し出すやわらかな空気。ことさらに強く訴えないのに、それらが目を引き、飽かず見入らせる。今までこれに気づかなかったとは不明としか言いようがない。己が眼力の乏しさに、ただ嘆息するのみである。
 いや、乏しいのは、眼力だけじゃないですけどね。ふぅぅ。

8月13日(火) 曇時々雨
 午前中、実に一週間ぶりにわずかな陽が射して「あぁ、ここは地球だったんだなぁ」と思ったのもつかの間、また一面の灰色が空を覆ってしまった。やっぱ金星じゃねーのか?シャール・イダニス・モルラロール。
 どうせなら火星にしてくれよう、いっそシャンブロウに会いたいよう…とグズってみても始まらない。気持ちが沈むに任せてはいかん、前向きにいこう。航空祭で見かけた気象班の方に倣って特大テルテルボウズでも作るとか!<方向が致命的に違う

 終業後、イエローサブマリンへ。ねこまのドール用の服を少々購入。で、レジを離れたとたん、とんでもねーものを見てしまった。コナミの食玩「SFムービーセレクション」の予告として展示されていたソレは。
 シャドーモービル。
 思えば遥か昔、まだ地上を恐竜が闊歩していた中学生のみぎり、『スター・トレック』にハマる前にSF者としての下地を作ってくれた『謎の円盤UFO』が、ついに食玩に!時系列が変だが気にしてはならん。この喜びを如何にせん。やっぱ箱買い大人買い、フルコンプまでラムネ菓子を食って食って食いまくるのみでしょう!いざ、撃ちてしやまん!
 ま、問題はいつ発売になるかってことだけどね。このシリーズ、次は『サンダーバード』のVol.2と決まっている筈だから…と、騒ぐ血潮をなだめつつ歩き出したら、今度はガシャポンの新商品に出くわした。
 カエル。
 これまた避けて通れない。カエルスキーの名にかけて、退くわけにはいかぬであろう。速攻でレジへ駆け戻り、千円札を硬貨にして貰う。いざ、チャレンジ!かくて数分後には、買い物袋をプラカプセルでぱんぱんにしてその場を去ることになった。
 ……友よ、ガン消し打ち止めにして小学生を羨ましがらせていた我が友よ、お前の遺志はしかと受け継いだぞ。まだ銀行で棒金作ってきた貴様には及ばぬがな。…ってこんなモン継承してどうするかな。どーしてくれんだよストロハイム、よう。<お盆だからと故人のせいにしてはいけません。

 帰宅後、ねこまとスーパーへ。食玩「仮面ライダーキッズ」のナイト・龍騎それにギルスとアナザーアギトを購入。本当はゾルダも欲しかったのだが見当たらなかった。ゴロちゃんとこへ帰ってしまいましたか。それとも病院ッスか。
 まぁ先生の行方はさておき、これがことのほか出来がいい。もとより二頭身のSDキャラなんだが、細部のディテールがきちんと作られてるし、塗りも細かい。また地色のソフビが艶の無い抑えた色合いで、妙に渋いのだ。特にアナザーアギトは迫力さえある。流石キノッち!ファン必見!

 などなどを片付けたうえで、秋前りょーこさんから戴いた海辺の濃い目な夏祭り土産を読みつつ就寝。押しなべて幸せな一日と言えよう。未明にやらかした大ポカを除けばな(苦)
 が、明日とて一点の曇りも無く幸福な日にはならんだろうなぁ。これを書いてる深更、既に空は真っ白に雲に覆われてるし。願いをかけたくなってしまったペルセウス流星群とも縁の無いまま、あわれ今年の夏は去ぬめり、なんであろう。

8月14日(水) 晴
 久々の好天。どうやら流れ星が拝めなくても、願いのひとつぐらいは叶うらしい。肝心なコトはさておき、少なくとも天候の分だけ、気分は軽くなった。が…暑いよな。虫干しよろしく今日までの雨水を全部蒸発させようとしてるみたいで、じわ〜っと足元から湿気が立ち昇ってくる。なんかに似てるぞこのシチュエーション。はっ!に、肉まん?<ひとこれを墓穴という

 さあれ、それでも青空の下を歩くのは心地よい。おまけに、会社からさまよい出てふらふらしていたら、いっそ爽快なものに出くわした。トノサマバッタである。しかもデカい。7、8センチはいくだろう。こんな見事なのには、ここ10年ばかり遭ってないんじゃなかろうか。
 ガキの時分には、よくこいつを追ったものである。いや「狩った」というほうが正確かもしれない。まず藪に踏み込んで追い出し、飛んだところで追跡開始。着地地点を正確に見定め、捕獲…と行けばいいんだが、どうしてそう単純なものではない。敵は10メートルぐらい平気で飛ぶし、そうなると着地した場所なんざぁ誤差の中に埋没してしまう。で、目を凝らしキョロキョロしてると、敏感な敵は気配を察して再び飛んでしまうワケだ。うむ、こうして思い出すだに心躍るハンティングであったことよ…と、回想しつつ身を乗り出したら、ヤツは瞬時に大ジャンプして夏草の彼方に消えたのだった。
 …あれを狩るには、網も帽子も無いしなぁ。
 僕はただ見送るのみだった。あったら狩るんか、つーツッコミ不可。

 帰宅途上、ふと立ち寄ったデパートの地下で、ミニ催事場にガシャポンが並んでいるのをみつける。その数、ざっと30。他に食玩の棚もあり、マニアさんいらっしゃ〜いな空気がむんむんと立ち昇っている。なに、見えない?それは修行不足だ。なに、子供がいる?あれもマニア(もしくは予備軍)だ。ゆめ疑うことなかれ。
 ともかくも、挑戦されては後へは退けぬ。まずは両替機で硬貨をととのえ、ずらりと並んでいる間へ足を運ぶ。さて…誰も挑戦してねーっつーのは置くとして、意外に食指が動くものがない。考えてみれば、今のところキャラものにも萌え燃えてないし、プラレールとかミニカーとかは守備範囲外。こりゃあ不戦勝だな、と余裕の笑みで売り場を去ろうとしたら。
 カエル。
 …ま、所詮こんなモンですってことですかね。ええ買いましたともひと抱え。YUJINの「原色両生類カエル図鑑」は回避不可のクリティカルアイテム決定っすよ。あとイシカワガエルさえ出ればノーマルコンプだし。
 ところで、これのシークレットらしいもの、1個はゲットしたんだけど、正体が分からないんだよな。サイトにもまだ掲載されてないし。どうやら残り2個の片割れがそらいろアマガエルらしいってこともあって気になる。メーカーさん、更新よろしく!

8月15日(木) 曇時々晴
 お盆時期とて交通量が少なく快適な出勤途上、ふと気まぐれにコースを変えてみる。と、いかにも荒涼とした雰囲気を漂わせる古いコンクリート建築に遭遇し、思わず足を止め見入ってしまった。見覚えがあるのだ。何だろう?と、ややあって思い出す。
 前・中央図書館であった。封鎖された正面玄関、窓にうずたかく積まれたダンボール箱が距離を隔ててさえ古紙の臭いを感じさせている。かつての日、利用していた頃は古いなりに堅固なたたずまいだったのだが、今はなんだか崩壊しそうな印象だった。
 通り過ぎて、ふと『闇の聖母』を思い出す。覚えず背筋に寒気が走る。
 物に生などない、それは承知している、だが。
 今、振り返ったら。
 窓に異形のものが身を乗り出していたら。
 一瞬でもそんなものを目にしたら。
 戻ってしまいそうな自分がいるのに、気付いてしまった。うううむ、絵に描いたようなB級行動であるな。え、B級行動って何かと?これはですねぇ、ホラーものの某テーブルトークRPGで、ヤバげな現象にわざわざ首を突っ込む行為を言うんですよ。たとえばいかにも怪しい森に、わざわざデートに行くとか。その中で見つけた一軒家に入り込んでシャワー浴びるとか。もちろん、その後にはおっそろしいリスクが降りかかってくるんであるけど。
 で、僕はというと、そんな期待をこめて死んだ窓を見上げていて、いささか遅刻したのであった。
 ふむ、やはりB級行動であったとみゆるわ。<何を偉そうに

 さて、今日もカエルを追ってヨドバシ→トイざらスへ強行軍。この前ゲットしたシークレットは1/100の激レアらしいんだが、他がさっぱり出ない。同種ばっかり山のようになってきたんで、さすがにバテて断念。あとはトレードで何とかするか?

8月16日(金) 晴のち曇
 ヨドバシ●メラ(伏字に何の意味が)で「サンドトルーパー」を発見。アレです、『スターウォーズ』のストームトルーパーに、泥汚れがついてる状態。ショルダーガードが白いサージェントつーヤツだけど、僕ぁこのへん詳しくないんで割愛。
 で、かくのごとく知っても好ましく思ってもないのだが、買ってしまった。何でかっつーと、付属の素体が非常にアレだったんである。最近なかなか素では見かけないマーミットの「スーパーアクションヒーローズ」で、色が…白いのだ。それも真っ白ってんじゃなく、象牙みたいな、もうちょっと言うと血の気の無い、はっきり言うと死人みたいな色。こういうの探してたんだよ、あるものを作りたくて。何ってそりゃもう、アレですがな。分かっていただけますよね!<誰に
 今ここでこれに巡り合ったというのは、もうこれは願ったりかなったりと言うか宿命と言うか。こういう使い方は高くつくし本人(?)にも不憫だが、こいつがトルーパーとして立つ日は来るまいな。
 ねこま「ヤな宿命だね」
 う、うるさいぞ。
 ねこま「しかも男の体が目当てなんて〜!」
 妙な言い方をするでないっ!

 帰路、豊平河畔を自転車で走る。時刻は21:30を回ったころあい。と、街の灯火で朧に明るい空を、鳥の影がよぎった。大きい。しかも、形が特異だ。長い嘴と脚、それに広げた翼の形に見覚えがある。アオサギだ。
 夜闇の中を、鷺が。
 こんな所で見たと感動するより先に、違和感がざわっとこみあげてきた。なんでだ?警戒心の強い種が、人家の密集した地域を夜に飛ぶなんて。あるべき生態が損なわれているのか、それとも、そこまでしないと生き延びられないほど、本来の生息地が破壊されたのか。
 迷ったのかとか、ここらの環境が改善されたのかとか、適応できたのかっていうような前向きな発想は全く浮かんでこなかった。やはりアレだよな、ここしばらくの異常な気象のせいかな。
 ひょっとしたら壊れてるのはトラブル続きの僕の脳かもしれませんけどね、ええ。

8月18日(日) 晴
 もそもそと起き出して、録画しといた『あずまんが』を観る。今回はオリジナルストーリーで、花見シーズン。絵はきれいだが、話はイマイチかな。インパクトに乏しいというか、興味がもてないというか。ツボだったのは必死になって街灯の下を駆けていく、ちよちゃんぐらいなものでしょうか。あんなに頭がいいのに、忠吉さんを連れて行くという発想にならないところが妙に可愛い。ゆめロリコンというなかれ。
 後はそのまま『ハリケンジャー』『龍騎』に突入。いずれも盆時期の調整でお笑いばなし。
 前者はゴウライ弟ことあの一鍬が、敵の技にかかって「七海ラブ〜」になるというもの。これに協力したり見守ったり呆れて放置したりする周囲を巻き込み、軽快なコメディが展開する。しかしこの番組の作り手は、だからってキャラを崩したりしないんだな。大真面目っぷりがマヌケではあるが、あくまで「漢」の一本気をもって恋を貫こうとする一鍬は、もしかすると常日頃よりカッコいいかも知れぬ。また一方的に好意を寄せられた七海も、マヌケ行為(掛詞)に対して優しく断るのが良い。普通、牛なんかプレゼントされたら罵倒しちまうよなぁ。いや、普通のオトコノコは「彼女にプレゼントする可愛い動物」に牛を選んだりはしませんけどね。牛が可愛いのか一鍬?それはそれでナイスかも知れんが。或いは兄者の心づくしか?
 あと、ライバル役として登場するアイドルの「君は僕のヴィーナス」発言も、イタい奴とみせて実は伏線だったりする。いやはや天晴れ、ナイスプレイでござったよエブリボディ。
 さて『龍騎』。失踪した令子さんを探して、真司・蓮・北岡が共同で捜査をする…というエピソード。当然ながら呼吸が合わずばたばたしてるうちに被害は拡大、OREジャーナルの女性スタッフが2名とも消えるに至り、ついに優衣まで巻き込むが?
 笑えるシーンは多い。真司が北岡事務所へ押しかけ大男2人の間でぴょんぴょんしてる場面とか、誘拐犯と見込んだ(笑)男の住まいで、開かないドアに「よぉしッ」と体当たりを敢行する優衣とか。今回の冒頭で実の兄のことを「死んだ」と言ってのけた相手を、そんなに一生懸命探しますか。怒った顔が怖いとほうぼうでネタになってるが愛想笑いのほうが怖い優衣ちゃん、キミはいい子だ!<誉めてんのかソレ
 (真面目なとこを言うと、僕は優衣の顔を怖いとは思わない。演技がぎこちないとは思うけどさ。結構好きだぞ)
 ひたすら登場人物の食事シーンを織り交ぜながら話を進めていく描写も面白い。ことに3人ライダーがカレー食べる場面で、食べながらガンガン言い立てる真司、適当に言葉を返しながら福神漬を(相手の皿にも)よそう北岡、黙って食べて最後に結論を投げる蓮…なんてキャラの立て方も悪くない。ウケ狙い満点の変装?シーンも、かなり笑えるものはあった。
 ただねぇ、発端から「アンタそれはどうよ?」と思える点が多々あるが、特に主人公が…番組スタート時の「バカモノ」になってるのが非常にイタい。自分の迂闊さで誘拐犯に先手を打たれながら「アンタ何してたんだ」と他人を非難するわ、命に関わるかもしれない事件に次々と囮役の女性を送り込むわ、あげくモンスターに犯人を食われてしまった状況を「攫われた人間を見つけられない」しか心配しないという…「人を守るためにライダーになったんだ!」という、先回までの成長ぶりがまるっきり生きてない。ナンですかね、先回のオーディンによるタイムベントは、実は真司の精神をリセットしてたんですかよ。しっかりしやがれ。

 午後、溜まったフィギュア類を片付けながら読書。ものは『月の裏側(恩田陸/著、幻冬舎文庫)』。
 転変する物語である。物語が移ろうとともに、読み手の心も揺れ動き変容しゆく。はじめは漠とした不安に、やがて異物がヒトになりかわる恐怖に、戸惑いに、そして不思議な安息に。こまやかな描写によるこの誘導っぷりは至芸と言えよう。読み進んだ段階ごとに世界ががらっと違って見えるのは只事でなく面白かった。
 毎度のことながら、ネタが余所にあって、それをアレンジしているなとは思う。けど、パクリなんて浅薄なことは口が裂けても言えないだけの「違う話」「固有の話」になっているのがこの作者の素晴らしさではなかろうか。単なる焼き直しを自分の物語と声高に唱える連中とは一線を画す技量…ま、だからこそ完全オリジナルを読みたいなと思ってしまうのだけどね。やっぱ大長編作品に挑んでみるか?

8月20日(月) 雨時々曇
 天気がまた崩れだした陰鬱な週明けから、さらに暗い火曜日。気分もそれにあわせたように低迷しまくっている。つか天気の影響じゃないし、そもそも今週始まったモンでもないし、晴らす方法はひとつしか無いんだけど…それはたぶん来ないと承知しているから、なお滅入ると。鬱スパイラルですな。テコ入れが必要です。
 とかオノレを茶化すも調子が出ず、仕事を早々に切り上げて駅前あたりをウロウロ。気が滅入ると衝動買いに走るのだが(滅入らなくてもやってるやんというツッコミ不可)今日はその対象すら見出せない。しかし妙に運はいい。ガシャポンやれば未入手だったイシカワガエルが1発で出る、ポップベアーを買えば、欲しかった「くま氷」が赤青まとめて登場。キャッチャーに挑戦すれば、へにゃへにゃアームで「3メートルの宇宙人」を即ゲット。う〜む、何か変だなぁ。その割にサマージャンボは総外れだし。
 と見ると、今日の戦利品はすべて相方がオノレの机に持ち去って飾っているのであった。実はラッキーなのはこいつかヨ!と、ますます落ち込む。
 今日の日記にタイトルつけるとしたら「ティーラ・ブラウンの憂鬱」ってとこだな。どうせ傍から見ればチャーリー・ブラウンみたいなんだろうけどさ。ちぇっ。

8月21日(水) 曇時々雨
 ここ半月ほど続いていた「だらだらビジー」に、ようやく光明が見え始める。深夜に起きて待機とかモニタ用の携帯握って寝るとか、怒涛の勢いで仕事が押し寄せて終わった途端ぽかーんと暇とか、そういうリズムの掴めない忙しさに振り回されているのは、この年になると正直言ってコタエる。突発的に眠くなるような肉体的レベルは良しとして(ヒント・良くありません)こう、なんか精神的にも「来る」んだよね。
 とはいえ、以前の仕事の時みたいに、職場の机の下から這い出した同僚達と夜明けのコーヒー&栄養剤飲みまくって内臓ボロボロにし、挙句マジで安定剤貰うような羽目にならないだけマシかも知れんが。あの時は「わ〜いカットナル(『戦国魔神ゴーショーグン』の敵幹部)ごっこができるぞ〜」とか言ってたんですが、あいにくばりばり食うほどの薬はゲットできず…って、ちーとも深刻さがありませんな。しっかりせんかい僕。

 とつ言いつ、職場を早く出られるのを幸い、ゲーセンへ。とっとと帰って仮眠を取ればいいんだが、それが出来ないのが畜生のあさましさ。って自分で言ってどうするかな。
 しかし寝不足の祟りは覿面で、ちょいといい位置にあったメトロン星人を狙うも惨敗。手ぶらで撤収とあいなった。
 やはりツキは相方のモノなのかもしれん(昨日の日記参照)と空を見上げる。雲は厚く地表近くにも湿気がたれこめ、なんかケムール人が走りそうな雰囲気の夜であった。<って、どんなやねん!

 書店に立ち寄り『トルコで私も考えた 3(高橋由佳利/著、集英社)』と『犯罪カレンダー 1&2(エラリー・クイーン/著、宇野利泰/訳、ハヤカワ・ミステリ文庫)』を購入。学生時代にハマりまくった後者が懐かしい。近いうちに読みたいもんである。

8月22日(木) 曇のち晴
 出社途上、自転車で街中を駆け抜けつつ、要所でチェック。奇妙愛博士の瑣末事研究所にて知己を得たゴルコムの皆さんの北海道上陸が本決まりとなったので、少しずつ腹積もりをしておこうというものだ。いわばロケハンであるな。
 かの方々が札幌というと、8月19日の日記で博士も既に述べられているが、『ガメラ』コースは必須であろう。となると、ガメラ側で行くかレギオン方向からアプローチするかっつー選択か。前者はまず二条市場に突入して、そこから何故か狸小路へワープと。んでビルを突き崩しつつススキノ交差点へ行き、とって返して大通でNTTのビルに緑色の液体をブチ撒けるんだな。後者はというと…え〜と、千歳からのJRを恵庭で途中下車してサッポロビールの工場を襲撃、そこから札幌へ進んで真駒内駅から地下鉄路線に入り込み、ススキノまで進軍し■ビンソンを乗っ取って草体を植え付け、大通方面から潜り込んでくる自衛隊を撃退すると。う〜ん、ちょっと、ハードな気がせんでもないなぁ。<そういう問題か?
 つーかそれ以前に、お出迎えの用意もせにゃあならんだろうな。やはり「祝!ゴルコム北海道制服征服前哨戦・第一期」とか「歓迎!ゴルコム様北海道侵略ツアーご一行様」とか看板もってお迎えにあがるべきであろうか。いやいやいや、相手はあんなのやこんなのをお供に連れて見えるかもしれんのだから、やはりたれ幕が必須であろう。「垂れ幕」ではないとこがポインツだな、うむ。
 ん?なんか当初の案件と離れておりませんか議長?

 バカな脳内会議を繰り広げつつ会社に着いてメールボックスを開けたら、嬉しいメールが届いていた。ここしばらくの鬱がすかっと退いて気分が良くなったので、思わずamazonにアクセスして『仮面ライダーアギト ProjectG4』と『ザ・マン盆栽』をオーダーしてしまう。いずれもメール下さった方には全く無縁の領域だが、しょせん嬉しくても悲しくても衝動買い人種なんである。ああ、なんか情けない。
 とまれ、待っても来ないだろうものを待つ不毛な暮らしも、希望をもって待てるお知らせの1本のメールで耐えられるのはシアワセである。今週を乗り切れば、来週半ばは休みだ!お盆は過ぎて夏は終わり、長期予報では天気も悪そうだけどな!うえ〜ん。<泣くな

 午後、初夏の頃からず〜っと探していた「あるモノ」についての情報をゲット。以前に北の果てで目にして「これこそ!」と心に決めていたのだが、以来どこをどう訪ね歩いても見つからなかった商品なのだ。そう、僕とて物欲の神に操られるがままに玩具屋を彷徨してたワケではないんである。<操られていた事実はあるらしい
 それが今日、何の気なしに同僚にソレの話をしたら、彼女はケロっとその品のメーカー名を口にした。ホントにソレか?と訝る僕に「これですよね〜」とサイトを見せる彼女。うおっ、間違いねぇ!よくやったT田!(FFの主人公に非ず)
 …しかしなぁ、探し歩いてる間に季節は巡り、肝心な時期も逸してしまったのは非常にイタい。せめてもっと早く見つけていればなぁ。何で早く言わないかT田!<無茶言うな

8月25日(日) 曇時々雨
 持ち帰り仕事が片付かず、未明までPCと睨めっこ。それでも定時に目覚めてしまうのは悲しい勤め人の性でしょうか。誰がアタシをこんな体にしたの?…とかエグいボケはさておいて、ふやけた頭で『ハリケン』『龍騎』を観る。感想は………なし。僕が脳死寸前であることを差し引いてもつまらん。スベりまくってるよ特に後者。来週の浅倉登場に期待させるべくイライラの種を蒔いたんじゃなかろうな?全日本イライラ週間。俺を殴れ!<違うっての

 とりあえず、気晴らしがてにとサイクルコンピュータを買いに出る。我が赤錆丸に取り付けて職場までの距離を計測し、来年の新車購入に備えるのだ!
 と、意気込んではみたものの、あいにく近所の東急ア●テでは売っていない。遠出するほど時間も元気も無い。しょうことなく諦めて、神社の骨董市へ寄って帰る。こっちも家具や器がメインで変わった小物の収穫が無く、寂しいことであった。

 夜、妙に冷え込むので、買い置きの中国茶で一服。名前はよく覚えてないんだが、固めた茶葉に湯を注ぐと水中花みたいに開くのが楽しい。ところで花芯部分に千日紅が使ってあるそうなんだけど、これって食用(飲用?)だったのか。幾つになっても新しいことを知る機会はあるものよと妙な感心をしたところで、就寝。明日出社すれば夏休みだ!<もう秋だって

8月29日(木) 
 実はというか何というかの休暇3日目。ここまで何してたかというと、寝て食って本読んでパテ練って盛って寝て食ってDVD観てソフビ削って色塗って寝て食って以下略というところ。作業系統は今いちノリが悪く捗らなかったが、まぁ骨休めという主目的は果たしたので善しとしよう。
 ちなみに読んだ本は『ザ・マン盆栽(パラダイス山元/著、文春文庫PLUS)』『異界への扉(F・ポール・ウィルスン/著、大瀧啓裕/訳、扶桑舎ミステリー)』『お父さんは時代小説が好き(吉野朔美/著、角川文庫)』『怪獣人生(ほりのぶゆき/著、小学館)』…まとまりは無いが、どれも面白かった。あと雑誌『Graphics World』9月号を読みなおし。なにせ購入時はヒロツさんの記事しか読んでなかったし…とさりげなく宣伝。皆も読むように。<たぶん他人様は買ってすぐ読んでいると思われ
 DVDは『仮面ライダーアギト ProjectG4』。発売時にゲットできずに悔しがってたら、後からディレクターズ・カット版が出てきたというタナボタものである。なんかな〜、こういう売り方はどうかと思うのだが。僕自身は得をしたほうなので良いといえば良いのだけど、ちょっと引っかかるな。追加された場面が淀みなく繋がって、ひとつの物語として不足なく出来あがっているだけにね。

 さて、最終日の今日は、相方も休暇をとったので映画を観に出る。まずは『仮面ライダー龍騎 Episode Final』。日曜ごとに楽しく眺めている作品だけにソコソコ期待して行ったのだが、実にじつに裏切られない出来映えだった。突っ込みどころは幾つかあるけど、戦いを選んだ人々それぞれの生きざまが凝縮されてきっちり描かれている全体の作りは好ましい。まぁ一部つーか半数ぐらい死に様で表現してますけど…ゲスト出演のお姉さんを含めて見事にキャラを立てつつ、無意味な盛り上げ方はせず、ぎくしゃくさせず綺麗に流してたのじゃなかろうか。
 あと、何と言っても主人公の演技。みるまに上手くなったなぁと思ってたけど二役がきちんとつとめられるとは。まぁこれはリュウガのキャラを立てているスーツアクターとCGのバックアップもあるだろうけど、表情だけでも雰囲気は良く出せていたと思う。若いのに大したもんじゃのう。
 シーンごとの印象としては、モンスターうじゃうじゃ&脱皮が結構インパクトがあった。あと、日限を区切られハイピッチで行われるライダーバトル。話の骨子に絡めてそっちのパワーバランスも揺れ動いているんで、目が離せない。ただパイプオルガンのシーンは、ファムのデザインがアレなんで「世界を革命する力を!」とか脳内チャチャ入れてしまいましたけど。似たようなもんだろ、違うのか?<浅倉ごっこはやめぃ
 なんかこう、ラストは『ガメラ3』?な感もあったけど、蓮と真司の会話が「完全な絶望」になることを防いでいたなと。また、最後の映像が…不覚にも、ちょっと泣けてしまいましたよ僕ぁ。えぇえぇ、どうせセンチで涙もろい年頃(違)なんですよ。
 あ、順番が逆になったが、併映の『ハリケンジャー シュシュッとザ・ムービー』も楽しく観た。こっちはとにかくノリ良く元気に突っ走っていた。30分一本勝負待ったなし濃度120%ノンストップ進行っつーか。いっそ目まぐるしくすらあったけれど、爽快だった。最後の歌には、正直たまげましたけど…アレは遊園地のショー感覚で楽しかったからいいやね。

 幕間がてにトイざらスへ。『メタルギアソリッド』のフィギュアが特売になっているのを発見して即ゲット。ものはメリルとリキッド。出来は…ええと、そのうちあっちにレビューまがいでも書きます。今言えるのは「メリルの顔が怖い」だけだし。ごめんメリル。
 ガシャポンコーナーで『ヘルシング』の胸像フィギュアを見つけ、4つばかり買ってみる。ウォルター翁が出たところで満足してストップ。こっちの出来はなかなかに良さそうである。

 午後からは『メン・イン・ブラック 2』を観て、これも非常に満足する。1作目より少々テンポが悪い気もするが、相変わらず資金と手間隙を惜しみ無く注ぎ込んだのが分かる画面で、徹頭徹尾「B級」を追求してるのは嬉しい限り。大真面目に細部にまで拘って馬鹿をやる、こういう作品が僕は大好きなのだ。いや、もちろん、馬鹿じゃないのも好きですけど。とかく笑いが欲しいお年頃なんですよ、箸が転んでも笑えないモンで。<注:いまどき年頃の娘さんでもそんなモンで笑わんと思われ
 映画館でお約束の予告編では『龍騎』の前に流れた『ハリー・ポッター』が注目株。原作のあのシーンこの場面が、きっちり再現されていると見受けた。これはやはり観に来なくてはなるまいな。

8月30日(金) 曇時々晴
 帰宅途上、サイクルコンピュータと磁器粉粘土(常ながら商品どうしに全く関連性が無いのう)を買いにハンズへ。おりしもメッセの真っ最中ではあるが、既に中日、それも平日の夜ならさほどのことはあるまいと踏んで突入してみる。が。
 なんつーかもぉ、とにかく人人人。夏休み序盤の日曜日みてぇな混雑ぶりである。セール品のコーナーを外れると幾分は緩和されるものの、冷房の効いた店内を歩いていて汗みずくになろうたぁ思わなかった。とにかく目当てのブツだけゲットして脱出。
 そのまま相方を迎えに行きがてに、街灯の下で愛車・赤錆丸にサイクルコンピュータをセットする。これで会社までの距離を測って、来年の買い替えの参考にする予定なんだが…ふと我に返ってみるとなんか怪しい風景だよな。工具を使い慣れてるもんで妙に手際がいいのも、我ながらイヤ〜ンな感じである。

 夜、メルマガで『怪奇大作戦』のフィギュアの予約受け付け開始の話が来る。数日前に買った『フィギュア王』でちらっと見ていたんだが、そうか、もう具体的に動いてるワケね。しかし2万円近い商品、購入に踏み切るにはもうちょっと情報が欲しいと制作・発売元のアルフレックスを見に行ってみた。
 買いですぜこりゃあ!
 さすがにドールだから生き写しとは言わないけど、牧史郎ですぜ岸田森ですぜ!SRIジャケットですぜ白衣ですぜ!やっぱケミカルスプレー自作して持たせなくちゃですかい?と一気に盛りあがってしまった。いや〜、幼少期にマッドなハンサムの理想形かくあるべしと刷り込まれた顔だもんな〜。<ガキの時分からどういう理想だ
 ところで同時発売が「壁抜け男」ことキング・アラジンなんだけど、これはやっぱアレかな、あの形で転がさないといけませんかね。いや、流石に僕は買わないけどさ。

8月31日(土) 曇時々晴
 とりあえず脱力の休日。迫る寒さに備え、ほったらかしにしてあった鉢物を整理し(あわよくばマン盆栽に仕立て)ようと手をつける。が、オリヅルランの根の繁茂ぶりに手を焼き、あとは来週以降に回すことに。なんたって、土がみんな根に置き換わっていて、抜けやしねぇ。やっと抜いたらラピュタ崩壊みたいな有様ですぜ。放っといたこっちが悪いんだけど、相手がイキモノだけに気を使ってくたびれましたですよ。

 細かい雑用を片付けつつ、昨日の強烈な印象のままに『怪奇大作戦』を流し見する。う〜ん、今でも結構ドキドキもんのエピソードがあるなぁ。『青い血の女』の人形なんか、子供の時は指の間から観てたもんだ。またギャグ寸前(あるいは突き抜け)なヨモスエばなしに思えるものも、ネタは物凄く深刻だったりする。戦争の傷あと、被爆、経済戦争、散逸する文化、家庭崩壊、そして…(DVDが出ても収録されないだろう)精神障害者による犯罪の話。30年以上前に描かれたこれらの問題が、今なお深刻化こそすれ改善されてないってのが、実は一番タチの悪いネタのような気がするけどね。<ネタじゃねえよ

 夜、海洋堂サイトで『人形の国のアリス 2』が発表されているのを見る。商品名は『アリスのティーパーティー』だそうだが、わざわざ「海洋堂」を銘打ってるのは何かと思えば、フルタが前の名前でシリーズ続行の構えらしい。まぁメーカーさん同士の話でコレクターとしては知ったこっちゃないんだけどさ、饅頭屋の「本家」「元祖」みてぇな暖簾争いにならんことを切に祈るもんである。切磋琢磨して出来の良いフィギュアを出してくれるに越したこたぁ無いっすよ、はい。


翌月へ




[ 銀鰻亭店内へ ]