店主酔言
書籍・映画・その他もろもろ日記

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8月1日(水) 晴
 書店パトロールで『新暗行御史(尹仁完・梁慶一/著、小学館)』ほか数点を購入。暗行御史というと皇なつき画伯の『李朝・暗行記』で既に知っていた韓国版時代劇ヒーローなんだが、これはさらにその設定をアジアン×ウエスタンなファンタジーワールドに移してのアクションとスプラッタてんこもり話。それでも各話ごとのストーリーが、どこかで聞いたような説話系に材を採っているのが面白い。アジアの文化ってやはり繋がってるんだなぁと実感。あと絵柄が『精霊使い』の岡崎武史(つか僕個人としては『ファイナルファンタジー』のパロマンガこそが出発点にして最強の印象があるが)にむっちゃ似ていて好みだ。ご本人の新作がもう読めない以上、代用品としてしばし楽しめそうである。それ以上になるかどうかは、今後のお楽しみということで。
 もう新作が読めないといえば、先ごろねこまが買ってきた『最終戦争シリーズ』の山田ミネコもそうなって久しい。ひところ同人誌へ行くという話を伝え聞いたので、当時税金対策のためにその方向を選んだプロ崩れと同類かと思い込んでいたのだが、実は病気だったそうだ。一読者の誤解なんぞヘでも無いだろうが、ごめんなさいである。ついでにもうひとつ事情があって、これが噴飯ものなのだが、当時オウム事件がかまびすしかったので出版社が「ハルマゲドン」のタイトルを削りたがったらしい。阿呆な話である。ンなこと言ったら出版できなくなる本、上映できなくなる映画、禁止すべき宗教が山ほど出てくるだろうがよ。戦の概念を否定的に描いた作品を抹消してどうするかな。そうやって枝葉末節に拘って言葉を狩っていると、今に自分たちも商売道具に事欠くことになるぞ。

 新潮文庫の「Yonda?CLUB」が再開。相変わらず好ましいラインナップだ。ブックカバーやマグカップ、それに時計が狙い目かな。しかし赤シャツ着たキャラは、なんかイタダケないと思う。縫いぐるみ以上にオリジナルから離れてるじゃんよ、これ。特にソフビが可愛くねぇぞ。こんなの我が書斎の守護神様と違うわ!異端だ異端!宗教戦争じゃあ!<って上のネタ考えるとヤバいでしょうかね

8月2日(木) 曇
 『パンプルムース氏のおすすめ料理(マイケル・ボンド/著、木村博江/訳、創元推理文庫)』読了。う〜ん、なんつーかその、もの足りませんぜシェフ。素材も良ければ添え物もイケてるんですが、スパイスがいまひとつ。こう、ピリッと来るものが無いんですね。ジジババ世代なら「パンチが利いてない」というところ。いまどきの若い衆なら、さしずめ「マターリしすぎ」と……あ、これは違うか。
 とまれ、料理の中から生首?出現!に始まり、両手が義手の青年と料理命のシェフとニンフォマニアのその妻と陰でうごめく暗殺者と頭のカタい警察、それらにイマイチ的外れな対応をする主人公というファクターだけで大笑いの筈なのに、妙に盛り上がらない。かといって淡々と書くシニカルなおかしみがあるかというと、これもねぇ。ただ主人公の愛犬の性格と視線はなかなか味がある。どうせならコイツを主人公に据えて書いてほしかったかもだ。

 帰宅途中、先ごろご当地にお目見えしたビックカメラに寄ってみる。
 広い。もともと大型のデパートだった店舗だから、とにかくだだっぴろい。それが売り場ごとの仕切や衝立も無しにだ〜〜〜っと広がってて、そこに色とりどりの商品がひしめいている。照明が妙に明るいせいで、しばらくは脳がハレーションを起こしそうだった。
 僕の一番の関心どころ、ぱちょこん関係のラインナップはハード・消耗品ともにさほどでもない。つか、同じ品物をあちこちに置いて水増ししてる感じで、却って見づらい。アキバみたいにあちこちのビルに分散してるなら「ついでにアレコレ」が期待できるだろうが、さて札幌ではどうなんだろうか。しばしウォッチしてみたいもんである。
 ただ、関連書籍はものすごく充実していそうだ。あと、これまで駅前近辺で手に入りにくかった工具や素材が置いてあるのは嬉しい。会社の帰りに欲しいものを買って、帰り着いたら速攻で作業ができるなぁ。素敵だぁ。というわけで部材を少々、それに工具をいくつか買って帰る……だけのつもりが、なぜか棚のセットを担いでいた。ブツヨクストの面目躍如。だってだって安かったんだもんよう。<それでタクシーで帰ったらマイナスだべよ

 深夜、水道が止まる。家人が近くの工事現場に駆け出して行って質したところ、また水道工事らしい。本管の取替えということ、やむを得まい……と思うところだが、なんで告知しませんか下水道局。そういう連絡まで業者任せにするのヤメレ。お役所なんだから居住者情報ぐらい取れるだろう。つまらんところで洩れててどうする?そういうオチは笑えないぞ。座布団まとめて抜いちゃうぞ?

8月3日(金) 雨
 帰宅途中、またビックカメラへ。踏査しそこねた5階と6階をチェックに行ったのだが、そこで我々の(って単独行なんスけど)眼前に広がったのは、恐るべき光景だった!
 地雷原である。
 軽い偵察行動の常でまず6階へエレベーターで突入したら、玩具売り場だったのだ。しかも、プラモコーナー!近年のお約束でガンプラで埋まっているが、しかしそんなこたァ問題ではない。用具関連がきちんと整っているのが重要なのだ。
 ミリプット、アルテコなどの、近辺では入手できないパテがある。タミヤツールも一式揃ってる。しかも、エアブラシが……購入を予定してはや幾年(要はその間に完成品を上げてないワケね)のL5のフルセットがあるじゃあないかッ!すげーぜ!目の毒!ブツヨクスト捕獲トラップ!つか捕まるのはワシみたいなヤツだけっすか!
 とか錯乱しつつ、とりあえず今日のところは無傷で撤収。用具や素材はいまのトコ足りてるし、問題のソレはモノが完成しないと必要にならないしね。ああ、オレって大人だなぁ。
 (ブツヨクストは さいきをちかって かえっていきました)

8月6日(月) 晴
 上天気に恵まれた三連休の最終日。ちなみに前半2日間は、掃除したり盛ったり洗濯したり削ったり整頓したり盛ったり分解したり削ったり移動したり盛ったり組み立てたり焼肉&ビール流し込んだり削ったり『アギト』観たり盛ったり朝飯作ったり削ったり換水したりしていたのだ。う〜ん、何がなんだか当事者以外には分かりませんな。実のところ当事者にも一部混沌としてたりもするし。確かなものはポリパテの臭いだけ。いやな休日だのぅ。
 せっかくの好天をこういうヒッキーで終わるのもナンなので、ねこまとふたり、外へ出る。とはいえ、元気にお外で遊ぼうというのでは無い。柳刻満氏の見舞いのため、街の反対側にある病院へ、地下鉄に揺られて遠征。
 だが残念ながら、あまり話し込んでいられる状態でもなく、遠目に手を振り合うしかできずに撤収。病院で落ち合うはずだったも現れず、仕方なく帰途につく。実ははこの時、病院通いのじ〜さんに追突されて別な病院へ行っていたのだが、それはまぁ別の話である。つか、オマエはど〜でもいいから美人の奥さんと可愛いベビーのアフターケアは十分に行うように。

 他のヤボ用を片付けていささかくたびれたところで、最近ハマりつつある中国茶の店へねこまを伴う。流行りモノは基本的に嫌いな僕だが、手順を踏んで美味しいお茶を淹れ、じっくり味わうスタイルがツボで気に入っているのだ。あと、ちまっとした道具がいいんだよなぁ。なんかこう、理科の実験くさくて、そのくせ数寄をこらしてある趣味の世界でさ。
 さて一杯目の極上の一服を味わっていたら、ババアオバサマが2人、ご入来あそばしやがった。並んで席につき、お喋りしながらメニューを眺める……までは可愛いもんだったが、隣席にどっかり荷物を置いている。あの〜、オバハン小母様がた、ここカウンターだけで10席も無いんですぜ?しかも客は結構入るのよ。そりゃあ仁義に外れるでしょ。
 当然ながら店員のお嬢さんも、やんわりと荷物の置き場を示唆する。ところがこのバアさんご婦人方ときたら「友達が来る」と言ってどけようとしない。そうこうしてる間に次々と客は入るのに、いっかな気にしない。挙句、あからさまにお腹の大きな女性を(言葉をかける間もあらばこそ)門前払いしやがった。ちなみに問題の友人とやら言うシロモノ(もはや訂正する気無し)が来たのは30分以上後。増殖後はお約束どおりに大声でハシャギ出した。堪りかねた僕らが店を出たのは言うまでも無い。
 クソババア、何考えてやがる。てめぇカフェでスツール独り占めするのか?立ち食い蕎麦屋でカウンター全部使うのかヨ?!(いや、やるんだろうけどよ)ちったぁ人様の迷惑ってモノを考えろよ。そういう時間も何もねぇ待ち合わせならハンバーガーショップでも行きくされ。それもマクドだぞ、間違ってもモス行って「高価い」とか抜かすんじゃねぇぞ。そりゃあプラダ行って「どうせナイロンバッグでしょ、1980円で売って」とか言うようなモンなんだぞTPOってモノわきまえろこのピーーーーーッ
 ……ああ、血圧上がっちまったぜ。おまけになんか怒りのあまり脱線した気もするし。緑茶でも飲んで落ち着こうっと。<緑茶はカフェインたっぷり

8月8日(水) 晴のち曇
 タコの日。かどうかは知らないが、七夕の翌日。1年に1度しか逢えない男女に、そのうえ「めでて〜んだろからコッチにもよぉ」とタカるようにして願い事をした翌朝である。ああなんてアサマシイ。な〜んて書くとイタイケな小学生とか、七夕王国にしてレギオンに蹂躙された同盟の仙台からクレームが入るんだろうな。まぁいいけど、どうせどっちもこんなモノ読まないだろうし。

 さて。
 家人に勧められた『六番目の小夜子(恩田陸/著、新潮文庫)』読了。
 これは、いい。往年の「少年ドラマシリーズ」を彷彿とさせる(って作者はそれへのオマージュとしてものしたそうだし、実際国営放送で同じ時間枠でドラマ化したのだが)点はもちろんとして、何より人物と場面の際立たせ方が小説として巧みな描写なのだ。
 「謎の転校生」を地で行く美少女・小夜子。魅力的な姿と言動で人心を巧みに操る彼女には、吉田秋生の『吉祥天女』のイメージも重なる。だが人の欲望の曼荼羅に受肉し血にまみれ降り立つ天女とは違い、小夜子はあくまでも清澄な空気を漂わせる不思議な”少女”であり続けるのだけど。また他のキャラクター、特に雅子が僕好みだ。ごく普通の、健やかな心の主だけれど、実は彼女のほうこそ現実には得難い存在かも知れないなぁ。
 場面を言うなら中盤の劇のシーンを抜きには語れない。怖い。若い声が闇の中で響きあい重なり、やがてひしめき合ってざわざわと蠢きだすのが目の当たり見える怖さ。久しぶりにドキドキしながら文章を読んだ。これはスゴイよなぁ。
 終幕は、呆気ない。あれやこれやの謎も解けず、理詰め一辺倒の読み手には不満かも知れない。だが、僕としては結構爽やかに、かつ余韻を持たせて終わってくれて良かったと思う。花霞の向こうに、ふと学生時代の自分と髪の長い少女を見た気がして振り返る……これはそういう話でいいんじゃないかな。ただ、そういう自分は二番目のサヨコが本当に存在したのかどうか、ちょっと疑ったりする中年の目をしているのだけれど。
 とまれ筆者の他の著作も気になり、さっそく『光の帝国 常野物語(集英社文庫)』を買ってきた。これはゼナ・ヘンダースンの「ピープル」シリーズを思わせる超能力者一族の物語だ。帰宅までに半分ほど読んでしまったが、そこまででは「手紙」が好みかな。前掲のような設定と宮沢賢治ちっくな訥々とした物語の展開がいい。さて、寝るまでに残りを一気読みするか!

8月9日(木) 雨のち晴
 『光の帝国』読了。しっかり楽しんだ。そして後書きを読んで苦笑。「ピープル」シリーズを思わせるも何も、著者はアレにインスパイアされてこの連作を記したのだという。いやはや、先手を打たれちまったぜ。て、そういう問題じゃないかも知れんが。
 さあれ、設定こそ極めて似通っているものの、換骨奪胎モノじゃない。オリジナルとの類似は、せいぜい三題噺程度のもんである。空気は完全に日本の、そしてこの作者のものだ。それも、現代社会の雑踏と、タイトルを仮託したものらしい『遠野物語』の風景を、ふたつながらに鮮明に感じさせてる。
 また一篇ごとの物語も極めて身近に感じられるとともに、ひとを魅き込む静かな力に満ちている。クリス・ネヴィルの『ベティアンよ帰れ』を思わせる作品なぞもあって、オールドSFファンとしては堪えられない。まして幕切れが、かつての日に望んだ形なのだから。いや〜、嬉しかったなコレ。あと「達磨山への道」が、つい読み返させられる怖さだった。主人公とともに、どよもす風の中に立って、ぞくりと身をふるわせる感触。運命どころか己の心すらはかりかねるこの恐怖は、いつかどこかで味わったような気もして……それがことさらに怖いのであるよなぁ。
 ま、あえて言うなら、この作者の完全オリジナルを読んでみたいものである。また書店パトロールのおりにでも、探してみるとしよう。

8月11日(土) 晴
 買ったきり放置状態だった『ルー・ガルー(京極夏彦/著、徳間書店)』を一気読み。なるほど少女武侠小説である。SFとしても犯罪小説としてもミステリとしても成立しないが、それらのファクターすべてを「少女たち」の裡に圧縮してどの方向にも面白く見せている。Web徘徊型の人種の目には、ことにも登場人物によって語られ模られる未来社会が「リアル」に映し出されるし。けだし見事と言うべきならん……ただ肝心なキャラクターが、どうも誰かを思わせるというのだけが気になるが。そう、個々人の言動といいメンバー構成といい、どこぞの古書店主と仲間たちを彷彿する部分が濃厚に見えるのは僕だけだろうか。それをそれとして面白がってしまったのだから、別に不満は無いけれど。
 不満とするなら、本の体裁は大いに不満だ。この版でこの厚さでは、開きにくくてしょうがない。腰を据えてじっくり読むのにも、電車の中で揺られ読むにも(まして立ち読みなんか絶対に!)適さない。誤植1箇所(僕の気付いた限り)という、近来なかなかの優秀ぶりなんだから、そういう処にも気を配っておくれ編集さんえ。

 強烈な暑さに負けて、何もする気になれない。東京方面でオタク・コンベンション……じゃなかったコミック・マーケットに出撃してる友人知人を思えば大したことは無いのだが、思うだけで暑さが二割増になった気がしてまたダレる。
 とりあえず身辺を整頓し掃除し洗濯物をぶら下げた下でビールなぞすする。適度に湿った冷たい空気が心地よい。が、しかし、この下では作業が出来ない。パテ捏ねたり削りカスを散らしたら、後が恐ろしいのである。とりあえず明日に持ち越すことにしよう……明日の気温を確認する勇気は無いが。

8月12日(日) 晴
 通り過ぎかけた夏が戻ってきたらしく、結構な暑さとなる。当然、動く気になれずに家でゴロゴロ。FFXの「サボテンハント(勝手に命名)」なんぞやって、せっせとレベルアップに励んでいる。ほんとは練ったり盛ったり削ったりしなきゃなんだけど、作業部屋が蒸し風呂状態じゃな〜。そぉれ、だ〜るまさんが〜こぉ〜ろんだっ!と。
 とか言っていたら、大家さん来襲。老朽化した流し台を替えてくださるそうなので、否も応も無く肉体労働に駆り出されてしまった。うう、ヒットポイント激減〜〜〜。

 起き上がる気力も無くなったところで『玄い女神(篠田真由美/著、講談社文庫)』を読む。全編に漂う倦怠感が今の気分に合うのぅ。文章が平易で気持ち良く読めるのも嬉しい。
 とはいえ、残念ながら話自体はイマイチ気に入らない。なんかこう、ピリッとしたものが無いんだよな。トリックは分かり易いし事件も盛り上がらない。感情移入しやすいキャラもいないし、幕切れもちょっとボヤけすぎじゃないだろうか。匂わせるだけのKの素性、というか、たぶんそれが理由で1人にならざるを得なかった生来の理由(両性具有)を言葉にしても良かったんじゃないだろうか。ネタがインド神話なんだから、これを出したほうがドラマティックに「決まる」と思うんだ。ナマナマしすぎて作者の趣味じゃなかったということなんだろうけどね。

8月13日(月) 晴
 世間様は盆休みに入り、国の偉い人は靖国神社でいらん騒ぎを起こしている。どうでもいいが、終戦記念日はさておき、お盆にお参りするトコじゃないだろ神社って。祀り上げて神にしたら、縁日に詣でるのが筋じゃないかと思うんだけど。
 ま、そんなことより僕には旧友・ストロハイムの仏前を訪うことのほうが重要だ。しかし残念ながら今年は仕事で行けなくなり、「お兄さん」&美樹さん夫妻が子連れで訪問すると言うので、ねこまを連れて行ってもらうことにした。もう7年が過ぎ、なお影響力大きな友へ、僕はまだここにいて、君の残した様々なものどもに浸っていると伝えておくれ。
 ……つーかオメーなぁ、ぱちょこんとかサバゲとかふぃぎゃーとか、妙な影響残して逝くんじゃねぇや。おかげでこちとら悪目立ちして困ってるんだぞ。
 とかなんとか、来世も霊魂も転生も信じぬままに呟きつつ、もちろん実家の仏前にも詣でぬままに仕事に励むのであった。ああ、海水浴も行き損ねたな。地獄の釜の蓋が開いちゃったし。<をい

8月16日(木) 晴
 戻ってきた夏は長期滞在を決め込んでるらしく、延々と暑い。しかも蒸す。何をするにもノリが悪い。ちょうど、どの作業も中途半端な頃合なのも災いしてるんだよな〜、細かい調べ物して原稿書いてとかビー玉(小粒)大のエポパテ練って爪楊枝で盛って乾かして削ってとか、砂漠をひたすらサボテン追ってほっつき回ったりとか、オ●ガ遺跡の中をおっかなびっくり歩いてはセーブポイントへ駆け戻ったりとか……って、なぜFFXが大半なのかね。しかも寄り道ばっか。
 しかしこのゲーム、これらいわゆる「経験値稼ぎ」な作業も結構楽しい。技だのアイテムだのが豊富で、パターンを試すだけで退屈しない。バトル中のキャラの会話なんかも愉快だし。大昔ゲーの『エメラルドドラゴン』みたいだな〜。過去のほうのエピソードは『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』を思い出すような構成だし。つことはアレか、若かりしアーロンは夜中に路銀の小銭を数えると。<数えないよ
 うっかり毒くらったままでバトル終わってしまった時はファミコン版のIIIを思い出して大笑いした。あの時は、そのままイベントのパーティーに連れ出されちまったんだよな。「み”〜〜〜〜〜〜」とか警告音鳴りっ放しで踊らされて、終わったときにはHP1ケタという。そういえばIIIでは他にも間抜けな事態が多々あったっけ。最悪なのは中ボスに対面した時のイベントだな。これまた直前のバトルで主人公がカエルにされてて、そこへ相手の台詞が「今のお前では俺には勝てん」て。当たり前だろうおいっ!
 ……は。どうでもいいが、コレの本筋ってどこまで行ってるんだったっけ。というより、こんなんで夜更かしして体力落としてると、また明日も酷暑がコタエルような気がしますがいかがか。

8月17日(金) 晴
 最近どうも腹がユルみがちである。いや、中身の問題じゃなく。そっちは昔から虚弱で鳴らしてる。最近はガワがね、こうぷにぷにたぷたぷと。中年になれば腹のひとつやふたつ出て(段バラってヤツっすか)当たり前かとは思うが、僕にとって「腹が掴める」つー事態は、なんかこう新鮮な驚きである。別に嬉しかありませんけどね。
 いずれ中身にも影響よろしきはあるまい、改善せねばとは思う。かといって「腹筋100回!」とか萌え、いや燃えだすような体育会系気質からは100万光年ぐらい隔たっている身。おまけに先の健康診断では「循環器科検査のこと」とか赤紙送られちまったしよぉ。なんだってんだよオイ〜、心臓に毛でも生えてるってかぁ?あぁ〜〜ん?
 閑話休題、とりあえず日中、腹に気が行った時に深呼吸してみることにした。気分もすっきりするので、一石二鳥である。かれこれ半月そうしてみて、どうやら効果らしいものが出てきた。
 ……腹が分割されている。上半分がぷに領域、下半分が固太り方面に。
 まぁ、もう少し繰り返して行けば、たぶんぷにたぷ領域の方から凹んでくるんだろうな。しかしこれって何かに似てるな、何だろう?
 あ。
 ポピュラスだ。
 ……洪水が起きてくれないかな〜。 <プール行けよ、と天より声がありそうな。

8月18日(土) 晴
 メガネを壊したので(といっても鼻に当たる部分が取れただけなのだが)修理に持っていく。ついでのことにハンズへ寄り、手芸用品(ピンバッジの金具とかビーズ)・調理器具(エポパテ用のゴムベラ)・工具(リューターのフレキシブルシャフト!)と見境無くひやかし買い漁る。あげく投売りのワゴンにいた巨大カエルと目が合って、なんとなく連れ帰る気になってしまった。いや、シャレじゃありませんてホントに。ちなみにこれがそのカエル。猫には覚えがめでたくないようだった。最近守護神様が(寝室へ移動して)いなくなった書斎へ連れてって、僕の背後でも守ってもらおうかな。なんせコイツ、商品名が「ウォッチ・フロッグ」といって、説明書によれば「犯罪と戦う両生類」なんだそうだし。以下、説明文から抜き書いてみよう。
 ・アニマトロニックな動き
  ↑単に上体を上げ下げするだけ
 ・「リベッ、リベッ」本物のような鳴き声
  ↑ゴッゴッという、きしるような音ですがなにか
 ・いやな人が来たときに知らせてくれる
  ↑好ましい人は知らせないのか?
 ・内臓センサーが動きをキャッチ
  ↑僕のミスタイプじゃありません臓
 ・楽しむ目的のみに作られています。防犯用具ではありません
  ↑犯罪と戦うんじゃなかったの?
 ・寝室の外、ホール、オフィス、庭に置いてください
  ↑なぜ「外」と指定する
 ・水中または水気のある場所で使用しないでください
  ↑庭は?
 この説明だけ読んでも、こいつを買っただけのことはあると思うんだ僕。思いませんか?

 買い物途中で柚さんと合流。お茶をということで、先ごろ気に入った中国茶の本店へ。結果は……あまり言いたくないんで割愛。
 その後、瀬戸物探しをする柚さんのお供をして、そちこちを歩く。終わったところで丸善へ。ペーパークラフトで人体(骸骨ね)を作る本を探していたのだが、首尾よく子供用のを見つけた。いや、本当は等身大のを作る、かなり細密なのもあったんだが……お遊び用にバラせる値段じゃなかったんだよな。さすがに4Kじゃねぇ。
 かくして遊び心をぱんぱんに満たし、財布を軽くして帰宅。明日はこれらで遊び倒すとしよう。あ、その前に、各方面でお奨めのパワーパフガールズ観なくては!

8月19日(日) 晴
 猫のトイレ掃除は発掘作業に似ている。いきなりアタックすると崩壊して手がつけられない(シャレじゃないぞ)ので、とりあえずミの入ってないあたりから、少しずつ砂を除けていく。で、本体があらわになった時点で、はじめて取り出すと。違うところといえば、猫トイレを掃除しても得るものは無いということぐらいだ。さっそく検分にやって来た利用者から「フン」とか言われるのが関の山で。 <だからシャレじゃありませんてばよ。
 さて、朝っぱらから猫の環境を整えたところで、作業部屋の床面積を広げ(比例して壁際の本の山が高くなる)、掃除機をかける。閉めっぱなしの窓も、たまには空気の入れ替えを……ん?これは何だ?
 だぁ。しかも、でっかい!
 全長8cmくらいのモスラは、カーテンにぴったり止まって動こうとしない。死んでいるのかもしれない。そこで、おっかなびっくり、その部分を窓から突き出し裏側から叩いてみた。ぽとん、と窓外の屋根に何かが落ちる。やれやれと、戻したカーテンを透かし見ると。
 ひぇぇえええ。影が一部だけ残ってるよう。
 死んでミイラ化していたのだろうか。んで衝撃で胴体まっぷたつ?つーことはカーテンの向こうにはあんなものやこんなものが?うわ〜〜。
 数秒間、呆然としていたが、いつまでもそういうワケにはいかない。仕方なく、及び腰に布地を裏返して掃除機のノズルを向ける。ううう、迷わず成仏してくれよ……と思ったら、ミイラ化した胴体じゃなくて、ホコリの塊のようなものが貼り付いていた。
 なんだ卵だよコレ。いや安心していいのか?つまりだ、うっかり閉じ込めた蛾を殺してしまっただけじゃなく、それが死ぬまで守っていた卵を大量虐殺することになるんだが?え?どうよ?どうするのよ?いや、本当は思い悩みもせずに掃除機で吸い取りましたけどね。ごめんよ。コレが全部毛虫になるかと思ったら、我慢できなくてさぁ。剥がして外へ捨ててやるにも、しっかり貼り付いてて取れないんだもんよ。
 こころひそかに言い訳しつつ外を見たら、件の蛾はにわかに元気になって飛び去って行くところだった。善哉善哉。ま、種族としては全く救いになってないけどな。

 ちまちまとパテを盛り削りを繰り返す。こいつの胴体部分は、まだ形にもなってない。平行作業してるつもりなんだけど、どうしても細部から触ってしまうんだよね。悪いクセだな。
 幾分でも追いついておこうと、買ったばかりのフレキシブルシャフトにビットをつけ、荒削りをする。しかし何だな、この先端パーツだと径の細いビットが使えない。シャフトで軽便になったのは認めるが、柔軟性が無いので置き場所を考える必要がありそうだ。ん〜、歯医者の椅子フルセットあれば、さぞかし便利だろうなぁ。てアレを模型工作に使うのは、ちょっぴり抵抗ありますけどね。

8月21日(火) 晴
 当たった宝くじを換金しに、帰宅途上の売り場に寄る。第一勧銀に出向くほどの金額だったらいいのにな〜などとタワけたことを考えていたら、「この売り場から三億円が出ました」の張り紙が。おお〜う。本当にいるのか当たる人。<当然だろうが
 ちなみに僕の当たりは3,000円。これが自己最高記録だから情けない。でも年末にはまた買うんだろうな。せめて投資分ぐらい回収したいのぅ。

 超大型の台風11号「パブーク」が日本列島を北上中。ニックネームは大きな淡水魚のことだという。なんとなく、怪獣サイズの鯉のぼりが悠然と空を泳いでくるところを想像してしまった。あさりよしとおのコミックの影響かもしれない、と思ったら”台風”と”太郎”のバトルロイヤルとかが思い浮かぶ。書斎から掘ってきて、また読もうかな。<そんなシーンはありません

8月23日(木) 晴時々雨
 超大型台風はじわじわと接近した。ひさびさの上陸か?と思い、いささか不謹慎ながらワクワク。叩きつける雨!吹き荒れる風!おどろに乱れる黒雲!閃く稲妻轟く雷鳴!吹けよ嵐叫べよ嵐!いやそうじゃなくて!
 ……とか言ってたら、逸れてしまったらしい。生あったかくて湿った空気だけを残し、温帯低気圧化してしまったらしい。
 ば、バカな〜。直撃のハズだったのに〜。<バカはおまえだ

 東京の臨海施設で開かれる、アノ夏祭りを終えた友人たちから、お土産が次々に届く。どれも愛情いっぱいで、ほほえましくも楽しく読める。こういうモノに巧拙は二の次だ。誰かに紹介するなら技術も語らねばならないだろうけど。
 みなぎる想いに、ふと四半世紀近く前のオノレの情熱を思い出し、書斎から『暗黒太陽の浮気娘(シャーリーン・マクラム/著、浅羽莢子/訳、ハヤカワ文庫)』を掘り出して再読。SF大会で殺人が……というミステリなのだが、実際のところトリックや犯人当てよりも大会の風景や参加者の突き抜けっぷりを描くほうに力が入っていて楽しい。まぁ、現実と折り合えない、自分を省みない、本来の意味での「オタク」を皮肉に眺めやる視線が少々苦いが、それが嘲笑を含んでいないから悪い味じゃない。でも、ここまで描き込むってこたぁ元は同じ穴の住人なんじゃないの?自分だけ卒業したような顔しちゃダメだぜシャーリーン。<何様
 んむ、も少しこの系統を読みたいなぁ。ニーヴン&パーネル&フリンの『天使墜落』も探し出すか。つーか本当のところは映画『ギャラクシー・クエスト』を観たいんだけどね。早いトコDVDが出ないかな。じゃないとビデオ買っちゃうぞ!<自爆

8月24日() 
 書店パトロールの最中、波津彬子さんの絵が目に入り、体ごと吸い寄せられる。実際のところ、波津氏の作品の好きなところは第一に話、絵は二番手なのだけど、 同人時代の『ラヴリ』や『兄弟仁義』まで持ってるファンとしては義理は欠けない。
しかし……場所が悪い。いわゆる●●●ファンタジィ文庫とか●●●●−●−文庫とかのコーナーである。中年が棚の一角を眺めて立ち尽くすには最悪の場所といえよう。また、いかに先入観廃すべしと自らに戒めていても、このテは生理的に受け付けない。やはりアレだな、高校3年の秋に後輩から「面白いんですから読んでくださいッ」と押し貸しされて律儀に読破してしまったコバルト文庫10数冊の後遺症に違いない。どの1冊とてまともに覚えてないのだが。
 とりあえず、諦めて帰宅。しかし波津さん、近々発売の画集は買います!だから根性なしでも許して、ねっ!

8月25日(土) 晴
 定例通院の後、街へ。というかハンズへ。リュータ関連のパーツが欲しかったのだが、売り場はほぼプロクソン一色で、わが愛するドレメルはごく僅かだ。共用できるものもあるけれど、今回探しているモノはそうはいかない。それが在庫も無いと告げられ、非常に寂しい思いを抱いて他の売り場へ赴き、胸の穴を埋めるべく小物をいろいろと買い漁り、ふと気付いたら今月分の小遣いを使い果たしていた。おう、なんてこったいオリーブ!つかオレ様ホウレンソウは生に限ると思ってるし〜。 <そういう問題じゃない
 買った小物の中に嗅ぎ煙草(これはハンズで買ったワケじゃないけど)があり、帰りがけの駅のベンチで少々試してみる。こう、手の甲に振り出して、鼻から吸入っと……ううッ、効く〜ッ!メンソール系のヤツにしたんで、強烈な清涼感が脳まで突き抜ける感じだ。うむ、これは悪くないぞ。問題は鼻周辺に(ハナミズを含めて)茶色い粉末がつくことと、ヤバげなオクスリをやってるように見えかねないことぐらいだが。しかし復流煙を出すことが煙草をやめる第一のきっかけになった僕としては、使えるアイテムといえるだろう。
 え?他の理由?財布が燃えカスのように軽くなることと、吸う姿がサマにならないことですが……て前者は禁煙しても効果無いし、後者は悪化してるやんけわれ!どないすんねん!
 
 『ビッグ・トラブル(デイヴ・バリー/著、東江一紀/訳、新潮文庫)』読了。
 「現代の童話」という言葉があって、多くの場合お涙頂戴系統にかぶせられている。しかし、どこぞの他人の褌本が語るまでもなく童話とは残酷なものである。ハッピーエンドの前には死屍累々、血腥い修羅場とご都合主義まみれなスラップスティクを背負ってヒーローヒロインは元気に闊歩しニッコリ莞爾と微笑むのだ。
 という見地から、僕はこの本こそ第一級の「現代の童話」だと思う。極端に類型化された人物たち&ヤバいネタを、毒気を失わずに軽快に笑わせる。前書からして嗜虐的なギャグにあふれ返っていて非常に楽しい。日本では哲学者にしか許されない流儀らしいが、洗練の度合いからいっても参りましたと黄色い旗振って射殺されてみるだけのモノはあると思う。
 しかしアレだな。これと『トード島』読んでなおかつフロリダへ遊びに行きたいって人が居たら正気を疑うな僕。え?僕自身ですか?大丈夫、非常に不確かですから。

8月26日(日) 晴のち雨
 『ガオレンジャー』→『アギト』という朝番組コースのスタートに『パワーパフガールズ』が加わって2週目。眠い。ひたすら眠い。平日なら起床してる時間なのに、どうしてこうもツライのだ。あまりにも血糖値が上がらないので、朝から白玉団子をととのえ、冷やし汁粉を食べる。極端だろうか。
 いくぶん気力の出たところで、郵便屋さんが新たな「夏土産(8月23日参照)」を持ってきた。とにかく楽しみにしていたモノなので、その場で封を切り部屋に行きながらお手紙を開き、あとは腰を据えてひたすら読みふける。自作パートもあるんだけど、そいつはちょっと脇へ除けて、挿絵だけを楽しみに……いやね、自分の文章読むとさ、手が赤ペン探してしまうのよ、マジで。
 昼も傾いた頃合、腹がへってきたので今度は素麺を喰う。なんか茹でて洗って食うものばかり口にしてるな。

 午後、ビデオレンタルで『ギャラクシー・クエスト』を借りてくる。近年随一のマイ・フェイバリット・ムービー、劇場で一度しか観られなかった心残りもあってカブリツキで観る。うんうん、やっぱ面白いわコレ。泣けるし。
 とか言いつつ一緒に借りてきたのがオゲレツアニメの最高峰と噂も高い『サウスパーク無修正版』というのはどういうことだ僕。朝からパワパフの後遺症かもしれないな。今にビーバス&バッドヘッドなんかも観るやも知れぬ……などと考えてるうちに家人(猫含む)ともども寝てしまい、気が付いたら夕食どきに。結局映画は1本で、あとはFFXをちょいと進めて日を終えた。あああ、この週末の予定が何も片付いてないよう!F●CK! <既に十分下品である

 日暮れ方、突然の大雨。轟音とともに落ちてくる膨大な水量に慄き、予定していた外出(柳氏の見舞)を諦める。買い物に行くのすら億劫になったため、夕食はレトルトカレー。ああっ、また茹でたもの食ってるよ!

8月27日(月) 雨
 『サウスパーク無修正版』を観る。噂ほどショッキングなシロモノでは無いな。むしろ小気味よいテンポで笑える、楽しいアニメといえよう。ギャグを全部下ネタ&お下劣方面へ置き換えたメル・ブルックス作品のような印象。 <めっちゃヤバいじゃんソレ。
 内容はあっちこっちで書かれてるので、割愛。敬愛する奇妙愛博士の日記の7月8日以降がお勧めというにとどめよう。研究所へはこちらからどうぞ。

 雨は今日も降り止まず、ビデオを返しに行き損ねる。ささいな疑問なんだけど、このまま洪水とかになったら、やっぱその分延滞金は取られるのかね?

8月28日(火) 雨のち曇
 先ごろの健康診断で「心電図に変な波が。心筋症の疑いが。二次検査の必要が」などと脅されたので、近場の循環器専門医へ検査を受けに行く。鉄でできてるとか毛が生えてるとか言われるのもヤだけど、不安材料をぶら下げてドキドキするのもナンだし。それこそ心臓によろしくない。
 まずは超音波でチェック。横になって、検査技師がスキャナ(つーのかアレは)をあてがってる間じっとしている……だけなんで、思わず熟睡。寸暇を惜しんで寝る能力に、最近ますます磨きがかかってるなぁ。
 続いてレントゲン。最後は心電図なんだが、これが「運動中の変化を見る」というものだった。
 まず看護婦さんに、胸の要所に端子を貼り付けてもらう。それから、腰にターミナルをくくりつけ、そこから伸びたケーブルを端子に止めつける。そしてトレッドミルに乗る。ジムなんかによく置いてある、コンベアの上を走るヤツだ。いつもはハムスターみたいな気分になるんで好きじゃないのだが、ケーブルをまといつかせて乗っていると、なんだか宇宙飛行士の訓練みたいでカッコイイ。よし、行くぞ!
 ……ぜぇはぁぜぇはぁ。
 ま、まさか15分歩かされるとは。つか淡々と同じペースで15分歩くだけで、こんなに消耗するとは思わなかったぞ。悪いのは心臓じゃなく、ココとかココとかの脂肪じゃないのか?
 結果として、医者の判断も同じであった。確かに波の出方は変なんだけど、たいした問題じゃないから運動しろとのご託宣である。う〜ん、嬉しいような切ないような。我が身ひとつのコトにはあらねど。>同年輩の諸氏

8月30日(木) 晴のち曇
 冬生まれのせいか、暑さに弱い。特に湿気が多いと比喩でもなんでもなくダウンして、夜風が吹くまで夏眠状態に突入してしまう。だからといって冷房も得意ではない。特にクーラーの噴出し口は苦手だ。冷えすぎるわ細かいダストは出るわで、最悪の環境といえよう。ボス、席替えしてよう。ようってばよう。
 ……とか言ってる間に職場で鼻風邪をひき、水っぱなをすすりながらハンズへ。ハンズメッセの期間中、「え?これが?」というようなモノの出現を期したのだが、残念ながら今回は、収穫はなし。工具売り場でもチープな感じのノギスを発見して購入したぐらいだ。あとは封筒やハサミなんかの安売り品を買い込んでみた。やっぱり風邪のせいか、ボルテージが上がらんのう。いや上がったって無駄遣いするだけなんだけどもさ。
 1階まで降りたところで、最近とかく仲間内でプッシュされる『パワーパフガールズ』のグッズを発見。ソフビ人形が可愛いな〜と眺め歩いていたら、横っちょに『サウスパーク』の「おしゃべり人形」を発見。いいのかこれ?「あんくぉ〜ふぁか〜」とか「さ●まい●す」とか喋ったらどうするよ?抱えて歩いてるのをPTAのオバチャンに見つかったらVチップ埋め込まれるんじゃねぇの?やっべぇ〜。などと一気に妄想。自分自身のアタマのほうが心配になったので、とっとと外へ。

 夕食をしっかり食べる気になれず、ハンズ横のモスバーガーへ。少しばかりフィニッシャーが未熟である。サラダの盛り付けが平らだし、ポテトの油のキレがいまいち。飲み物のクリームも広がっちゃってるし……とモスバーガー評論家みたいなことを言っていたら、フロア係のお嬢さんが残りを持ってきてくれた。これがカワイイ。髪も顔も一歩間違うとヤンキーになりそうなイマドキ娘なんだが、とにかく全開でニコニコしてるのがすごくキュートである。気配りもあるし、何よりキビキビした所作に、食べ物の盛り付けなんざぁあっという間に気にならなくなる。すごいぞお嬢さん!キミがその調子ならフィニッシャーがヘボのまんまでも……いや、あんまり良かありませんけどね。精進せいよ! <某味皇様ふうに


翌月へ




[ 銀鰻亭店内へ ]