ひさびさに柚さんご来臨。猫スキーの彼女のこと、我が家へ来て10日目のチビ助を見てさぞや喜ぶだろうと思っていたのだが、予想に違わず大好評。チビのほうも大はしゃぎ、彼女の周りを飛び回るわよじ登るわ手にじゃれついて食らいつくわとしたい放題である。まあ、柚さんのほうもわしわしとところ構わずこねくりまわしていて、なにかこう、巨大猫と化しておった印象があったのだけれど。
で、そんなチビは、拾ったその日から頭ふたつ分ほどでっかくなった。食事も老猫たちと並んで、同じものを食べている。
行動半径もむやみと広がって、ふと気付くと棚に潜り込んでいたり。
そしてこの野放図な寝姿。どうやら女の子らしいのに、あられもない。
かくて日々成長し、物理的にも精神的にも破壊力を増すチビだが、なによりも我が相方の「猫を増やさない」決心を着実に突き崩しつつあるらしい。最近、名前をつけようとあれこれ検討しているのだ。古い物語ををひも解くまでもなく、名づけた瞬間に術が完成するのは自明のこと、理性を残した身としてはなんとか阻止すべく手立てを講じなくては。な、あんこ?<色が似ている
『チェーザレ 破壊の創造者』1、2巻を読む。読んで名のとおり、ルネッサンス期のイタリアに現れた第二のシーザー、チェーザレ・ボルジアを描くコミックだ。ここまでのところ少年期、大事件は無いものの、次々と現れる当代の著名人たち(コロンブス、ダ・ヴィンチ、マキャヴェッリ?、メディチ家の人びと、などなど)とその描かれ方を見ているだけでも、これまで読み聞きした一般的な姿との違いが実に興味深い。
若さに似合わぬ叡智の中に少年らしい理想と情熱をもつチェーザレ、彼を崇敬しその手足となるべく心に決めたミゲルはもとより、かれらと出会い対峙する、どうやら物語の語り手らしい主人公の少年の行く末も気になるところ。どうも、その美術(ことに彫刻)への傾倒と天与の洞察力をみるに、ゆくゆくはその道に進むのではと思うが、さてどうなるか。よもやミケランジェロその人でもあるまいが?
|