柳沼 行 ...last update 2005.12.25
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『ふたつのスピカ 1〜9』メディアファクトリー
第1巻 購入:2002/05/17
第2巻 購入:2002/05/17
第3巻 購入:2002/12/07
第4巻 購入:2003/05/24
第5巻 購入:2003/10/27
第6巻 購入:2004/04/24
第7巻 購入:2004/12/23
第8巻 購入:2005/05/24
第9巻 購入:2005/12/23
2024年の日本に住む、宇宙飛行士を目指す少女・鴨川アスミが、この作品の主人公です。
物語の[現在]から13年前の2010年には、日本初の純国産有人宇宙探査ロケット「獅子号」が、打ち上げ直後に市街地に墜落する、とうい大事故が起っています。アスミの父親は「獅子号」に関る技師でしたが、事故の後に遺族との折衝を行う部署に異動され、その後、退職しています。母親は、事故に巻き込まれて植物状態になり、数年後に死亡しています。
アスミは、しかし宇宙飛行士を目指し、東京宇宙学校(宇宙に関する専門の技術者を育成するための高等専門学校…第2巻・P18)に新設された宇宙飛行士コースを受験ます。
第1巻では、アスミの受験までの成り行きと、「閉鎖環境適応能力選抜テスト」が語られます。
第2巻では、晴れて入学を果たしたアスミが、中学時代の友人(男)や、いっしょに入学試験を受けた二人の少女たちと学校生活を送る中、アスミの父親に遺恨を持つ一人の教師が登場し、アスミは教師の憎悪の対象となり、悩んで帰省してしまいます。
第3巻では、アスミが悩みを乗り越え、教師は学校から去ります。そして、最初の夏休みが始まり、そこで友人の一人の少女とアスミの触れ合いが描かれます。
第2巻で、主人公の父親に恨みを抱く教師が登場し、アスミに憎悪をぶつけたところで「つづく」になった時には、どうなることかと思ったのですが、苦みは残ったものの意外に泥沼化せずに終わって安心しました。
かなり重い設定ですが、登場人物の描写の暖かみが、少々気恥ずかしい感情を惹起させられながらも、引き付けられる物語になっていると思えます。
主人公を精神的に支える存在として、幽霊(?)になった「獅子号」の搭乗員の一人が、第1巻の冒頭から登場しています。いまのところ、彼の存在は、物語世界を壊す事なく、主人公の良き助言者として活躍しています。
2003/05/24 記。
第4巻。訓練は進み、身体寸法とは別のアスミのハンディキャップ(?)が明らかになり、中学時代に好意を持っていた少年(故人)に似た(?)少年とアスミは出会い、謎めいた級友の少女がアスミの暮らす寮にやってきます。
この巻では、アスミの生活に大きな波瀾は起きませんでした。それだけに、訓練や級友や少年のエピソードが、次巻以降でどうなってしまうのか、不安です。
2003/10/27 記。
第5巻。前巻でアスミが出会った少年とのエピソードは、とりあえず一区切り、みたいな。
アスミたちは2年に進級し、ある日、抜き打ちでサバイバル訓練が実施されます。その、アスミのサバイバル訓練と平行して、幽霊の青年がアスミくらいの少年だった頃の話が語られます。
少年は、前巻でアスミの暮らす寮に入ってきた、アスミの級友の一人であるマリカと同じ名前の病弱な少女と出会い、少女は少年の宇宙への憧れを共有し…やがて二人は離ればなれになります。
昔青年が出会った少女マリカと、アスミの級友の少女マリカとは、たぶん同一人物なのでしょう。できれば、マリカの物語が哀しい結末にならないで欲しいのですが。
2004/04/25 記。
第6巻。
アスミたちのサバイバル訓練は、マリカの棄権(?)はあったものの、とりあえず終了。
特には波乱のない学校生活が続き、そんな穏やかな日々の中でも、幾つかの変化や予兆があって。
次回も、アスミとマリカを中心に物語は進みそうですが、さて。
2004/12/23 記。
第7巻。
「ただいま」(P151)
マリカは自分の「秘密」を友人たちに告げ。そして、友人たちの心は揺らがず。
ただ、マリカの問題は解消した訳ではなく。
一方、教練はまた難題奇問が待っていた感じですが…こんな怪しいカリキュラムを、いったいどんな人たちが策定して検討して採択しているんでしょうかヽ(`Д´)ノ。
2005/12/25 記。
第8巻&第9巻。
すいません、感想を書きにくい気分が(爆)。
時間が過ぎ、進路を考え始めて、学校・授業の外へと、アスミたちの視線は広がって行く、のでしょうか。
体調不良イベントは、マリカだけで終わって欲しかったのですけど…。
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