アニメーション・エウレカセブン ...last update 2006.05.11  [上]に戻る

アニメ『交響詩篇エウレカセブン』MBS・TBS系
  鑑賞:2005.04.17〜2006.04.02(全50話)

2005.04.17 記
 第01話 感想。

 地球ではない異世界(異星?)。→ http://www.eureka-prj.net/
 公用言語・文字は日本語…それも、現実の現代日本に酷似した。
 にもかかわらず、登場人物たちの姓名は欧米な感じで。
 言語体系は文化と社会の担い手であり反映であり、と朧げにですが思ってたりします。制作スタッフは、どのような意図で日本語を徹底して用いる世界にしたのか、どんな謎・伏線・理由が設定されているのか、本編中に謎解き/解説がなければ、私は非常に落胆するでしょう。


2005.05.03 記
 第03話まで視聴して。

 どうにも、トラパー/リフの扱いが、見栄え優先のご都合主義に過ぎないか、という疑念を拭えず。
 飛行・飛翔するメカたちの、空力とトラパー/リフとの区別・差別は何? と考えながら最初から見直してみて。
 崖からダイブしたレントンのリフボードが、彼の決意に応じるようにトラパーの光を帯びるシーンで、ようやく。
 コンパクドライブが搭乗者の意志を受け(?)、サーフボード類を介してトラパーに伝えることで自在に空を翔る、ような感じで描かれているっぽい事が、ようやく判りました。
 でもまだ、見栄え優先のご都合主義という印象は消えていません。
 第三話でホランドが軽々とリフボードで空中に飛び出す描写があり。飛行メカはトラパーに乗り。でも、レントンが使ったバイクはコンパクドライブを持っているらしいのに浮く装備は無く。普通の自動車も地上しか走れないみたいで。そして第一話の学校の屋上での描写を見る限り、コンパクドライブは希少品という訳でもなさそうで。
 この区別/違いが、私には納得できないのでした。


2005.05.15 記
 第05話。

 げろんちょ…癖になってないですか? レントン。
 軽快な調子で、少し謎が語られ、少しキャラが語られ。普通に楽しめたエピソードでした。
 タルホさん、気が強いのは典型(定型)的ですけど、護身術も身に着けてないレベルで体術が全くダメっぽいのは、なんとなく意外です。
 エウレカ&ニルヴァーシュ…ゲッコーステイトに入ったのは、つい最近? みたいな。
 広い駐車場を持ったファミレス。スーパー。石畳の、おしゃれっぽい街並み。チーマーか珍走団風のにーちゃん’s。パーツ屋、装身具店、洋品店。
 道玄坂あたりの雰囲気?
 この物語世界(異星?)に石油はある? あるのなら、その起源は? 街並みの石は地元で採石? 自然石ではなくて人工の建材?
 背景世界の社会・文化が、どうにも現代日本のまんまに過ぎて、嘘臭いというか、制作者側の意図的な設定とすると、この物語世界を構築・維持している何者かが故意にそうしている、としか。
 バイク変形ロボ…民間人が所有するにしては危険すぎる機能・性能ですが、あのチンピラにーちゃん達、実は単なるチンピラではない? 拳銃所持してたし(金的男の腰の後ろにホルスター)。


2005.05.22 記
 第06話。

「あいつには大人がいなかったんだ。きちんと叱ってくれる大人が。だから、俺たちがやらなきゃいけない。俺たちが大人として、レントンに罰を与えなきゃいけないんだ」
 …保護者意識の芽生え? ホランドにとって、レントンはそういう意識を必要とする者だ、と。
 ん〜・・・ホランドたちゲッコーステイトの行動理念/目的/レントンに期待するもの、が見えないので、唐突な感じが拭えません。

 エウレカの子供たち…エウレカ同様、ゲッコーステイトに乗り込んだのは最近ではないか、という印象がますます強くなりました。
 レントンが来るまでは、エウレカと離されてしまわないように、できるだけ大人しくしていたのではないでしょうか。だからこそ、子供たちは大人たちに警戒されることもなく月光号の中を行動できていた、感じで。それが、レントンがエウレカに惹かれていることが歴然だったので、子供たちはレントンに対して攻撃的になり、それまで大人しくしてきた反動もあって、今回の暴走に到った、と。
 もしそうなら、もっと大人たちが「子供って怖い」と慨嘆するようなドタバタ劇にして欲しかった、気がします。
 あと、今回のエピソードは、前回の「げろんちょ」、前々回の「密輸」よりも前に持ってきた方が良かったのでは、とも。


2005.05.29 記
 第07話。

 OPに[虹色の何かに包まれ、胎児のように浮かぶエウレカ?]が追加。

「お言葉ですが、彼らにそのような意志はありません。命令系統を失った部隊が結果全滅したのは偶然です。彼らにとって指揮官は、情報が集積するポイントに過ぎない。自らの習性に従い、そこに群がっているだけです。故に、我々が旧来の組織形態を維持し続けたとしたら、彼らとの戦闘において、勝機は無しと言わざるを得ない。そして本当に大切なこととは、戦いの大義を常に示し得る三賢人の存在であります。彼らは進化などしていない! 何故なら目覚めてもいないのですから…彼らコーラリアンはね」
 複数のKLF(人型兵器)小隊が全滅した、大規模な(?)地殻変動があった場所を探索した「中佐」の、思わせぶりな長台詞。

「ダセえな、俺」
 レントン弄りの録画を見ながら呟くホランド。
 …レントンが、ようやく(?)ゲッコーステイトの社会/人間関係の中に受け入れられたエピソード? て言うか、悪戯っ子たちの転校生弄り、みたいな。こういう[通過儀礼]こそ、最初にやるべきことだったのでしょうに。ゲッコーステイトの面々に、そんな気持ちの余裕(?)が無かった?


2005.06.05 記
 第08話。

 資金調達のために賞金稼ぎのまねごと。
 屋内制圧行動の不慣れさ加減が、その後のカーチェイスの手際の良さや捕縛した相手への対応とは相容れないと言うか納得できないと言うか。
 銃器を携行して発煙弾(対人用の催涙弾かスタン弾?)を放り込む強行突入やLFOでの包囲網といった、目標に対する想定が実際とかけ離れ過ぎている迂闊さというか間抜けさというかいい加減さは、ゲッコーステイトの胡散臭さというか軽薄さ、志の低さの表出にしか思えません。
 今回は、思いつきのままに事前の情報収集や現場の状況確認を軽視して、その場でなんとかするさ的ないいかげんな判断で事を起こして、運良く対応可能な顛末に終わった、みたいな。

 あと、LFOは自動車と違って脚部や胴部に可動軸があるし、人型にもなれるしで、見た目からは想像できないくらい、市街地の道幅ギリギリな状況でも取り回しが可能、なのかもしれませんけど、スクーターとの追いかけっこは「牛刀をもって鶏を割く」に見えて、あまり気分の良いものには思えませんでした。

 泣く子たち…「みんな帰ってこない」体験、って? コーラリアン絡みの伏線?

 取り引き場所の荒れた市街…地殻変動? 荒れたままなのは、荒れたのが最近だから? それとも、何かの理由で放置されている?

 ヴォダラクの女性の名前がティプトリーで、その台詞が「たった一つの冴えたやり方」!? うわ〜キモイ〜ヽ(`Д´)ノ。


2005.06.12 記
 第09話。

 シウダデス・デル・シエロ、空の都…ヴォダラクの巡礼の地。
「私たちヴォダラクにとっては、あの地はグレートウォールに向かうための清めの地。だけど同時にあそこは、訪れた誰にとっても選択の門になるのよ」

 そこは数年前、軍の襲撃を受け、塔を含む街の全てが破壊され、今も爆撃が続くところ。

 ホランドは荒れ、レントンの無邪気な言動に拳を揮う。
 タルホやエウレカも、常とは違う表情を見せる。

 瓦礫の底に隠れ住むヴォダラクの人々は、レントンを探しに来たエウレカとニルヴァーシュを「白い悪魔、軍の犬」と呼び、石を投げた。

「この街に住む人間を殲滅すること。それが私たちSOFに与えられた任務だった」
 命令のままにエウレカはニルヴァーシュを駆り、街を焼き、人々を殺して行った。が、作戦の最中、銃撃した群衆の死体の中にいた、生き残った三人の子供たちと視線を合わせ…。

「今も私は戦争してる。私たちがしていることは、ゲームでもスポーツでもない。私が戦うことで、人間たちは傷つき、死んでいく。気付いてないかもしれないけど、レントン、キミもそれに加担してるんだよ…この戦争に」
「私たちが犯した罪は、どんな形でも償うつもり。でも、それ以上に私たちは生き延びなきゃいけない。生き延びて、使命を果たさなきゃいけないの。そのためだったら、なんだってするわ」
「それじゃエウレカは、戦わせるために俺を連れてきたのかよ」
「そうよ。キミがいなくちゃ、ニルヴァーシュはちゃんと動かないから。ニルヴァーシュがなければ、私たちは使命を果たすことができないから」
「なんだよ、それ。使命だか何だか知らないけどさ。じゃあ、だったら何で、何で君は、ここでメーテルたちを助けたんだよ?」
「全部が全部、信じた訳じゃない。でも君が軍を抜けたのは、命令だからといって、罪もない人たちを殺すのが嫌だからなんだろ? 使命とかなんとか、そんなこと言ってるけど、でもそれって、軍の命令と何も違ってないじゃないか」
「エウレカ、君は嘘をついてるよ。罪もない人が殺されていくのが嫌なんだろう? どんな形でも、償いはするんだろう?」
「でも、いま出て行ったら、ホランドたちに迷惑が」
「そうかよ」
「レントン、何するの?」
「ニルヴァーシュで、軍の爆撃を止めさせるんだ」
「そんな無茶なこと」
「俺は、ティプトリーおばさんたちを見殺しにできない」
「それは、私も同じだよ」
「だったらいっしょに行こう、エウレカ」

 阿弥陀ドライブが輝き、ニルヴァーシュの瞳に光が灯る。

「リフレクターを破壊して、反射力を低下させるなんて、あの戦い方はエウレカじゃない。まさか」

「エウレカ、右、見てごらん。ね、知ってた? ここって、みんなに何かを選ばせるとこなんだって。だから、エウレカだって、きっとここで何かを選んだんだ。それに、ティプトリーおばさんが言ってたけど、ここの見た目がどんなに変わっても、ここがここであるのは変わらないんだって。俺は、昔、君がここで選んだことって、凄いことだと思うし、その凄さは、今も変わらないと思う…ここが変わらないのと、同じようにね。君が、たとえどんなことを前に選んでいたとしても、俺は君を信じるし、それに俺は、その時の君から何も変わってないことを信じるよ」
「変わった。私、変わっちゃったかもしれない。キミが来てから私、変わっちゃったかもしれない」
『わかんない。なんでかわかんないけど、俺はこの時、心からこの娘の力になりたいって思った。それが、俺の選んだことだったんだよ、姉さん。だから』

 …月がとっても青いから、遠回りして(略)。あの月は、地球の衛星の姿に酷似していますね。

「全ての責任は、俺にあります。全て俺が単独でやったことです。だからエウレカは」
 そう言うレントンに、ホランドはゲッコーステイトの色の[ウィル]を渡す。
「そのウィルを持っている以上、おまえはゲッコーステイトの正式メンバーだ。今後、勝手は許さんからな」
と告げて。
 そしてタルホが、レントンに月光号の中の一室を与える。

 いつかは知られてしまう、いつかは知らせなきゃいけない…でも、今はまだ。ホランドやエウレカは、屈託のないレントンを見ながら、こんな感じのことを思っていたりしたのでしょうか。その迷いが、レントンを拾ってからシウダデス・デル・シエロに来るまでの空騒ぎの原因だったのかな、と。

 2話で、レントンは迫りくるミサイルに自身の生死を見た、と思います。
 では、レントンは他人=戦う相手・軍のKLFの乗員の生死に思いを馳せることはあるのでしょうか。


2005.06.19 記
 第10話。

 シウダデス・デル・シエロを後にして、幾日か過ぎ? ホランドの気分は荒れたまま。
 そこに、地殻変動で巨大な「波」が起こる、と言うニュースが入り、ホランドは無理矢理気分を昂揚させる(ふりをする)。

「いつもは空を汚すからって、噴射系使うの、あんなに嫌がってるのに〜〜〜」
 月光号は「波」の寄せる場所に向かって、ロケットエンジン(?)を使った弾道飛行を実行。
 …最高到達高度は、惑星の見え方からするとISSが据えられているLEO辺りでしょうか(Earthじゃないですが)。

「グレートウォール…」
 北半球から弾道飛行で南半球へと向かう経路の途中で見下ろすことができる、惑星上にある、巨大な台風のような反時計回りの雲の(?)渦。ヴォダラクが目指す場所(?)。
 …てっきり観念的・宗教的な理想郷の類かと思ってたのですが。

「半年前の地殻変動で放棄された空軍施設。南半球最大の軍塔。今は廃墟、もぬけの空」
 弾道飛行を終えた月光号が駐機するマナアキ基地。そこは、かつてタルホさんがホランドを籠絡した場所(違?)。

「どうしよう…声、届かない」
 ニルヴァーシュの装置の何かの栓を開けられないエウレカの言葉。そしてエウレカは無意識に、レントンの側に寄る行動を取り。
 …前回、レントンがエウレカの行動指針を示したことで、命令されることに慣れている(刷り込まれている)エウレカの中で、レントンへの依存が確定した、とか?

「頼む。忘れさせてくれよ」
 逃げても追いかけてくる[過去・記憶]。「逃げたい」と荒れるホランド…確かに、今までの彼の印象は、斜に構えて韜晦して誤魔化して…あ〜、ここまでの作品自体の印象も、悲観的なスペクトル側がこんな感じ、ですねぇ。
 エウレカは「戦争を続けている」と言ってますが、ホランドにとっては「逃避」の気分がほとんど、みたいな。

「わざとここに降ろしただろう」
「どうでも良かったくせに、波なんて。忘れられる訳ないじゃない。忘れていい訳も、忘れるつもりもない。だからあの子を迎え入れたんでしょ」
 …「逃げ」に走る自分を追い詰めるための決断、と言う意味合いも、レントンの勧誘には含まれていた? そんな決断をする契機となったのは何でしょう。
 第01話を思い出して。
 ニルヴァーシュの不調を訴え続けるエウレカに、ついついホランドが阿弥陀ドライブの事を話してしまって、とかの自業自得な顛末だったり、と今思い付いたんですが。なんとなく、それが大いにありそうな気がしてなりません〜(;´Д`)。

「お帰りなさい、デューイ中佐」
 アネモネ、登場。鼻血少女(;´Д`)。
 …エウレカの、直球な[鏡像]?
 OPの一瞬のカットを見、アネモネという名前らしいことを知り。自分だったら、エウレカからの連想で、アカシアという名前にするかも〜、とか思ってたり。


2005.06.26 記
 第11話。

 トラパーを巻き込む(トラパーを吸引? トラパーが凝集?)巨大な球状の塊…コーラリアンの出現。
 トラパーの移動は大気にも影響し、雲は螺旋を描いてコーラリアンに絡まっている様。

 ニルヴァーシュの外装を撫でるエウレカの手指が、何かで傷つく。
「ニルヴァーシュとのリンクが上手く行ってないのが、精神的に負担になってるみたい」
「それって、エウレカの問題? それとも、ニルヴァーシュの問題?」
「…たぶん、エウレカの問題」

「中心にはコーラリアンがある」
 …ある? 生物ではなく、現象かモノ?

 軍/三賢人/デューイは、コーラリアン(デューイたちは「彼ら」と、擬人化した or 生物相手みたいな呼び方)の殲滅を目的(の一つ)にしている…滅ぼすことが可能な在りようのモノ、と?

「ありゃあ神だね。俺はその神に最も近づいた男さ」…マシュー
「アンタは知らなくていいの」…タルホ
「実は、アタシもよく知らないの。でも凄いらしいよ」…ギジェット
「そりゃーおっきい波がよ、どっかーんて来てざっぱーんてなって、ずば・ずば・どか・どか・どか、って感じらしいぜ」…ムーンドギー
「二度と味わえない経験だな、うん」…ハップ
「神の座だ。次の意識へのステップ。人の昇るべき進化の階段。判るか?」…ストナー
「(欠伸)」…ホランド
「コーラリアンなんて、知らない」…エウレカ
 …ストナーって、ヴォダラク?

「アタシがいなければ、誰がゾーンに入るの?」
 ホランドの指示で、レントンはエウレカと共にニルヴァーシュでコーラリアンに向かうことに。

 軍/三賢人/デューイは、ドミニクとアネモネを空軍の艦に乗せ、こちらもコーラリアンへと向かう。
 アネモネは、ガリバーと名付けた動物(?)を連れている。見た目以上に重い、という描写は、ギャグ? 伏線?

「絶対、必ず、戻ってくるわ」
 …コーラリアンは、そういう危険が待ち受ける、場所だかモノだか「彼ら」だか、だと。

 ドミニクは(一応)「無駄」だと進言するが、空軍の司令はKLF隊をコーラリアン「フテ102」に向けて発進。
 ゲッコーステイトもホランドを除くLFOを発進。ニルヴァーシュ@エウレカ&レントンのゾーン進入に続いて月光号も突入予定で?

 太陽は真横に見える/別のシーンでは斜め上にある(^^;? トラパー濃度は「岩みたい」。
 …コーラリアンは、ガス惑星のミニチュアに似た姿、に例えたくなる感じで。

 KLFは濃度を増すトラパーの様相に耐えられず(?)、何かに操られでもしたかのように姿勢を崩し、損傷、消滅する。

 アネモネは頭痛に眉を顰め。エウレカも、同様らしく。

 空軍の艦の格納庫で、パイロットスーツに着替えたアネモネはしかし、瞳に異常を顕して出撃を拒み、ドミニクは何かの液体をアネモネの顎の下にある器具に長大な針を刺して注入。直後、アネモネの気分/人格が変わり。
 空軍の艦と月光号は互いの存在を探知。
 そして、アネモネが[組み込まれた]漆黒のLFO・ジエンドが発進。

 マシューとヒルダのLFOに先導されるニルヴァーシュは、コーラリアンまでの距離が30kmを割ったところでゾーン…コーラリアンの球状の形を維持している[何か]の効果範囲内?…に突入する。
 そこをジエンドが急襲。マシューのLFOの左腕を肩の付け根で切り落とす。
 マシューとヒルダは月光号に撤収。ニルヴァーシュはジエンドに翻弄される。

「ニルヴァーシュ?」
 ニルヴァーシュに密着したジエンドの[顔]の目に[瞳]があるのを見て、レントンが漏らした言葉。
 …ニルヴァーシュに[瞳]があることをレントンが気にするエピソードが、このシーンに至る前に欲しかったです(最初の出会いの頃とかにでも)。
 それに、そうやって気付いても、[瞳]を持つLFO=ニルヴァーシュ、という連想にはならないと思うので、それについても何か事前の仄めかし(設定説明)が欲しかったです。

 ↑この類の[不親切]さは、『エウレカセブン』の制作者は意識して行っているのでしょうか。
 個人的には、ゲッコーステイトの黒ヒゲおやじ氏(公式HPによると、月光号の主ケンゴー)が、姿は見せるし台詞もあるしアクションもしてるのに、名前も立ち位置も一切描写されてない、ことが、最凶最悪だと感じてますけど! ヽ(`Д´)ノ

「んふふ。面白い。ジエンドにすごく似てる。ほら、挨拶なさい。こんにちわ、私のそっくりさん。死んで頂戴。バスクーノ・クライシス! 溶けちゃえ溶けちゃえ、脳味噌溶けちゃえ」
「そして僕らは、あの世へ旅立った」
 …ゲル結界?(;´Д`)

 「私」は、この状況だとジエンド? アネモネが乗機と自分を同一視している? それとも、ジエンドが[組み込まれた]者の口を通して語っている?
 アネモネ/ジエンドはニルヴァーシュのことを詳しくは知らない?

 ***

 先日購入した『GREAT MECHANICS 17』双葉社 に、監督・京田知己氏のインタビューが載ってました。

 気になったのは…
「ゲッコーステイトってアルカディア号なんですよ」
「実は劇中に松本作品へのオマージュをかなり入れてるんですよ。(中略)どこまでやれば松本零士アニメに対するオマージュとして気づいてくれるかなぁって思うんですけどね(笑)。」
「LFOの存在の意味ですとか、アゲハ構想とか想像しているような形には終わりませんし、みんなが思っているほどトラパーというものが軽いものではないですし。わざとブラフで色んな物を振りまいているところもあります。」
「そういった意味でも、メインカルチャーになったアニメに対するカウンターであるということを意識してるんです。エウレカセブンはカウンターとしてしか存在していない。まだアニメがカウンターカルチャーだったころのオマージュなんです。」
 …あたり、でした。
 う〜〜〜ん、私としては、困惑の斜め眉、です。創作姿勢としては、ちょっと雑音混じりではないか、と感じます。
 ラベル/分類を自分で規定して創作をしないで欲しい、です。そんな意味付けは、創作を外から眺めている他人…批評家とか紹介者とか…がすることではないでしょうか。


2005.07.03 記
 第12話。

 …ジエンドの操縦室の、アネモネが組み込まれている黄色(?)い部分は、蝶のシルエットを思わせる形、ですね。
 [アゲハ構想]?

 「いかないで!」
 レントンの、姉に助けを求める叫びに呼応して光を噴き出す阿弥陀ドライブ。その、光るドライブに手を掛けるレントンに、エウレカはそう叫び、右手を重ねて。
 その瞬間、ニルヴァーシュの[瞳]が光に満ち、アネモネ/ジエンドのバスクーノ・クライシスを押し返す(?)。
「怖かった。怖くてしかたなかったんだ。だけど、この目の前に広がる光景が、どこか見覚えがある気がして。この時の僕は、それを見つめ続けることしかできなかったんだ、姉さん…」
 見覚えがある…あのイメージって、産道? とか言ってみたり(;´Д`)。

「向こう側に行けたのは、またニルヴァーシュだけか…」
 ヒルダの視線の先には、コーラリアンの中へと沈んでゆく(?)赤い光球。

 コーラリアンの引き起こす大気とトラパーの擾乱は、ミサイルを惑わしレーザー砲の光線を曲げ。
 月光号はニルヴァーシュを一旦は失跡したものの、ゾーン内に二機のニルヴァーシュの反応を探知。
 空軍の艦長は艦砲による積極的な戦闘を指示。ドミニクは交戦の回避/ジエンドの捕捉の優先を求めるが、敵が攻めてくる危険性を指摘され、反論できず。
 そしてドミニクは、ジエンドからのデータのひとつ(?)である音声モニターで、誰か/何かに向けたアネモネの言葉を耳にする。

「頼んだぜ、先任」
 月光号は、空軍の艦との砲撃戦に備える。

 レントンの幻視:アゲハ蝶の・性的な話題・の授業・容貌の曖昧な先生&生徒・ふと目を下ろすと、机上には教室の模型があり・それを見ると自分のいる部屋で・視点が不随意に切り替わり・それに怯えた直後・世界がレントンに牙を剥き。
 月光号では、レントンはREM睡眠状態にあり、そのレントンの意識(?)にエウレカが同調(?)しようとしている(らしい)ことを、遠隔測定(?)のデータから推測。そしてホランドは、ドミニクが耳にしたアネモネの言葉と同じようなエウレカの言葉を耳にする。

 マシューとヒルダのLFOを回収する直前に、空軍の艦の砲撃が至近を通過。ホランドはデフコン1を発令、月光号は即時戦闘態勢。
 そこにトラパーの大波が押し寄せ、月光号が態勢を持ち直した直後、コーラリアンの球体の向こうから、空軍の艦が直接目視可能距離に姿を見せる。
 空軍の艦が先手を取ったものの、トラパーの大波が偶然に発砲直前の空軍の艦の姿勢を崩し、砲撃は外れる。月光号の返礼も、こちらは射撃管制データが不足していたのか、当たらず。
 そのまま衝突覚悟の対向進路を取り、双方とも、至近でのミサイルによる飽和攻撃を敢行し。
 現役の軍の強みか、離れながら発射したミサイルが月光号を損傷させる。

「ねぇねぇ知ってる? 世の中には、理由の無い悪意が山ほどあるんだよ。アタシにも理解できないし、アンタに理解なんてできる訳も無い。でもソレは確かにいる。ほら、そちらこちらにいっぱい散らばってる。名前の無い、悪意がね」
 見上げた箱庭の空には、自分を見下ろす自分の姿、が一瞬、ニルヴァーシュになり。
「捕まえた。さぁ、早くアタシの名前、呼びなさいよ」
 アネモネがレントンの腕を取る。
「ゴメン。キミのこと、知らないんだ」
「なによ、呼んでたから来てあげたのに」
「違うよ、ボクが呼んでたのはキミじゃない」
「なんだ、アタシじゃないの。じゃあいいわ。アンタなんか、死んじゃえ!」
 幾つかの、一瞬のイメージ…強烈な殺意が、その意志の発信者であるアネモネと焦点・終点であるレントンとを、刹那の間だけ結んだ?

 周囲は、再び「見覚えがある」光の隧道(?)になり、虚空にばたつくレントンを、口を鮫のようにしたアネモネが呑み込もうとして、エウレカの手がレントンを捕らえ。
 鮫化したアネモネの姿が遠ざかり。

 コーラリアンの球体を一周した二隻は、再度合敵。
 今度は月光号が先手を取り、空軍の艦長が当たらないと見た距離を当て、痛み分けに(?)。
…ここは出来れば、空中戦での優位を取ろうと[上]に向かった二隻が、結局は似たような航路を取って顔合わせ、とかして欲しかったです。

 ケンゴー氏…ホランドにとっては、ハーロックにとってのアルカディア号の機関長+副長、みたいな感じ? とりあえず今回、やっと名前が口にされましたけど、レントンとの絡みが一切ないので、登場人物として解釈する手掛りが掴めず、どうにも気持ち悪いデス。

 レントンは、OPの最後の方の光景の中に立ち。一瞬、姉の後ろ姿を目にして。
「いっしょに帰ろう」
「うん。帰ろう。いっしょに」
 そしてOP同様、二人は手を繋ぎ。

「この空域のトラパーが、急速に消失してゆきます」
 コーラリアンの球体は、トラパーを吸い込みながら(?)あっと言う間に縮小。直後に光球が生まれ、それが消えた後には、阿弥陀ドライブを装置したニルヴァーシュが発動した時のものに似た、花びらのような地形が残り。
 その中心にニルヴァーシュとジエンドが擱坐していて。覚醒したレントンは、自分の左手が阿弥陀ドライブの上にあり、気を失っているらしいエウレカの右手が、その上に重ねられていることに、ぼんやりとした目を向け。
 そしてジエンドの操縦室は暗く、アネモネもまた、気を失っている様子で。

 …ニルヴァーシュ/エウレカと、ジエンド/アネモネの、レントンの奪い合い(爆)は、レントンがエウレカに傾倒していたこと・アネモネを知らなかったこと、でエウレカの勝ちに?
 コーラリアン…少なくとも今回のそれは、ソラリスの海か、無邪鬼の夢(;´Д`)か。その意、その威は、単に人の心の反映、とか? それとも、レントンの幻視はニルヴァーシュ/阿弥陀ドライブに起因していて、今回のコーラリアン現象は、二機のニルヴァーシュが出会う状況を引き起こした「だけ」?

 今回の軍/ドミニクの誤算・迂闊は、アネモネが任務を忘れ/無視してニルヴァーシュに向かったこと、ではないかと思えます。
 ドミニクの言動からすると、デューイ中佐からは今回のような展開の想定や対応指針は示されていなかった様なので、今回の顛末に対するデューイ中佐の対応で、彼の器量や意図や目的について、何か判るのではないか、と期待します。


2005.07.10 記
 第13話。

 ニルヴァーシュ/エウレカ&レントンとジエンド/アネモネを救出/回収するために、ゲッコーステイトと軍が動き…でも、コーラリアンの消失は一帯をトラパーの[真空状態]にしていて、そのため、LFO/KLFのリフは不可能で、双方ともLFO/KLFを地上走行形態で目的地へと送り出すことに。
 ところが、ドミニクは空軍の艦長に無断で貨物艇(?)を使用し、ひとりでジエンド/アネモネの下へ。

 レントンはジエンドの操縦者がアネモネであることを知り、ドミニクはニルヴァーシュがレントン・サーストンを受け入れていることを知り。

 ドミニクとレントンの、それぞれの未熟さ・独善・焦燥が、現状は、人事不省に陥っているエウレカ/アネモネを助けるためには共同で事に当たらざるを得ない場合である、との判断を、二人の少年に採用させ。
 少年たちは少女たちを残し、最寄りの街・サリサオルネへ向けて走り出して。

 ニルヴァーシュとジエンドが擱坐した地点に最も近い街であるサリサオルネを含む地域は、当然ながら今回のコーラリアンの影響を一番受けたところで、街は大規模な天災に見舞われた直後の混乱状態にあり。

 そして、エウレカとアネモネの状態を改善させる薬を得て戻った二人は、敵対するそれぞれの側からの迎えに、別れ行き。

 …ドミニクの忠誠というか行動規範は、軍組織には属していないような感じ、ですね。デューイ中佐とアネモネへの個人的な思いが全て、みたいな。

「お互い、やっかいな女に惚れたもんだ、なぁ、レントン」
「どうして俺の名を」
「ドミニク。ドミニク・ソレルだ」

 今回、レントンは[敵]のひとりと知り合ってしまいました。その人間味…真剣さ・未熟さ・甘さ・人の良さ…を、レントンはどんな気持ちで受け止めたのでしょうか。

 それにしてもレントン・サーストン、今回はとても抜け目なく狡猾に(^^;振る舞っていて、月光号での低姿勢っぷりとは大違いでした…と、改めて文章にすると、レントンの態度/行動の計算高さ(爆)が、どうやって培われたのかな〜、とか思ったり思わなかったり、です。

 絶望病…???

「エウレカではない者を、タイプゼロが受け入れている…中佐、これではまるで」
(中略)
「この世界は判らないことだらけだ。でも、これだけは確かなんだと思えることがあるんだ。アネモネ、僕らは、本当の敵に出会ったのかもしれない。本当の敵に…」
 敵…求めるもの・ことの獲得を阻む者、達成を邪魔する者、奪う者、壊す者、台無し/無意味にする者、先行する者、競う者?

「会えた気がしたんです。俺の、姉さんに」
 そのレントンの言葉に笑みを浮かべたホランド。それは、自分のため? エウレカのため? レントンのため? レントンの姉のため?

 13話にして「ザ・ビギニング」…始まり、ですかヽ(`Д´)ノ 今回始まったのは、ゲッコーステイトと敵対する者たちの、レントン・サーストンへの注目、ですよね…。


2005.07.17 記
 第14話。

 多少の事項の補足と追加もあった、総集編。
 状況設定としては、コーラリアンでの遭遇戦から三日後(?)の時点での、関係者各位のモノローグ、みたいな。

 新OP。
 赤と青のLFOは、メリクリウスとヴァイエイト、それとも炎竜&氷竜? その前に立つ操縦者らしき男女の様子からすると軍属ではなさそうですが、ニルヴァーシュやジエンドに似たもののように思えますし(シーンの繋がりからすると、2対1でジエンドと戦ってる風に見えますけど)。はたして、敵か味方か第三勢力か(は煩雑に過ぎるからやらないでしょうか)。それとも、役割としては単なる掻き回し/賑やかし、だったり?(;´Д`)
 最後の方の、ミサイルを避けながらチャフを撒きブーメランで砕いたミサイル(?)の爆煙を突き抜けて躍り出るニルヴァーシュは、レントンが左側に座って操縦してますね。じゃあ、エウレカは右側に?(OP冒頭ではエウレカが操縦、レントンは右の席で左席のエウレカを見つめてましたし、最後のシーンでは意図的に右席を見せない感じでしたので、気になります)。
 ゲッコーステイト勢ぞろいの図は、どうしても『オーバーマン キングゲイナー』を思い出します m(_;_)m。

 ストナーの文言…自身が言及するように「既に用意された安易な言語でしか表現できない」雰囲気だけの言葉の羅列ではないでしょ〜か(爆)。平行して流れる「レントンがゾーン内部で体験したこと」の映像は、観察者(スタッフ)が仲介した「解釈」であって、レントンが体験した「現象そのもの」ではない…その体験はレントンだけのものである…と言っているようにも思えましたが。

 ドミニクの報告…「確かレントンと呼ばれる、あの少年」て。この言い回しだと、「英雄」アドロック・サーストンの息子である、という情報を、ドミニクは把握してない可能性があることになりそうな感じで、そんなのは変です嫌ですダメです可笑しいですよカテジナさん(違、です。

 SOF第一機動部隊反乱…月光号は「予め存在を消去された新造艦だった」。軍や政府の上層部(賢人会?)に知られないよう情報や書類を操作し、ホランド(たち)は、まんまとエウレカ&ニルヴァーシュともども略奪した、のだそうで。これは昨今の、公的機関での裏金作りや談合等の不始末への寓意が含まれていたりするのでしょうか、とか思ったり思わなかったり(ニガワライ)。

 辺境塔市国家ベルフォレスト…ゲッコーステイトが立ち寄る理由が軍には判らなかった?
 軍部もドミニクも、ベルフォレストにアドロック・サーストンの墓があり、英雄の父親と息子が住んでいることと、ニルヴァーシュ(タイブゼロ)を奪ったゲッコーステイトの行動とを、まったく結びつけて考えることをしなかった、と。
 脱走兵を追う軍部はともかく、ニルヴァーシュを追うドミニクは、情報部にあるまじきミスをしていた、と言うのでしょうか。

 あるいは、アドロック・サーストンに関しての情報が、極めて精妙な情報隠蔽工作の対象になっている、とか?
 ベルフォレストでは情報操作は行われず放置され(学校の授業でレントンは「英雄の息子」として知られていることが判ります)、全世界的には興味を引かれないように周到に、英雄に関する具体的な情報が消去されていたり?
 …と考えるのは、あまりに無理がある推測ですけど〜(^^;。

 で。編集と演出(ドミニクの台詞)によって、ベルフォレストでの戦闘と、シウダデス・デル・シエロでの戦闘が、今回の総集編では「同じ場所(ベルフォレスト)での一連の戦闘」にも見える形にされてるような…そんなことをする意味が判りませんけど。

 新ED…レントンの夢?(笑)。「クールにリフを決める少年レントン・サーストン」がray=outの表紙を飾り、誰も彼もがそれを見てる、という情景は、ね〜。

 追記。

 月光号の建造にまつわる欺瞞工作は、もしかするとデューイ中佐の仕業かも、と思えてきました。今のゲッコーステイトの面々に、そんな遠大な奸計を発想し計画し実行するだけの理由と必要と性格があるのか(あったのか)、疑問なので(爆)。
 ホランドは、タルホに惚れてデューイ中佐/軍への忠誠心がなくなって、そこをダイアン・サーストン(レントンの姉)に唆されて(;´Д`)、月光号の完成を待って持ち逃げした、とかとかとか。

 レントン・サーストンの力…「英雄」アドロック・サーストンが残したのは、ニルヴァーシュと「アゲハ構想」と阿弥陀ドライブと二人の子供。なので、ダイアンとレントンにも「何か」が仕込まれて/受け継がれていたりしたり? …「EUREKA」の文字が浮かび上がるのは、レントン・サーストンが注意(意識)を向けたコンパクドライブですし。

 あと、第01話、第02話を見直して。アドロック・サーストンの墓のデザインが「巨大な黒い球体」で、これってコーラリアンのイメージ? だとしたら、誰がそんなデザインに? とか思いました。


2005.07.24 記
 第15話。

 成り行きで、深い考えなど無しに訪れた[思い出の街]。
 「三つ子の魂百まで/親にとって子供は何時までも子供」な感じ(?)で、その街に住む叔父は「昔の良かった頃」に浸っていて、レントンに[昔の自分]を押し付けてきて。
 そして突然、[現実の自分]を突き付けられて、でも今は[手に入れた力]で上手く苦境だって乗り切れるんだ、と。

 レントンが去った後。件の叔父には[叔父の現実]が続いていて。
 それは自業自得なのだけど、その成り行きをもたらした甥っ子の中で、叔父の存在がどれほどの重みを持って残っているのか、と、最後のシーンは言っているような気がしました。

 ノースリーブでつばひろ帽子のエウレカにドキッ(爆)、と。

「あんなの、ニルヴァーシュじゃない」
 私の、と言う含みが、エウレカの中にはあるのかないのか(スタッフ側は、どう考えているのか)。レントンの描かれ方からすると、エウレカの感じたことが「正しい」みたいですけど。それを今後、どう描いてゆくのか、不安と期待は8対2くらい、だったり(−−;。

「僕が。ガ●ダムを。一番上手く使えるんだぁ!」、が近い将来に待ってそうな気がしますよ、レントン・サーストン。いや、もうズバリな台詞を口にしてますけど。
 ハッ、するとOPの男女は、ランバ・ラル&ハモンな役どころ?(;´Д`)


2005.07.31 記
 第16話。

 コーラリアン近傍空域での、空軍との戦闘で受けた損傷の修復のために、放棄された(?)軍管轄のLFO発掘基地に侵入した月光号。
 ゲッコーステイトの面々は、基地内を探索し修理に使える資材や食料品などの調達を目論む。

 ぎこちなくなったエウレカとの仲を修復しようと思うレントンだったが、エウレカの態度は取り付く島もなく、上手く行かず。
 基地内探索班に徴用されて、でも、まだまだチームワークを確立できてなくて、一人で取り残され、基地内をさ迷うことに。

 …見直していて。レントンが変な臭いを感じ、一人で放置された時点で、エウレカには「影響」が出てました。実は、レントンの放置自体が、不思議な「世界」の影響かも、と思えてきました。

 エウレカは、不可解な眠気に襲われ。
 遠く離れた別の場所(?)では、アネモネが頭痛(?)に苛まれ、耐えてくれと押さえるドミニクに、愛咬(^^;と言うには強すぎる噛み付きを首筋に見舞い、そのお返し(違)に、顎のプラグに鎮静剤(?)を打たれて、束の間の眠りに落ち。
 そしてレントンは、邸宅のような建物を見つけ、そこで食料にありつき、仮眠を取り。

 レントンが目を覚ますと、邸宅の中をスカイフィッシュが飛んでいて。それに誘われる感じに追ってゆくと、不思議な「世界」に入っていて、そこにはエウレカがいて。
 声が届いていない感じのエウレカの様子に、レントンはコーラリアンでの体験を連想。そしてレントンは、エウレカが見上げた天井に、巨大な顔が出現する光景を見る。
 それは、ジエンド。さらに、その仮面(?)の下から、夥しい血(?)と共に、狂喜を感じさせる表情のアネモネの顔が現れる。
 ジエンド/アネモネは、腕の爪を揮い、エウレカを害そうとする。
 レントンは、エウレカを守ろうと二人の間に身を踊らせる。その意思が成したことなのか、レントンはニルヴァーシュになって(?)、ジエンド/アネモネを天井の「外」へと追い遣る。その一瞬、エウレカとアネモネは同調(?)。そしてレントンはエウレカの傍らに落下する。

 姿の見えなくなったレントンを探していた基地内探索班は、何も無い場所に倒れ伏すレントンを見つける。

 月光号に戻ったレントンは、現実世界で改めてエウレカとの関係修復に臨み、不思議な「世界」で会ったエウレカが、現実世界のエウレカだったことを知る(?)。

 …朝から、あのエロいシーンは何でしょう?ヽ(`Д´)ノ レントン/エウレカ/アネモネの交感(?)と、どこかで関連している伏線の描写だったりするんでしょうか。単なる「大きいお友達」向けのサービス(媚)の様な気がしてならず、それは、とても不快なんですけど。

 レントン/エウレカ/アネモネの交感(?)は、トラパー/スカイフィッシュ/コーラリアン/ニルヴァーシュ/コンパクドライブを介在した、人間存在の集合的無意識「世界」での出来事だったり?(;´Д`) ←自分でも、知ってる単語を並べただけの戯言に近い、のは自覚してます m(__)m。

 LFOは発掘メカ…『伝説巨神イデオン』? 『機甲界ガリアン 鉄の紋章』? レグジオネーター?


2005.08.07 記
 第17話。

 月光号のリフレクションフィルムの修理は、自然(自己)回復(!?)を待つと1年以上かかる、とケンゴー氏。それでは話にならないので、ケンゴーのツテを頼りに補修材料の調達に向かう、ケンゴー(案内・交渉役)&ハップ(経理担当)&ストナー(広報(?)・作業要員)&マシュー(LFO運転・作業要員)&ムーンドギー(同)&レントン(同)。LFOには資材運搬用の車輪付きコンテナを連結して。

「[あき]って何すか?」
 秋が無い…季節が無い?
「コーラリアンに接近したじゃないッスか。あのちょっと前ぐらいからかな、何かズレるんですよね、エウレカと俺」
 それは、より身近になった証? みたいな。構えず、おもねず、自分を隠さず。

「親友だった女友達に彼氏ができて、女同士の仲がぎくしゃく。それは一種のヤキモチ」
「考えた方がいい。ヤキモチがどっちに向いてるか。ニルヴァーシュかレントンか」
 ヒルダの助言(?)に、自分を見つめ直す(?)エウレカ。
「楽しくなさそうな人の側には誰も来ないって」
 ギジェットの言葉に気持ちを切り替える(?)エウレカ。

「私はこの社会の欺瞞を暴き出し、世界の真実を以って、再び人類をこの星の主として君臨させようと思う。英雄アドロック・サーストンが為し得なかった事…そう、セカンド・サマー・オブ・ラブを、だ」
 デューイ大佐、意外に熱血・けっこう俗物、です?(;´Д`)

 軍は一年ほど前からリフレクションフィルムの民間への発注を止めている…う〜ん?

 スカイフィッシュ…意外と言うか、これまでの描写からすると違和感と言うか。
 レントンは「人の気分/コンパクドライブに引かれて来る」性質を知らないし(塔周辺では[おとなしい]?)、LFOに匹敵するほど巨大な個体を見ても驚きも恐れも見せないし、積極的な攻撃性を持っていたのに今まで描写が無かったし、それなのに誰もその攻撃性の発現自体には疑問も持たず驚きも見せず、で。
 どうせなら、砂鱒→砂虫(フランク・ハーバート《デューン》シリーズ)みたいな生態で、レントンは[噂/伝説/おとぎ話]レベルで聞いていた巨大な[スカイウォーム](笑…スカイフィッシュが鱗のように重なり合って筒状になり、長大な蛇/蚯蚓のような形態に変わり、その長虫形態では、珊瑚質の大地を耕している、とか)が実在のものだったことを初めて知った、くらいまで暴走(;´Д`)してもよかったのでは、と思いました。


2005.08.21 記
 第18話。

 月光号の修理を進めるゲッコーステイトの面々。そこに、廃坑で一人発掘を続ける老人ブリタニが「出て行け」と文句を付けに来る。故郷の祖父を思い出しながら親交を深めるレントンだったが、ブリタニの心は荒んでいた。
 銃でレントンを脅しニルヴァーシュを盗むブリタニだったが、付近を哨戒中(?)だった軍に発見されてしまう。
 レントン/ニルヴァーシュは三機のKLFを圧倒する。ホランドは、そんな(?)レントンを殴るが、それをタルホに「逃げ」だと糾弾される。
 レントンは、ブリタニの荒んだ心に心を乱される?

 リフレクションフィルム張付作業…アスベスト?(;´Д`) 接着剤(?)が毒性を持ってる、感じでしょうか。

 ブリタニの坑道…飛行石&ボムじいさん@ラピュタ、とか思ったり。発掘途中で(?)放棄されたLFOの骨格(?)は、まんま巨神兵@ナウシカ、な感じですし。

 淀むレントン、浮上しようとするエウレカ…閉じられた扉を蹴るエウレカ、萌え(爆)。どんどん普通の人っぽくなってきているエウレカですが、次回は生物都市@諸星大二郎、でぃすか〜?ヽ(`Д´)ノ


2005.08.28 記
 第19話。

 月光号の損傷は突貫作業で修理完了。
 エウレカの不調は継続し深刻化。レントンもダウナー状態から回復できず。

 前回の、哨戒(?)部隊との遭遇が決め手になったのか、いつのまにか軍に包囲されて。
 KLF部隊は遠巻きで? 多脚砲台(ミサイル&砲)が接近して砲撃が始まり。
 トラパーの枯渇のため、そしてエウレカとニルヴァーシュとレントンの帰還を待つため、月光号は飛び立てず。

 エウレカはニルヴァーシュに乗り込み、阿弥陀ドライブを外して。するとニルヴァーシュは起動し(?)、共に(?)坑道の底に向かって走り始め。レントンが追い。
 坑道の底でニルヴァーシュを降りたエウレカが鉱脈跡(?)に触れると、トラパー(?)が噴き出しエウレカの肉体を覆い、変質させ始め。…融解? 変身? 蛹化?
 追うレントンは、スカイフィッシュ(?)/トラパー(?)の光を見、コーラリアンで通った感じの光の隧道(?)に誘導されるように目蓋が落ちかけて・エウレカのイメージに目を開くと眼前には行き止まりが。

 骨格レベルでは原形を維持しているものの、首輪以外の着衣もろとも、全身が変容しかけたエウレカを坑道の岩壁から引き離し、阿弥陀ドライブを再度据え付けたニルヴァーシュに戻ったレントンは「力」を請い、それにニルヴァーシュ/阿弥陀ドライブが応えて(?)セブンスウェルが発動(?)、坑道の底の底からトラパーを爆発的に噴出させる。

「逃げないで」
 …ホランドの、タルホが決断を求めている懊悩は何でしょう。なりゆきに任せ過ぎている? 次の段階に進むことを躊躇っている? 先延ばしにしている? あるいは、ホランドはレントンを「認める」ことを躊躇している?
 終わりの方で、ホランドがレントンたちを待たずに発進する決断を下したのは何故でしょう。…単に、閉じ込められることを嫌った? 出来ることをしようと思った?

 トラパー=コーラリアン=ソラリスの海的なもの?


2005.09.04 記
 第20話。

 エウレカの身体を被っているものはスカブ…この世界の大地を構成するもの? らしく >> スカブ。

 とりあえず、目を覚まさないこと以外は、エウレカの身体機能は常態に近い様子。
 レントンはホランドに、エウレカを病院に連れてゆくことを進言するも聞き入れられず。

 …レントンの「エウレカを病院に」は、月光号/ゲッコーステートでは現状が精一杯だから、たぶん何の当てがあるわけでもなく、それでも何かしないと、という焦りとしか。
 ドミニクと、コーラリアンの時に病院に行ってエウレカが助かったことが影響してるのでしょうか。でもあれはドミニクが持っていた処方箋/情報があったればこそで。

「ヴォダラクの高僧なら、エウレカを治せるかもしれない」
 処刑寸前のヴォダラクの高僧の救出依頼を受けるホランドの、口に出さなかった思惑を看破するタルホ。他のメンバーで、このことを察していた人はいなかったのでしょうか? ハップとかケンゴーとかミーシャとか…ホランドとタルホしか知らない、というのは考え難いので…二人以外の誰が知っているか、が気になってしまいました(苦笑)。

 処刑前の最後の自由時間として、軍の刑務所(収容所?)の中庭に連れ出されていた高僧を、ホランドは単機で救出したものの、(たぶん、何らかの救出行動が行われるであろう事を想定して?)待ち伏せ/待機していたKLF部隊に激しい追撃を受け、多勢に無勢・絶体絶命の危機に。
 そこに、レントンがニルヴァーシュで躍り込み、シンクロ率400%(;´Д`)な感じでKLF部隊を蹴散らして。

 …察しのいいレントンは、自分とゲッコーステイトとの触れ合いの浅さに今更ながらに気付いて、もどかしさと羞恥に気持ちが荒れ? ニルヴァーシュを的確に操ることが出来、KLF部隊を圧倒する戦闘力を見せ、それでもエウレカを助けることは出来ず、ホランドやタルホの気持ちを汲み取ることも出来ず?

 荒れるレントンはホランドの静止の声も聞かず(聞こえず?)、KLF部隊を一方的に攻める内に、ただ「敵」を粉砕することだけ、の状態になって(?)。

 …レントンが、ニルヴァーシュのキャノピー越しに(?)現れた幻影にニルヴァーシュごと飲み込まれる映像は、少なくともレントンにとっては現実、のように思えました。

 そしてレントンは、叩き潰したKLFに人が乗っていたこと/彼らを殺していたことを、踏みつぶしたニルヴァーシュの足から落ちた、千切れた腕を目にして初めて(?)実感し、嘔吐して。

 …容赦なし、ですねぇ >> 制作者。


2005.09.11 記
 第21話。

 以前にヴォダラクのティプトリーからもらった光る液体(?)を、前回にホランドが軍の収容所(?)から救出した高僧がエウレカの「治療」に使い、体表を被っていたスカブを取り除き。
 …エウレカの症状は、ヴォダラクにとっては既知のもの? 「世界」に対して、独自(?)の「力」を行使できる/そういった「知識・情報」を持っている、が故に、ヴォダラクは軍/支配者(?)と対立してる? or弾圧を受けている?

 第八カンカイ、第三カンカイ(=現実)…仏教に言う「鹹海」のこと?

 エウレカの髪が短くなってる〜。

 デューイ大佐は、月光号タイプ(?)の船と2機のLFO(KLF?)を駆る夫婦者の傭兵(?)…チャールズ&レイに接触。
 どうやらチャールズの方は元軍人で正式に除隊していて(ホランドの脱走/叛乱と関係してる?)、デューイとは旧知で、ホランドとは因縁があるらしく。
 …昔デューイの部下をしていて、ホランドとは親友だったりしたのが、ホランドの叛乱で仲違い、とか?

 ゲッコーステイトの者たちの、レントンへの態度は変わらず。
「こんなに苦しいのに、誰も優しい言葉の一つも掛けてくれない」
とレントンは独白。そしてマシューから、
「普通の顔ねぇ。だってよ、これが俺らの日常じゃん。おまえも、それが判っててゲッコーステイトに入ったんだろう」
と言われて。
「戦ってるって、君に言われて、判っているつもりだったんだ。戦争をしてるって、戦ってるんだって。だけど…だけど実感がなかったんだ。実感がなかったんだよ。KLFに、人が乗ってることが、さ!」
「そんなことも判らずに戦っていたの」
 病室に無断で侵入しエウレカに救いを求めても、エウレカの言葉もまた「ゲッコーステイト側」のもの。
 逃げ場・依存先・慰撫の相手を見失ったレントンは、謎の老人に別れの言葉を託して月光号から飛び出し・逃げ出して。

「あのガキ、断りもなしに。戻って来たら、尻叩きだわ」
 …レントンをゲッコーステイトに置こうとするのは、レントンのためではなくホランドのため、みたいな?

 …神出鬼没な謎の老人・ゴンジイ。どうせなら「時そば」でもして欲しいかも、と思ったり(苦笑)。

「飛び出してはみたものの。これから、どうしよう…」
 …あのバッグはムーンドギーのもので、とすると、部屋に残して来たブラジャーはギジェットの?(笑)


2005.09.18 記
 第22話。

 リフ・ボードで舗装道路を行くレントン。
 …タイヤ付きの乗り物がリフ・ボード類に取って代わられない理由は、この「世界」の地上に現実の現在が展開されていることと根を同じにしている、とかでしょうか? あるいはサマー・オブ・ラブとかで、トラパーへの依存には心理的・社会的な忌避感がある、とか?

 ホームレスが存在する世界…気候の穏やかさ、食料の豊かさ、が必須ではないか、と。

 浮浪者(?)にバッグや寝袋や財布を盗られ、荷物がリフ・ボードだけになったレントンは、チャールズ&レイと出会い、偶然に遭遇した地殻変動の騒ぎをきっかけに、二人の船に乗ることに。
 …チャールズは、レントンの素性や現状を知りつつ、みたいな。
「少年」
 とレントンを呼ぶチャールズは、某ヒビキさんみたい?(^^;

「自然も人も、あっと言う間に変わってしまう。それが俺には驚きだった。なのに、こんな安らいだ気持ちになったのは、生まれて初めてだった気がしたんだ。姉さん…」
 新たな人と出会い、親しくなってゆく過程の心地よさ、でしょうか。その相手が「頼れる大人」っぽければ、より安心感(依存心)が得られる、と?

 ゲッコーステイトは、嵐の後の凪? みたいな…次の嵐の到来までのインターミッション?
 エウレカは、身体のそこここにスカブが残っているものの、面会謝絶も解けて回復中。

 タルホさんとヒルダの親友っぷりに影響された(?)ギジェットがエウレカに接近。
「レントンに、本当はいろいろ話したいのに。でも、今は顔を見るのが怖いの。なんでかな?」
「はぁ(溜め息)。あのねエウレカ。ウブもいいかげんにしないと同性に嫌われるよ」
「え?」
「んなの恋に決まってるじゃない」
 こう言われたエウレカは、どうするでしょう(なにもしない? ^^;)。

 そしてドミニクが、廃墟っぽくなっているレントンの自宅(「売地」!)を訪れて、以下次回ヽ(`Д´)ノ。


2005.09.25 記
 第23話。

 エウレカの時には出来なかったことを、ヴォダラクの少女には出来る、と思ったのか否かはわかりませんが。レントンが最善と思って取った行動は、自身の浅慮と無知を再び思い知らさる結果に終わり。

「うるせぇんだよ、てめぇら! あいつは寂しさや気まぐれ誤魔化すために出てったんじゃねえ! 本気で出てったんだ!!」
 一方、ゲッコーステイトではエウレカの回復が進み。ホランドはレントンの「家出/離反」に対して、責任者としての解決法/答を出すことができないまま(と、上記の台詞を聞いて私は思いました)、現状をエウレカに告げるしかなく。

 レントンは、単に「相談すること」を知らない/習ってない/覚えてないだけ、みたいに思えます。それとも、自分の知識や判断に欠落・不備や誤謬はない、あるいは、今現在の時点で自分は「暦数年齢は「子供」だけれど、でも完璧な大人だ」的な思い込みを何故か持っている、みたいな。レントンの祖父は、可愛い孫には甘かった、と言うことでしょうか、と言ってしまうのは酷でしょうか(−−;)。
 対してホランドは、指揮官として自覚的に「自分一人で答を模索する/仲間たちには相談しない」ことを選んでいる、ように思えます。でもそれは、軍人であったことから抜け出すことができていないことの証左では、と言ってみたくなったりしますが(;´Д`)。


2005.10.02 記
 第24話。

 ビームス夫妻はレントンを養子に望み(?)、レントンもまんざらではなく。ところが、レントンの身の上を知ったビームス夫妻は、彼が「任務」の相手の一人であることを知り、驚いて。
 …チャールズとレイが、レントンが「英雄アドロック・サーストンの息子」であることを知らずにいた、という展開に、安心したと言うか残念だったと言うか(苦笑)。

 一方ホランドは、「自分がエウレカに選ばれなかったこと」に、なんとか慣れた(?苦笑)様子で、エウレカに、レントンを探し出し月光号に連れ帰ることを約束し。
 …「英雄」になりたい/なれる/なる、とか思っていたんでしょうか、みたいな? >> ホランド。

 ゲッコーステイトの、その他大勢(失礼)の、リーダーの動き待ちな受け身の姿勢は、彼らが「自分たちは、その他大勢」という役割を自覚しているからだったら嫌だなぁ、とか感じました。そういう「作劇の都合的な約束」を壊して見せて欲しい、とも。

「自由とは、獲得しなければならないものであって、無償で与えられるものではない。自由であることとは、その責を負い、覚悟することだ。わかるな、レントン…」

 連邦軍遊撃部隊所属のフリーランサー…デューイ大佐の直属、という感じではない、みたいですが。ゲッコーステイトに匹敵する最新装備を持っている理由付け、の面もあるのでしょうか。

「嘘だ」
 エウレカの敵であることは自分の敵でもあること、と?

 軍のKLF部隊に囲まれた時、レントンはチャールズに寄り掛からず自発的に行動し、退却を試み、それが叶わないと思った時には「戦う」事を選び…チャールズは、そのレントンの「決断」を見たかった、のでしょうか。

「州軍と連邦軍が連携して、月光号を襲撃点に追い込む。座標は、ジャクソン・マップ、ページ286。日時は七日後。月光号に戻って、伝えてもかまわない。心の隅に止めておくというのなら、この船に残るのもいいだろう。どちらからも逃げる手だってある。お前が決めるんだ。襲撃座標・日時は絶対に変更しない。俺たちは必ずそこで月光号を仕留める。だから、お前も約束して欲しい。自らに偽らず決めたことなら、俺たちも受け入れる。必ず貫け」

 エウレカ/ビームス夫妻/それ以外…一つを選ぶことは、選んだ一つ以外を捨てること。

 主人公として見る限り、レントンには行動の選択肢はなかった訳ですが。愛しく思う少女のために他の全てを二の次にできるレントンに、私は感情移入出来なかったりします(爆)。

 OP&EDの歌詞に、ようやく味わい深いものを感じてたりします(;´Д`)。


2005.10.09 記
 第25話。

 レントンはチャールズから教わった「月光号襲撃計画」の襲撃地点を目指してひたすらに歩き続け、空腹と疲労に倒れ伏し、ウィリアムと名乗る青年に助けられ。

「来いよホランド」
「アドロックが呼んでるぞ」
 レントンを探すホランドは、チャールズの存在と罠の展開を知り。
 …かつて、チャールズとホランドは「英雄アドロック・サーストン」と親しく行動し、戦っていた、と? その中で、二人は(デューイ大佐を含めた三人は?)道を違えた、と。

 不思議な青年ウィリアム…一兵卒だった(?)彼は、戦場で出会ったエンジニア(整備兵?)だったマーサと共に故郷へ向かい(終戦後? 戦線離脱?)。
 長い旅の終わりに辿り着いたウィルの故郷の荒れ果てた状況を目にして「大地に魅入られてしまった」マーサは「絶望病」を得て。
「そして僕はここに家を建てた。マーサの言うように、地を耕し、花を植え、日々を暮らし始めた。そういうことさ」
 …ウィルの回想にあった荒れ果てた故郷と、レントンが過ごした場所とは、林立する無数のパイルバンカー以外には、壊れた家屋の外観くらいしか共通点が無い感じが。
 回想の時点とレントンと出会った現在と、ウィルとマーサの姿形には差がないようですが、二つの時間の「距離」は、どれほどなのでしょう。

「君にはいるかい? 世界の終わりが来ようとも一緒にいようと思える人が」
 レントンは頷き、歩き出し。

 これは現実? それとも。「世界」がレントンに見せた幻想?
「僕たちはこの土地に生かされているんだ」
 不思議なウィル。不思議な場所。無数のパイルバンカーの林立に囲まれた、夢のような桃源郷? ウィルの夢? マーサの夢? 大地の夢?

 恐ろしく緩やかに生きている様子のマーサは、その手の中に見入る(魅入る?)コンパクドライブに、何を見ているのでしょう。


2005.10.16 記
 第26話。

 七色雲海…思わず『宇宙戦艦ヤマト』の七色混成星団を連想して(笑)。
 で。
 州軍のKLFがゲッコーステイトのLFOを引き付け、そこでチャールズが月光号とニルヴァーシュに接近戦を挑み、力及ばず自爆して果てる…なんて展開にならなくてホッとしました(苦笑)。

「チャールズ、判ってるでしょう、私のこと」
 お腹の辺りを触るレイ…実は彼女は昔、エウレカやアネモネを生み出すための実験母体となってた、りはしないですよね(;´Д`) >> レイ・ビームス。

「レントン。わたし、レントンだからできたの。レントンじゃなくちゃダメなの。わたしは、わたしはレントンが(赤面)」
 二人の関係は、螺旋を描いて一回転した、みたいな(笑)。

「戦場を飛び回り、情けを掛けるなんてな…死ぬぞ、レントン。優しすぎる…」
 一気に精神的な成長を見せたレントン。でも、それが可能なのはニルヴァーシュとエウレカゆえ?

 崩壊する州軍の装備は、ニルヴァーシュの「光」に触れて一時的に目覚めたLFO自身の拒絶反応、とか?

 レントンに影響されて人がましく変わったエウレカと、自身の器量の限界を思い知らされた(?)ホランド。
 次回、エウレカとレントンとホランドの会話シーンが出ることを期待しますが、はたして仲直りなのか口喧嘩なのか、それ以外なのか(笑)。


2005.10.23 記
 第27話。

 新OP。
 左(主)操縦席のキャノピーが敵の攻撃で破損し、エウレカが空中に投げ出され。右(助手?)席からレントンが、エウレカを追って空中に飛び出し。
 二人は落下しながら寄り添い抱き合い、それを目にしたアネモネの表情が歪み。
 レントンとエウレカを元通りに受け入れて着水したニルヴァーシュは、セブンスウェルを発動させ?
 最後は、背景にニルヴァーシュのシルエットを置き、左からホランド・タルホ・レントン・エウレカ・デューイ・ドミニク・アネモネの立ち姿。
 …明るい曲想と歌詞に乗った三番目のOPは、今後の伏線みたいな「仕掛け」が、一見して何も無いように感じられて不満というかモヤモヤと言うか(苦笑)。

 レントンとエウレカと子供たち三人は、月光号で二度目の営倉入り中。
 その月光号/ゲッコーステイトは異様な緊張状態にあり。
 そしてホランドは、ほぼ裸の状態で全身を黒く染め、銃を取り。

「元SOF第一第二のヘッド同士、決着を着けるには最高の舞台だ。今更ながら仕掛け人のデューイにゃ、感謝したい気分だ」
「背けるだけ背いて、逃げれるだけ逃げ回って、結局俺には、これしか、ないんだ!」

 ほどなく、チャールズ&レイが月光号を襲撃。
 チャールズとホランドは戦い。同時に、レントンとエウレカ達が居る営倉に、タルホとレイが前後して到着し。

 自律運動しチャールズを襲うニルヴァーシュ。
 …演出的には、レイが暴発気味に放った銃弾が、レントンとエウレカに脅威を与えたから、みたいな?

「甘いな! その甘さが、オマエの負けの理由だ! もう気が付いている筈だ。俺はアイツと出会った時に気が付いた。王の資格を受け継ぐ者、王が残したキンシ(金枝?)を受け継ぐ者は、ホランド、オマエじゃなくて残念だったな…」
 チャールズは謎めいた(笑)台詞をホランドに残して死に、レイはタルホに捕縛され。

「認めない、母親なんて。私が、絶対に!」
 …子供たちに慕われるエウレカに向けた、このレイの瞋恚の真意は?(^^;

 レイはチャールズの遺体を爆散させ、月光号から脱出し。つづくっヽ(`Д´)ノ

 新ED。
 メーテル。
 アネモネ。エウレカ? ヒルダ。ギジェット。エウレカ? アネモネ。タルホ?(エウレカ?) レントン? アネモネ。エウレカ?
 メーテル。
 …エウレカ? とレントン? とアネモネの頭身(年齢?)が、高過ぎ? みたいな。二人の名前に「?」を付けたのは、あのキャラクターが、エウレカやレントンとは同定し難い程に、現在の本編の姿とは違うので(;´Д`)


2005.10.30 記
 第28話。

 月刊コンプティー九2005年12月号増刊『交響詩篇エウレカセブン rayline−guide』角川書店 を購入しまして、最初のページに[ニルヴァーシュspec2]なるモノが載っていて。
 新OP最後のニルヴァーシュは、何気にこのspec2だったんですね。
 新OPの「I wanna fly away / I can fly away」は、このspec2を意識した詩なのかな、と思えました。

「あの現象で浴びた光が、原因だって、お医者さんが」
 …レイ・ビームスは深く静かに壊れ果て。

「作戦は大成功だったそうだ。TypeZEROと阿弥陀ドライブの結合によって発生した、セブンスウェル現象に伴って、アドロック・サーストン技術大尉が消えたこと以外はな。あの光は俺たちにとって、未来を奪うものだったのかもしれない。だけど(以下略)」
 …英雄アドロック・サーストンの、それが死の真相? もしかして、死んではいない可能性も?

 全てを壊して終わらせようとしたレイはホランドの捨て身の攻撃にひとり散華。
 …千切れた左腕は、レントンが「敵の実在」を体感したシーンのそれを髣髴とさせますが、それを視聴者に「だけ」見せる制作者の意図が、判りません。

「今確実に安全な血液を提供できるのは、彼だけよ」
 傷を深めたホランドの救命のためにレントンからの輸血が必要なこと=ダイアン・サーストンの身内の血が恋人に注がれることに、視聴者への理由が未提示な忌避感を持つタルホは、しかし口元を歪めて現実的な選択をするしかなく。
 …その感情的な不快・不満・嫌悪の表出は、レイ・ビームスのそれと意図的に似せてあるように思えます。
 安全な血液…血液型の適合、ではなくて? 他のゲッコーステイトのメンバーは、全員が何かの汚染を受けている可能性を持っている?

「みんな勝手だよ。自分の言いたいことばかり言って、何も本当のことなんて話してくれない。みんな勝手だ。話してくれれば力になれるのに、話してくれれば支えてあげられるはずなのに、結局オレは何もできないんだ。何もできないし、何もしてやれない。それに何かをしたところで、オレは…」
「大丈夫。わたしはレントンを信じてる。これからどんなことがあっても、レントンを信じてる」

 レントンもエウレカも、互いへの気持ちは定まっても、それを維持し確認し発展させ、周囲にも働きかける、知識も知恵も経験も判断基準も拙く、語彙は乏しく? 明快な未来への展望を持てず、求める成り行きへと進む道は見えず。

 新EDを再見して。
 メーテル。
 アネモネ。エウレカ。タルホ。エウレカ。アネモネ。タルホ。タルホ。アネモネ。エウレカ。
 メーテル。
 …足漕ぎするキャラには胸があったですね。
 三人+一人の主要女性キャラ、と言うことでしょうか。各キャラの時期が同期していないのは、はたしてどんな意味が隠されているのでしょうか。


2005.11.06 記
 第29話。

「何をしてるんだ私は。こんなこと、大佐に報告できるものか!」
 ベルフォレストで、ドミニクは(デューイの指示で?)アクセル・サーストンと出会い、まんまと親近感を覚えてしまい、自己嫌悪(?)。
 そのことをドミニクはデューイに知られたくなさそうなものの、デューイは監視者たちを派遣していて?

「あたしも背負わせてもらうわ、アンタの苦労を」
と言ったタルホさんは、ゲッコーステイトとホランドとエウレカの、成立の経緯と目的と秘密をレントンと兵隊(?)メンバーに明かして。

「軍の技術者だったアドロックは、この大地・スカブコーラルが、知的生命体コーラリアンであると主張し、それを証明しようとした。だがグレートウォールを中心に開始された調査の過程で、スカブコーラルの影響と思われる人的被害が、調査員や軍関係者の間で拡大。これを受けた軍上層部は、コーラリアン排除を決意し、結果、アドロックはこれに敵対した。彼には確信があった。コーラリアンは生命体であるという、絶対的な確信。故に彼は共存を模索した。それを後押ししたのが、人型コーラリアンの出現。その人型コーラリアンこそが、エウレカよ」
 そして軍は、地中深くに攻撃を仕掛けるための兵器を開発している、とハップ。
「ホランドがゲッコーステイトを作った理由はただ一つ。アドロックの遺志(意志?)を継ぎ、コーラリアンと唯一アクセスできるエウレカを守るため。だがそれは等しくこれから後、世界を敵に回すことも意味する。その覚悟、あなたにはある?」
 そしてタルホさんは、トレゾアの、軍お抱えの「連中」のところでニルヴァーシュを修理する、と指示し、ゲッコーステイトは動き出し。

 …タルホさん、一気呵成に過ぎませんか、これヽ(`Д´)ノ。
 第1話から現在までの展開の中で、物語に組み込んで少しづつ、主人公が「秘密」と対峙する構成ではあったものの、言葉にしての「設定説明」のためのシーンを意図的にか無意識にか行わなかったツケが回って来た、な感じの、制作側の敗北宣言、と思いたくなったりしてますが。
 せめて、ホランドがレントンに、アドロックとの思い出や事件のアレコレの映像を視聴者向け(^^;に提示しつつ語る、のがこの時点での「告白」の、せめてものハッタリ(^^;ではないか、と思うのですがぁヽ(`Д´)ノ。
 こんなふうに設定資料一気読み下しで「解説」を行うのなら、第1話で視聴者には上記の事柄を明かしていても、物語の描き方・語り口に影響なかったのでは? とも感じたり感じなかったり(;´Д`)。

 さて。
 スカブコーラル=コーラリアン…つまり、この「世界」の大地そのものが、異種知性体である、と。
 この世界の大地は、スタニスワフ・レム『ソラリスの陽のもとに』ハヤカワ文庫 SF 237 のソラリスの海、みたいなもの?
 では、トラパー、LFO、コンパクドライブ、絶望病、とはとは? アドロックが記した、デューイの「アゲハ構想」とは?

 エウレカ=人型コーラリアン…コーラリアンからの意思表示?
 では、アネモネは? アネモネも? あるいは、人類の手になる、対(アンチ)人型コーラリアン、とかなんとか?

 新OP…作画の仕事・アニメーターのテクニックしか見えてこない、脚本や演出の仕事が見えない、みたいな。
 払暁の戦闘シーンなら、夜が明けた瞬間に、ニルヴァーシュやエウレカやレントンを暁の光が照らし出す、くらいの演出が、私は欲しかったんだ、と思い付きました。

 新ED…[バカ]メモ&ベッドで横たわり、はギジェット? 鏡に見入る&自転車漕ぎ、がタルホ?


2005.11.13 記
 第30話。

 主武装を明示的に封印して見せながら、トレゾア技研に入ったゲッコーステイト一同。

 技研は、アクセル・サーストンがかつて勤めていたところであり、今の所長・モリタはアクセルの弟子、と。
 軍属の組織と言うには身勝手度(^^;が高すぎ、ですね。元々は軍属ではなく(軍属になったのは最近で)、高度技術を独占していて、立場的に軍と同等以上、とかでしょうか。
 印象としては[宇宙世紀ガンダム]のアナハイム・エレクトロニクスと似た感じですか。

 モリタ、ワカバヤシ…ようやく(?)日系っぽい名前が出て来ました。技術屋に多い名前、と言う含みでもあったりするんでしょうか(星間移民の実行者たちの末裔、とか ^^;)。

 アーキタイプの「発掘」、エウレカの「発見」「発生」…エウレカは人型コーラリアン。ではアーキタイプは? 人類以前にコーラリアンと接触した何者か向けに、その時にコーラリアンが生成した、ナニモノか型コーラリアン、とか? いっそ、人類が先遣隊として送り込んだ自律人型機械をコーラリアンが模倣したもの、とかだったりして(^^;。

 モーリス…親離れ? エウレカの変化に刺激を受けて。それを受け入れたくなくて、エウレカから逃げている、とかでなければ良いのですけど。

 タルホさんが髪型とコスチュームを変更…これまでの外見や蓮っ葉さは対ホランド仕様の「装備」で、変わった後は、より地に近い「装備」とか、でしょうか? ←恐い考えですけど(;´Д`)。

 軍の新部隊・アゲハ隊…無人(?)宇宙(衛星軌道?)戦艦(?)と、対地底(地層・地殻?)攻撃兵器…これは高硬度や運動エネルギーや高温のジェット噴射等で、戦車の装甲や要塞の防壁を貫き内部を破壊する、現実の現在の兵器と同じような感じ、でしょうか。
 「世界」であるコーラリアンを、果たして相打ち覚悟とかではなくて=居住環境の破滅的な損壊も無しに、排除・殲滅が可能とは思えないのですが…どこかに「中心」があったり? グレートウォールなる場所、とか。

 惑星規模に展開する、それ全体で「ひとつ」の生命体である存在、というと、前述のスタニスワフ・レム『ソラリスの陽のもとに』ハヤカワ文庫SF の他には、小松左京『虚無回廊』ハルキ文庫(I,II)・角川春樹事務所(III) を思い出します。

 ニルヴァーシュ type ZERO spec2 は、アゲハ隊の装備への対抗策として仕様決定がなされてたり? type the END も spec2 があるのでしょうか。

 トレゾア技術研究所謹製(モリタ所長の私的な制作?)の記録映画「ライトファインディング オペレーション 開発のあけぼの」
 …世界で最初のアーキタイプの発見・発掘と、それが可変メカLFOとなる経緯、そして、エウレカの初期状態の提示、ですが。
 これって「サマー・オブ・ラブ」よりも前、ですよね。アドロック・サーストンも健在で(記録映画に出てる?)。
 でもエウレカの外見は変わらず…成長・老化がない、とか?
 記録映画でエウレカにヘッドフォンを装着しているミーシャ(ですよね?)を見て、ふと、アネモネの母親? と思ってしまいました(;´Д`)。

 トラパーを使ったリフはLFO以前から周知・存在していて、たぶん、コンパクドライブも同様で。

 記録映画に阿弥陀ドライブは登場せず。
 アネモネも、type the END も登場せず。
 この三つの要素は、アドロック・サーストンとサマー・オブ・ラブと軍(デューイとか)に関係している、のでしょうか。

 エウレカは一人だけ。アーキタイプは数えきれず。これも、気になるといえば気になる「差」です。


2005.11.20 記
 第31話。

 三賢人の一人・コーダが宇宙から軌道エレベータ(?)で首都(キャピトル・ヒル)へと降下し、デューイと謁見。

「体に障るのならば、もっと優しくして欲しいものね」
(中略)
「賢人会議という、古く悪しき慣習によって支配されているこの星が、あの男にはどのように見えているのか。業に縛られ、もはや動くことさえもままならぬ人類とこの星に、彼は一体、何をもたらそうとしているのかしら…」
 …説明セリフっぽいですが、それは客観的な語り口=自分への決定的な影響はないと感じているらしい無意識(?)の安易さ・傲慢さ・迂闊さ・甘さ、の表現かな、とも思ってみたり。
 「体に〜」は、地表に降下する速度(体感加速度)が早過ぎる=重い、という苦情の、婉曲な言い回しでしょうか(笑)。  軌道エレベータ(?)の外壁のレールを降下して行く、独鈷鉾がモチーフみたいな巨大なエレベータ・ケージ(いざ、という時には独立した宇宙船になりそうな気がしたり)は、内部は宇宙側を「下」に向けている表現になってますから、重力制御をしていないのであれば、星の重力を打ち消し・1Gに近い加速度を内部に生み出すくらいの速度・加速度を出している、感じです。

「アタシは珍獣?」
 …もしかして、三賢人に近しい出自、だったりして? >> タルホさん。

 レントン&エウレカ…初々しい新婚さんモード(核爆)でぃすかぁヽ(`Д´)ノ。

 暴れるニルヴァーシュ。
「ニルヴァーシュは、もとに戻りたいんじゃないの」
(中略)
「嫌なのよ…ありのままの今を、受け入れて欲しいだけなの」
「…と言うわけで、根本的に、外装の再検討をしなければならなくなった」
 …この時点で、画面左端の奥に、どっきりドクター(違)の背中が見えてたりしますね(;´Д`)。

「ボクの小グマちゃん」
 …グレッグ・イーガン:声=銀河万丈氏。これだけで重要度が知れます、か(^^;。

「これ知ってる? ボクたちの先祖の星・地球から、外宇宙に向かって発射された、最初のメッセージ。ボイジャーってのに積んであったヤツの複製」
 …レントンですら驚きませんが、人類が星間移民で「この星」に移住した・かつては地球という星に住んでいた、程度は義務教育なレベルの常識、ということでしょうか。

「スカブコーラル知性体仮説」
 …仮説、なんですか? デューイ側の公式見解が知りたいですね。今回のタイトル「アニマル・アタック」が示す感じの「相互理解不可能/不要な相手」な感じなのでしょうか。敵対的な存在なのだから殲滅する、で。

「知らないってことがメッセージなんだよ、彼らはボクたちのことを知らない、何も知らない、って」
「メッセージが白紙ってことか」
「その通り。そこに何を書くかは、ボクたちの自由……何を書いたの? 愛? 憎しみ? でもさぁ、一つの惑星に、そんな沢山の知性体が住めるのかな? 我々とスカブコーラルがいっしょに」
「どうなるんですか?」
「世界が、消滅しちゃうかも……まあ、よく分かんないんだけどね」
 …唐突というか乱暴な結論のような。「活劇」のための強引な設定、と言うのが正直な感想ですが。人間自体が、人間同士で血で血を洗う抗争をするもの、で、コーラリアンは、人間に対応して人型コーラリアンを生成したように、人間の在りように対応して・真似て、自身も振る舞っているのかも、とか考えてみたり。

「今の採寸データにもっとも相応しい形状は、こんなになる筈なんだ。仮に、高速飛行形態て言えばいいのかな? アーキタイプは飛びたがってるんだよ。アーキタイプは飛びたがってる…君も」
 …(恋愛)感情を得て舞い上がってる、とは言えますか(爆)。

「天才肌の技術、そして顔色一つ変えず人を殺せる冷酷。デューイの飼うは、毒の蝶ね」
 …デューイの美少女軍団(^^;・アゲハ隊に対しての、賢人コーダの評。
 いつから、どんな発想で、どんな経緯で立ち上げて、どこで人材を集めて、どんな教育をしたんでしょうか >> アゲハ隊。そして、幽閉中はどうやって維持してたんでしょう。ドミニクが対応してたんでしょうか >> 美少女軍団。

「クテ級は門に過ぎません。おそらくは近々、抗体とでも言うべきものが現れ、人類の殲滅が始まるでしょう。そうなる前に叩く。そうしなければ、ヒトは生き続けられません。これは、この惑星の覇権を賭けた戦いなのです」
 …何でコーダさんはデューイを見上げて頬を染めますかヽ(`Д´)ノ。ダラム・ズバとハルル・アジバ、とか連想しますが、かなりイヤンです(;´Д`)。

 コーラリアンは抗体で人類殲滅に出る、とデューイは言いましたが、この後の展開を見るに、デューイが意図的にコーラリアンを敵対的な行動に駆り立てている、としか見えません。
 全面的な対決は、今回の緒戦で既に消耗戦の様相を呈しているように見えます。前回も書きましたが、「世界」を相手に消耗戦をして、その先に何か「成果」と呼べるものは残るのでしょうか。

「みんな知らないアタシを知らない。みんなは見てるウソ見てる」
 …久しぶりのアネモネ。ジエンドも見せて欲しかった、と。

「地脈断裂を確認」
 高々度(成層圏?)からスカブコーラルに打ち込まれた三基のミサイル(?)が引き金となり(?)、クテ級コーラリアン(球状の巨大な雲塊)が出現し、さらに、悪夢のような姿形の「抗体」たちが無数に出現、クテ級の至近にあった塔都を襲って。
 …使徒@エヴァンゲリオンか、宇宙怪獣@トップをねらえ! か、みたいな。

「損害はどれくらいでしょうね」
「数千オーダーでしょう。予想範囲に収まってくれるといいですね」
 …これは、「抗体」に襲撃された塔都の被害についての言及?

「子供たちに伝えてくれ、予想通りの結果になったと」
 …やっぱり意図的な敵対行為による敵意の発現の喚起、でしょうか。

「始まったのか、真の目覚め、が」
 月光号はベルフォレストへ。そこでは真田さんアクセル・サーストンが、ニルヴァーシュの新型ボードを作っている、と。


2005.11.21 記
 承前。

 ****
 軌道エレベータ(?)の外壁のレールを降下して行く、独鈷鉾がモチーフみたいな巨大なエレベータ・ケージ(いざ、という時には独立した宇宙船になりそうな気がしたり)は、内部は宇宙側を「下」に向けている表現になってますから、重力制御をしていないのであれば、星の重力を打ち消し・1Gに近い加速度を内部に生み出すくらいの速度・加速度を出している、感じです。
 ****
 地表に向けて2G加速で降下するエレベータ・ケージの中に植物園や本棚がある描写を考えると、減速操作が、重力制御が前提でなければ無茶っぽく思えるのですが、そこらへんはもしかして描かれない=考えてない、なのでしょうかヽ(`Д´)ノ。

 軌道エレベータは、地上と宇宙の大量輸送径路の必要性…大量の資源や人材の、不断の往来・需要の存在…が前提である、と思ってますが、この世界では、そんな描写はなかったような。
 数千キロメートルの全長を持った超巨大建造物の維持管理を行う組織は、一般市民レベルから隔絶されていては立ち行かないのではないかと思うのですが、実は「この星」の外に、スペースコロニー的な存在があったりするのでしょうか。
 軌道エレベータや、宇宙艦隊とかアゲハ隊とか、「この星」の外に、「この星」に匹敵する規模の人的物的な資源の供給地がある、とすれば、その異質さの由来は納得できますが、もしもそんな感じだったりすると、自分としては、今までの物語的な描かれ方は不親切ではないか、という不満が出てくるのですが(^^;。


2005.11.27 記
 第32話。

 デューイの準備は、前回のコーダとの面会の時には全て終わっていたのか、スカブコーラルへの「地殻刺激」ミサイルの撃ち込みは続けられ。
 抗体コーラリアンの襲撃が終わった塔都に、生きて動くものはコーラリアンを含めて何も無く。
 アゲハの少女たちは損害の「数字」を求め、敵の情報を収集分析し。

「1246秒」
 抗体コーラリアンの活動時間はニルヴァーシュのセブンスウェル現象の発動時間と同じ、と。
 …発動間隔の調査はしてるんでしょうか(笑)。

 アネモネ/ジエンドは、切り札から脇役扱いの「道具」になり、ドミニクには、それを止める力はなく。

 ベルフォレストでは、新型ボードを完成させたアクセル・サーストンを軍警察が襲撃し。
 アクセルはレイラインに乗せてレントンに向けて新型ボードを送り出し、自身は身を隠して。
 …アクセル氏には、「こんなこともあろうかと用意しておいた。あれ(新型ボード)の手遊びに作ったヤツだ」と言って、落下するジープから手製の人間用リフボードで飛び出して欲しかったです(笑)。

 コーラリアンが出現しジエンドが迫る空域へと、レントン(左席)とエウレカ(右席)がニルヴァーシュspec2で飛び出して、そこにアクセルが飛ばした新型ボードが到来。

「なによそれ。そういうの、いらつくんだってば!」
 …ヒーローアニメとか、文句言いつつ見てたり?(;´Д`)

 そして、spec2はジエンドを圧倒して。
 …spec2.vs.ジエンドをスローで見たら、spec2は、ジエンドのミサイルを回避する機動に入った時には、もう高速飛行モードになってました。全然判りませんでした(;´Д`)。

 デューイはコーラリアンの「中心核」の位置を得るために、世界中にミサイルを撃ち込む気、らしく。

 …エンディング・テロップの「アゲハA,アゲハC,アゲハD,アゲハE、ガールズA,ガールズB,ガールズC」という表記が哀愁デスヽ(`Д´)ノ。こんな区別で必要十分な役回り、なんですね、彼女たち。

 spec2お披露目、ですが、月光号のカタパルトからspec2が空中に飛び出す直前にウォズが「ベルフォレスト方向に僅かながらトラパーの揺らぎを確認」と言う、みたいな前振りが欲しかったなぁ、と。
 何も具体的な確証がないままに飛び出すのは、揺るぎない信頼ではなく、根拠の無い思い込み、ではないか、と感じたので。

 ベルフォレストの、元レントンの同級生の少女たち三人組は、もしかして、アゲハ/ガールズの非人間っぷりとの対比のための配役? とか思ったり…でも、三人組のキャラクター性や、三人組がアクセルのところへ入り浸る「前振り・きっかけ・理由付け」、等の描写が皆無で、わたし的にはアクセルと三人組の構図に唐突感を拭えずに対比だと断定するには至らず、みたいな。
 少女たち三人組とアクセルの交流そのものは好ましいだけに、そういう信頼関係を築いたエピソードをこそ見たい、です。

 spec2.vs.ジエンドのシーンに、OPの存在意義の消失を感じてしまいましたヽ(`Д´)ノ。ネタバレしていない分、OPの方が今回の戦闘シーンに負けている、みたいな。

 ****

 軍の航空機を見ていると、アウドムラ@『機動戦士Ζガンダム』やバンシー@『戦闘妖精雪風』みたいな、超巨大空中空母をレイラインに乗せ、地上や宇宙との中継施設にした方が、軌道エレベータを維持運用するよりも安上がりなのではないか、と思えたりもします。
 それがエウレカ世界に存在しない(すくなくとも画面上には登場していない)のは、たとえば…
 ○ トラパーで揚力を得るにはリフレクションフィルムが不可欠で、リフレクションフィルムは消耗品・かつ/または・大量に製造し保管することが出来ないので、軍の全翼機程度のサイズが実用上の最大規模である。
 ○ レイラインは変動が激しく、月光号サイズ以上の規模では安定しない。
 ○ 大規模な飛行機械は一般人から遠ざけておく政策がある。
…みたいな条件があったりしてるのでしょうか。


2005.12.04 記
 第33話。

「およそ一万年前。我ら人類の母星・地球では、海と呼ばれる塩分に満ちた水が大半を占めていた(以下略)」
 …この「約束の星」への星間移民は、そんなに以前、と言うか人間の感覚では太古に属する出来事、だと?

 今回のOP代わりの、古代地球のサーフィンの光景の人物は…
 ヘリのカメラマン:ストナー
 浜辺へ向かうペア:エウレカ&レントン
 浜辺のカップル*2:タルホ&ホランド、レイ&チャールズ
…に見えました(エウレカ&レントンは頭身が高かったですが)。

 ホランド再立志編、みたいな?ヽ(`Д´)ノ
 ホランドは、チャールズとの対決と同じような感じでの、デューイとの対決だけ、を考えていたっぽい、のかな、と思えて来ました。
 ところが、状況はホランドに「世界」的な規模での視野と対応を求めて来て、チャールズ戦で受けた傷による肉体的な衰えもあって、ヘタレてしまった、と。

 もうちょっと前からホランドの意気消沈と迷い・惑いの具合を描いて、もうちょっと時間をかけて、決意に至る心情の変化を描いて欲しかったかな、と感じてます。


2005.12.11 記
 第34話。

 胸に輝く光はコンパク。自慢の「力」で蒙を啓く(2005.12.12 敵を伐つ から変更 ^^;)。ヴォダラク超人ノルブ師、推参! の回(違。

 デルシエロ壊滅に関してホランドやエウレカは良心の呵責に苛まれてますが、止どめを刺したのはノルブ師じゃないデスカ〜ヽ(`Д´)ノ。いやまぁ、諌めとしての行為と言えば言えなくはないですし、そういう状況に陥らせたのはデューイ/SOFですけど、ん〜、でもアレはちょっと・・・。

 三人目(?)の人型コーラリアン・サクヤの存在が明かされ、しかしノルブ師は、自身は敗北したと言い。

 思想的な(?)対立以外にも、デューイとノルブの間には、何か確執がある感じですけど…実は二人は兄弟とか、あるいはサクヤを巡る三角関係だったとか、もしかして親子、とか?

 ムーンドギーは活躍の場所をねだって与えられ(^^;)、果たして成果を上げて、名実ともに勝ち取れるのでしょうか(危険なフラグ? −−;)。
 そしてタルホさんは衝撃の事実をホランドに突き付け…これも「危険なフラグ」っぽい気が(;´Д`)。

 未来に何を見るのか、何を望むのか。
 コーラリアンとの「対(つい)」と目されるレントンは、グレートウォールを越えた先で何を知り、何を得、何を差し出し/失い、何を望むのでしょう。
 ニルヴァーシュのスペックアップは、グレートウォール越えのためのもの、と言うことなのでしょうか。エウレカとレントンが「対」への段階を進んだことを受けての変容、だと。
 そして、アネモネとドミニクは、この構図の中で、どんな役割を果たすのでしょう…と言うか、アネモネの出自が気になってしかたありませんケド〜ヽ(`Д´)ノ。

 軌道エレベータ…「絶対の権威の象徴」と言う「偶像」でしかない、としたら哀しいです。


2005.12.12 記
 補遺。

 第30話の[トレゾア技術研究所謹製(モリタ所長の私的な制作?)の記録映画「ライトファインディング オペレーション 開発のあけぼの」]等で姿があった[特徴的な髪形でオレンジ色のベストを着た男]は、誰でしょう? …アドロック・サーストン? とか思ったりしてますが、誰も何も説明しないので…。

 第34話で驚愕の正体(?)を見せたヴォダラクの高僧ノルブ師ですが…仮面を着けて声も体型も変わっていて、ホランドもデューイも気づかないのですが、実はその正体は、サマー・オブ・ラブで亡くなったと思われていたアドロック・サーストンその人だった!! とかしなかったのは何故でしょう? と、ふと思ったり。


2005.12.18 記
 第35話。

 OPが少しだけ改訂(?)されてます、ね。

 首都で、デューイに拘束されている(と思われる)ノルブ師を救出・保護するため/ノルブ師が大破壊行為に踏み出す前に(笑)、ゲッコーステイトは首都を奇襲。
 段取りは、月光号とLFO全機で首都を奇襲し絶対防衛圏内に突入、タルホが内通者から情報を得る間、軍の攻撃を耐え、ノルブ師の居場所が判明し次第、そこに急行しノルブ師を回収して撤退、と。

 エウレカは、いつのまにか周囲の状況を全方位的/無制限/無作為(?)に感知できる「力」を得ていて、その「力」で人々の恐怖や混乱を知ってしまうために、戦闘行為に耐えられなくなっていて。
 …これは、スカブコーラル=コーラリアン=世界が得ている情報の一部を感知できてしまう、共感する「力」なのでしょうか。

「わたしたちが頑張れば頑張るだけ、あの人たちを倒すことになるんだよ。(中略)恐いの。あの人たちにも、きっと大切な人がいるんだよ。わたしの前から、レントンが居なくなっちゃうことと同じように、みんな大切な人を失えば辛いんだよ。そう思うと、わたし!」
(略)
「でもね、今ここで全てを投げ出しても、この戦いは終わらないと思う。だから、オレは戦う。始まってしまった、人間とコーラリアンとの争いを、なんとかして止めるために。オレは信じてるんだ…キミと、このニルヴァーシュとなら、この戦いを終わらせることができるかもしれないって事を。だから、オレを信じて。俺たちが信じることをやろう! エウレカ」
 戦いが生み出す「痛み」に苦しむエウレカに、レントンは、自分に「苦しみ」を預けてくれ、と…ちょっとレントンくん、悟り方が急に過ぎ、な感じですけど(;´Д`)。

「軽い言葉ね…」
 そして、その頃アネモネは、鈍感(デューイの部下としては致命的な程に純朴 ^^;)なドミニクに愛想を尽かし、デューイに見限られる未来を想定して落ち込んで。
 …はたしてドミニクは鈍感なボウヤのまま終わってしまうのでしょうかヽ(`Д´)ノ。レントンの当て馬として使い捨てられるような結末は見たくないのですが。

「遅かったじゃないか。今さらのこのこと何しにやって来た。このノバク家の恥さらしが!」
「兄さん」
 …うわぁ、近親憎悪な関係は、デューイとホランド、でしたかヽ(`Д´)ノ。なるほど、そう言われると確かに良く似ているかも、と(爆苦笑)。

「オレンジ」
 …間違った伝わり方をした「禁断の果実」? デューイさん、頭でっかちなロベスピエール?

 だんだん、デューイが通俗的な悪役と化して来ている感じで、残念な気が(核爆)。軌道艦隊や軌道エレベータが出てきた時には、デューイさん、もしや『機甲界ガリアン』のマーダルな感じで? と、大所高所/知謀奸計を巡らして銀河に雄飛な大見得、を期待してたんですけど〜ヽ(`Д´)ノ。


2005.12.25 記
 第36話。

 正直、ぎこちない作画の回だったのではないか、と。

 何気ないレントンの言葉に過剰に反応して、スカブコーラルに戻ろうとした時の名残の、顔の痕跡を隠そうと、大げさな化粧をしてしまうエウレカ。
 …エウレカの、精神的な「普通の人間の少女」化を端的に見せるエピソード、なんでしょうけど、展開が類型・定型でしかなく、「そういう意図」が見え過ぎ、に思えて、感心できませんでした。
 あと、このエピソードはもっと以前・・・レントンの、月光号からの逃避行の前後辺りで語っておくものだったのではないか、と。

 今までわざとらしく/思わせぶりに隠蔽し続けていた、レントンの姉・ダイアンの顔が、レントンへのホランドの昔語りの形で、ようやくにして開陳。
 …なんですけど、あまりに呆気ない公開で、何の驚きも感動も持てず、肩すかしを食らった気分デスヽ(`Д´)ノ。それだけに、「ダイアンは今どこでどうなっているのか」、への期待は高まりましたけどヽ(`Д´)ノ。
 ところでダイアンは赤い髪、なんでしょうか、あの色設定(^^;は。

「エウレカは機械に心があるなんて思っちゃいないさ」
(中略)
「じゃあ、どうしてエウレカは、機械の声が聞こえるなんて」
「スカブの面影を見たんだよ…もしオマエが何もない真っ白な状態で、いきなり種の違う存在の中に放り込まれたとしたら。ホントに心を開いて接することなんて出来るか? たった一人、この世に産み落とされたエウレカは、物言わぬ機械にまで拠り所を求めた。エウレカは、人間を認めることができなかったんだ、オマエに出会うまではな」
 …ダイアンは父親・アドロックをのみ求め、母親については、レントンも同じ感じで何もない、みたいな。

 アネモネ…デューイは使い捨てる気満々、な感じが(;´Д`)。


2006.01.08 記
 第37話。

「あのね、結論から言うとさ、知的生命体の、これ以上の増加を許すと、物理宇宙が崩壊しちゃうんだねぇ。情報力学の[クダン(?)の限界]ってヤツ」
 …グレッグ・ベア『ブラッド・ミュージック』ハヤカワ文庫SF のまんまヽ(`Д´)ノ な設定、みたいな。

「この世である第三カンカイが、ヴォダラクの想念の泡に過ぎない。いずれ破れ、尽きる」
「その引き金が、知的生命体の総量なの?」
「うん。われらは生きる迷いと言っているが、おまえたちの言う知的生命体と同じだろう。悩み、苦しみ、迷いが第三カンカイに満ちれば、ヴォダラクの想念は消える」
「ヴォダラクって神じゃないの?」
「ヴォダラクとは状態を表す言葉だ。だが、そこには意志もある。意志を持つ状態だ」
「それだとおかしいんだ。ボクの計算では、スカブコーラルの知性体総量は、とっくにクダンの限界を超えてるはずだ」
「大地は、夢を見ている」
「やっぱり! やっぱりボクの仮説は正しかったんだ! 前にも言ったよね、スカブコーラルは休眠状態にあるんだよ。だからクダンの限界を超えずに済んでる」
「大地が目覚めれば、空が裂ける…」
 同じ時刻に、また「オレンジ」がスカブコーラルに打ち込まれ。

 微睡む神・神の夢…神の目覚めは世界の終末、とヽ(`Д´)ノ。

(中略)
「仮説の上に仮説を重ねるのは危険だわ」
「でも君も見たはずだ、キャピトル・ヒルの情報を」
(中略)
「情報部にはグレートウォールに関する情報があったんだ。あそこには歪んだ空間がある。あらゆる物理法則が無視される空間がねぇ。数千年前にたぶん、巨大隕石が落下したんだよ。そして休眠状態にあったスカブコーラルの一部が、目覚めクダンの限界を超えてしまった。スカブコーラルはおそらく慌ててまた休眠状態に入った。だけど、クダンの限界を超えた空間が残った。スカブコーラルが全部目覚めれば、その空間、全てを呑み尽くす」
「そうなる前に、スカブコーラルと合一、すなわち第十カンカイへ進み、彼方のヴォダラクを目指さねばならない。スカブコーラルは船だ。彼の岸へとわれらを乗せる船」
「船? そりゃまた変った解釈だ」
「やれやれ。ホンットにおまえたちは無知だなぁ。船へと誘う風に常に曝されてるというのに」
「風? 帆を膨らませる?」
「違う。トラパーのことだ」
「! …情報をスキャニングしてるんだ。それよって励起された脳内情報が・・・じゃ、何故トラパーからエネルギーが取り出せるんだ?」
「では何故思いは実現すると思う?」
「そうか、思考はエネルギーなんだ」
「第七カンカイの力は、第三カンカイに影響を及ぼす。第七カンカイとは、すなわち生けるものの思考そのものだ」
「コンパクドライブは? ボクは増幅装置じゃないかと考えてるんだ」
「ようやくヴォダラクの教えの入り口に辿り着いたようだな。コンパクドライブは、風とわれらを繋ぐものだ」
 …コンパクドライブの歴史が全く語られないのは何故でしょ〜ヽ(`Д´)ノ。

「よくわかんないけど、コンパクドライブが、トラパーやボクたちに影響を与えるってこと?」
「うん。スカブコーラルに影響を与えるわ」
「じゃあ、さ。もしかしてスカイフィッシュも関係してるの? コンパクドライブの回りで、楽しいことを考えると、出てくるんだろう?」
「うん」
「じゃあ君にも……君にも、影響はあるのかな?」
「あ……わからない」
 …もう私は(以前のような)コーラリアンじゃないから?

「科学と宗教は同じ道の両端に過ぎん…魂魄と同じく。魂は人に惹かれ、魄は地に惹かれる。われらはその二つがあるからこそ自由でいられる。と同時に、そこに悩みも生じる。フッ、悲しいかな、両者がまみえることは少ないからなぁ」
 …絶望病は、この効果の副作用=大地に惹かれた魂魄の魄が大地の夢に囚われている、とか?
 私がイメージしたのは、ロジャー・ゼラズニイ『光の王』ハヤカワ文庫SF の、サムが強制された(?)涅槃の境地、だったり。

 科学も宗教も、「世界」を人間が理解する(人間に都合良く解釈する ^^;)ための方便(の一つ)、と考えます(芸術も)。
 現状では、「自分自身に対する不断の検証と更新」を、徹底しているか否か・機能しているか否か、で、科学は発展し宗教は停滞している、ように思います。

(中略)
「じゃあ、軍はどうしてスカブコーラルを目覚めさせようとしてるの? 物理宇宙が終わっちゃうなら」
「そうなる前に、軍はスカブコーラルを殲滅するつもりなんだ」
「軍じゃない。デューイとかいう若者だ」

「さあ、ゲームの始まりよ。わたしとわたしのしもべの力、よーく見ておきなさい」
 「オレンジ」を打ち込まれたスカブコーラルはクテ級コーラリアンを現出させ。そこにアネモネのジエンドと、アゲハ隊のKLF部隊が来て。
「アゲハ隊、フォーメーション・ガグードーラ……バハル・クスール!」
 強化版バスクード・クライシス? な感じで墨色の球体をジエンドが生み出し広げると、抗体コーラリアンは白変・硬化し崩壊して…塩になって?

 そしてデューイは満を持して、マスコミを使って煽情的な情報開示を行い、英雄アドロックの名を使って、人々に、賢人会議やスカブコーラルへの敵意と自分への賛意を誘導して。
 …全世界的なメディアの存在は、唐突に・都合良く出てきた感じがあって、ちょっと落胆。

「エウレカの変化が早すぎる」
(中略)
「エウレカは力を失いつつある。人とコーラリアンが対となってニルヴァーシュに乗ること。それが重要だ。魂と魄のようにね。エウレカはエウレカであろうとしなくなっている。人になることを望んでいる。そうなる前に、なんとしてもやり遂げなくてはならない。それがサクヤとの約束だから」
「ああ、急ぐさ。デューイも動き出したからな」
 …大事の前の小事、としてレントンとエウレカの[個人的な幸せと安寧]は考慮されず?ヽ(`Д´)ノ

「これで大衆は動き出す。人間とは単純なものだ。不安を煽り、そこに一滴の希望をもたらせば容易に動く。君のような希望をね」
「アタシが希望?」
「そうだよ」
 …衆愚を操ろうとする内に、周囲は賛美者で閉塞し、自らもまた傲慢に溺れ、愚人の一人へと堕して(;´Д`)。

「グレートウォールの先に、何があるの?」
「知らない……でも、一つだけ知っている言葉があるわ」
「何?」
「未来。グレートウォールの先には、それがあるの…アドロックが言ってたわ」
「…父さんが?」
「うん」
「(息を呑む擬音?)父さんのこと、知ってんの!?」
 …誰にとっての、どんな「未来」?
 アドロックとエウレカの関係…トレゾアで見た記録映画とか、ニルヴァーシュの来歴とか、今まで散々ヒントが提示されていて、今、ようやくレントンは(^^;。


2006.01.12 記
 杞憂(^^;。

 第37話の「情報力学の[クダン(?)の限界]」辺りの、スカブコーラルに関する説明を脳内で反芻していて、「こんな展開は嫌だ」な想像をしてしまいました。
 以下、背景と同じ色の文字で記述します。

 実は、物語の舞台は地球。
 数千年前、コンパクドライブで制御するナノマシンを基礎とした超科学文明を謳歌していた地球世界で、巨大隕石の衝突を引き金にナノマシンが暴走、世界をスカブコーラル化してしまう。
 全ての地球の生命体を吸収したスカブコーラルは、しかし内部で生命体の情報を維持・発展させ、独自の知性を持つに至り、やがて[クダン(?)の限界]を超えてしまい、自らを眠らせる。
 地球外…軌道上や月など…にいた人類は、異境化した地球へと、軌道エレベータを使って帰還し、物語の現在に至る。
 …と。

 …この設定の何が「嫌」かと言えば、スカブコーラルを「なかったこと」にして、「かつての地球」に戻して大団円、にしてしまえること。

 万が一にも、な可能性ですが、もしもスカブコーラルを無くす(=世界の現状の否定・拒絶)方向で物語が進むのであれば、『新世紀エヴァンゲリオン』の映画版か、『伝説巨神イデオン』の映画版「発動編」みたいに、人類も含めた世界全体をリセットして欲しい、です(核爆)。
 そうでなければ、スカブコーラルと共存する道を、レントンには目指して欲しい、です。


2006.01.15 記
 第38話。

「ホランドは、お父さんだったの?」
「ぁ、ぃゃ…お父さんになちゃったんだよ」
「どうやって?」
「どうやって、って…どうやって?」
「えへっ」
(タルホさん、ホランドを肘突き)
「お父さんって、やっぱり必要なの? お父さんって、大事なんでしょ? だから」
「ん〜。なってみねぇと判んねぇよ…」
「ぁ、だからレントン、あんなに迫ってきたのかな?」
「ん?」
「なにっ!?」
「ホントはレントン、お父さんになりたいのかな?」
(間)
「レントン! どこだぁ!!」

「大嫌いなはずだったんだよ、父さんのことなんて。父さんなんて、家(うち)ほっぽり出して、研究に明け暮れたあげく、顔だって見たことないのに、それなのに、自分がこんなに、父さんのこと知りたいなんて、全然知らなくて」

 単品でなら、良いエピソードだ、と思いました。おもろうて、やがてしみじみ、で。
 絵的にも、エウレカの、幼子な表情の話しっぷりや、ホランドの、レントンの頭グリグリとか。

 前回までの流れ・語り口からだと、調子が違っていて戸惑いを拭えません。
 化粧のエピソードもですが、今回のエピソードも、もっと前の時点で入れて欲しかった、です。

 サマー・オブ・ラブの直後(?)に、ニルヴァーシュのコックピットを覗き込んだ人影は、アクセル・サーストンと、女性らしい方はミーシャかワカバヤシ? それとも、レントン&ダイアンの母?

「遅過ぎたのだよ。アゲハが報告された時には既に、人は、この生きた大地に触れ過ぎていた」
「我らをこの星へと導いた方舟には、もはや乗り込めぬほどにな」
 拳銃を賢人に向けるデューイ。
「解放してくれるというのかね、大衆に真実を隠し続けるという、この苦しみから」
「我々を倒せば、その重荷を背負うことになる」
「その程度の覚悟なら」
 …重荷を背負い続けるつもりがあるようにも思えませんがヽ(`Д´)ノ

 方舟…星に降りた人間が、星の環境から、除去・排除不可能な生物学的汚染を受けた、的な診断か判断が(自動機械とかによって?)行われ、再度の入船許可が下りなかった、とか?


2006.01.22 記
 第39話。

「面白かったろ?」
 …微妙ヽ(`Д´)ノ。

「もう一度、ここに戻って来よう。(中略)誰一人欠けることなく。ゲッコーステイト全員で!」
 …お題目っぽいヽ(`Д´)ノ、ホランドの〆。顔に靴裏の痕がなければ、それなりなんですケド(;´Д`)。
 あと、ホランド:10、エウレカ:7、レントン:8、と。ドギーが6なんですね(他意なし ^^;)。


2006.01.25 記
 閑話。

 もしも:月光号にアクセル・サーストンが合流していれば。

 フットサルに負け気味のゲッコーステイトの状況を見かねて、アクセル・サーストンが口を出す。
「こんなこともあろうかと考案しておいたものがある。おまえたち、これを使って見ろ」
 その手には、靴の中敷きの形に切り抜いたリフレクションフィルムがあった。

 リフボード並みの揚力こそ出ないものの、シューズの中のリフレクションフィルムはトラパーを捕らえ、空中での能動的な移動や姿勢制御を可能にした。

「リーン・ソール、と名付けようかの」
 そう、アクセル・サーストンは嘯いたと言う(嘘)。

 閑話休題。

 …アクセルじいちゃんなら、ノルブ師とも面識ありそうだし、良い感じに状況を活性化してくれそうな気がするんですケド〜ヽ(`Д´)ノ。


2006.01.29 記
 第40話。

 OP&EDが新作に。
 …OP:最後の[地球再生](ですよねぇ)が、非常に微妙ヽ(`Д´)ノ。
 スローとか一時停止とかすると、一期目のOPみたく、通常再生では把握しきれない瞬間的な表示や描写で、色々と隠し味(?)が振りまかれている感じ、です。
 気になったのは、砂浜(?)の歪な琥珀(?)、ショットガン(?)を手に、ニルヴァーシュのコックピットでうつむくレントン、光球の手前の巨大っぽい人造物(方舟?)、地上に生えた、数百kmオーダーな感じの巨大な樹木(?)、建物じみた本棚の上に立つダイアン(?)とアドロック(?)、デューイ軍を次々と撃破する、背中の翼状の先に大口径砲を持った新型LFO、等々。
 ED:思わせぶりっぷり大盛り過ぎ、みたいな。
 サマー・オブ・ラブの直後? いっそ、異境世界で繰り返される人間の業の図? 初期のイメージボードだったり?ヽ(`Д´)ノ
 アクセルとダイアンと、ドミニク? それともアドロック? アネモネ? 最後の絵は、シウダデス・デル・シエロでのエウレカ、でしょうけど。

 舞台は、サクヤなる人型コーラリアンを内蔵(?)する、ヴォダラクの本拠地・ヴォダラ宮へ。
 …グレートウォールは?ヽ(`Д´)ノ
 避難民に擬装しての潜入作戦は、結果的には用心し過ぎて徒に混乱させただけ、に見えて困り眉デス。それとも、あの武装は、デューイ側の攻撃に備えて、だったり?

「こんな地下だったらトラパーが」
「トラパーはない。もはやあの姿になったサクヤには、トラパーは毒なんだ」
 …地下に行くほどトラパーが濃くなる、とか、濃すぎるトラパーは人体にとって危険である、とか、もっと頻繁に強調して描写を積んで欲しいものですヽ(`Д´)ノ。

 あの姿…極楽に咲く蓮華、みたいな。ノルブの額の図柄のネタ元、でしょうか。


2006.02.05 記
 第41話。

「こんにちは、エウレカ」
「こんにちは、サクヤ」
 …サクヤ様、エウレカだけでなくアネモネにも似ている感じが。髪の色とか、エウレカ+アネモネ、みたいな。

「とっても嬉しいの。だって、ずっと会いたかったんだもん、あなたと。私の心を訪ねてくれたのは、あなたでふたりめ。四十年ぶりのお客様!」
 …「四十年前の、ひとりめの客」とは? ノルブは「客」ではない様な気がするんですが、もしそうなら?

 サクヤがエウレカに、ノルブがレントンに、それぞれの体験を語り。
 出会い、触れ合い、慣れ合い。密かな破戒は誤解を呼び、二人の世界を瓦解させ。
 …ノルブは間接的に、サクヤは直裁に、のろけている、とも思えましたが(笑)。

「ホント、大失敗。でもね、聞いて。わたし、知っちゃったの、あなたが生まれてくるってこと」
 嬉しげに語るサクヤですが、でもそれは、世界がサクヤの役割を変えた、と言うことで。
 ノルブの苦悩には、このことも含まれている、のでしょうか。自らの未熟や野心とか、「失敗」の後、サクヤが、かつて自分が慰みに贈った池の蓮の蕾の姿になったこと、とかも。
 でも、サクヤはノルブよりも長く、ヴォダラクの戒律の中で生きてきたはずで。もしかして、破戒ではなく秘蹟である、ということになったのは、ノルブを求めたサクヤの意志だったのかも、とも思えたり。

「眠るスカブコーラルが、エウレカやサクヤ様を、人類との対話の仲立ちとして生み出したと聞いたら? ニルヴァーシュはお前たちがゾーンを越えるための渡航の船として現れたのだと聞いたら、お前は何を思う? 何を考える?」
「わ、判んないです。判んないですよ、そんなの…」
「オレとサクヤ様も、かつてその先を覗こうとしたことがある。そして、辿り着けなかった」
 ニルヴァーシュを嚆矢とするLFO…サクヤとノルブの「失敗」を受けての、スカブコーラルの善後策?

「帰ろうとしたのね……消してあげようか?」
「これは、わたしが今まで生きてきたことの、証だから」
 …そう言ったエウレカの髪が伸びスカブコーラルの痕が消えたのは、サクヤの親切? ちょっとしたサービス or 悪戯?(^^; あるいは、サクヤから何かを得た(渡された)? 二人が出会うための過程を経たための、ちょっとした副作用(サクヤの世界に入るためには人の形をほぐす必要があり、出てくるときの、人の形の再構成は、エウレカの心の在りようを映したものになってしまうので)とか。

 …白紙のノートに散らばるハート=世界を舞うスカイフィッシュ、と思うのは穿ち過ぎ?(;´Д`)

「幸せになれ、って」
 …ふと、そこにアネモネとドミニクがいないのが哀しい、と。

 ヴォダラ宮の結界はサクヤが、毒であるトラパーの浸透を防ぐために張っていたもの? それが消えた(消した?)と言うことは。


2006.02.12 記
 第42話。

 spec2…ゾーンに精神が影響を受ける前に突破するための機能、だった?

 アネモネ…ドミニクに、戦艦を乗っ取ってでも駆け落ちするだけの思い切りか、いっそ、デューイに取って代わるくらいの野心でもあれば(;´Д`)。

 歩み去る、手を繋いだサクヤとノルブ…ノルブは、できれば「じじい」な姿のままで描いて欲しかった、かな、と。

 ゾーンを抜けて…同じ惑星の過去? 別の時空の、別の世界? スカブコーラルの故郷?
 「やり直し(リセット)の手掛りを得る」な展開はイヤです〜ヽ(`Д´)ノ。レントン&エウレカ&ニルヴァーシュが来たからスカブコーラルが生まれた、みたいなのもイヤです〜(;´Д`)。

 そう言えば、いつダイアンは出ますか?


2006.02.14 記
 承前。

 ゾーンを抜けて…もしかして、スカブコーラルの地下?


2006.02.19 記
 第43話。

 地下世界…ガミラス@宇宙戦艦ヤマト? 海と大地の狭間・・・・・・バイストン・ウェル? 揺らぐ、不可思議な光源は、いつかの弾道飛行で見た巨大な渦のようなグレートウォールが、実は時空の歪み(?)な感じで、恒星の光を収集して採り込んでいる、とか?

 地下世界のトラパーは、ニルヴァーシュがリフ不可能なレベルで薄く、レントン&エウレカ&モーリス・メーテル・リンクたちは、不時着した崖下の小さな砂浜で立ち往生。
 …レントンはエウレカに「コーラリアンとしての先導」を期待し、エウレカはレントンに行動の主導権を委ねていて?
 う〜ん、ここに至って、そんな根本的な部分で足留めを掛けるとはヽ(`Д´)ノ、人型コーラリアンとしてのエウレカは「白紙の本」とかの前置きがあった所為か、あまり肩すかし感は覚えませんが、足下を掬われた印象は拭えず(−−;。
 と思ったら、エウレカの身体に、サクヤのような変化が? …ニルヴァーシュに設置している、サーストン家伝来の阿弥陀ドライブ/コンパクドライブには、何も「兆し」は出ないのでしょうか。

 ノルブの置き土産である、松橋歳雄 著 笠原宗紀監修『地球概論』BONES(架空の本?)は、レントンに何かを思い付かせて。

 デューイ・ノバク…贄の王・真の王。密かな幼少時の心の傷(?)や、老醜・陋習を匂わせる環境が、聡い少年を虚ろな青年へと歪ませて?

 アネモネ&ドミニク…デューイからの離反の始まり?

 ホランドの新型LFO…ヴォダラ宮から、一旦トレゾア技研へ行って受領してきた、のでしょうか。頭部とか、ジエンドに似てますけど、プロト・ジエンドとか?(;´Д`)


2006.02.20 記
 承前。

 砂浜で見つけた、琥珀(?)の中の指輪…現在のOPに一瞬だけ出てるヤツ、ですね。
 指輪の内側には「R to E」という刻印。レントンが持っていたチャールズ・ビームスの指輪には「R to C」=RAY to CHARLES。…まさか「R to E」=RENTON to EUREKA ? 樹液が琥珀になるくらいの「過去」に、偶然、レントンとエウレカと名前の頭文字が同じ人間がいて、「R」が「E」に指輪を贈り、その後に何かがあって「E」から指輪が離れた(捨てた/落とした/意図的に埋めた/etc.)、とか?


2006.02.26 記
 第44話。

 デューイの指示で「次のアネモネ」を受領しにノバク財団の研究所(?)に赴く、ドミニク&軍の艦長たち。が、用意されていた「次のアネモネ」たちは、ドミニクたちの眼前で壊れ失われ。
 ドミニクはアネモネを「救う」ため、何かを決意(?)して。
 …「アネモネ」の外見は整形の産物? その「元型」はエウレカ? 外見だけでなく、体の中の「状態」も、限界まで(限界を越えて?)「元型」に似せていたり?

 …コーラリアンとは無関係に存在する、人間世界/社会の、負の面・暗部の提示・描写は、ドミニクと軍人たちのディスコミュニケーションを見せるためのネタ振り・・・・・・にしては重過ぎ、ですが。

 一方レントンたちは、文字通り閉塞した状況を打開する何物も見出せないまま、地下世界(?)を彷徨い。
 そして、レントンたちはエウレカの身体の異変を目の当たりにして。

 …エウレカの身体の異変は、人型コーラリアンが地下世界(?)に到達したら起こるように、コーラリアンによって予め設定されていたものなのでしょうか。だとしたらエウレカの、自身の異変への戦きや、パートナーを遠ざける態度は、ノルブやホランドが想定・提唱していた「人間と人型コーラリアンとのパートナーシップ」とは相容れないもののように思えます。
 エウレカの中で、人型コーラリアンの「本能」と、人間的な「意識」との間で、深刻な対立・乖離が起こっていたりするのでしょうか。

 トレゾア技研で(?)苛烈なドーピングの後遺症を少しでも癒そうと休養を取る(取らされる/取らざるをえない)ホランド。
 …どうやらゲッコーステイトはトレゾア技研を母港にして、デューイの戦力を減らそう・コーラリアンへの攻撃を阻止しよう、としている様子。

 ドミニク・アネモネ、レントン・エウレカ、ホランド・タルホ、彼らの周りの人々、そして「世界」も、みんなそれぞれに瀬戸際に立っている、ということでしょうか。

 ホランドがレントンに拳銃とかではなくライフルを託した意味は何でしょう。


2006.03.05 記
 第45話。

 ドミニクと、軍の艦長ユルゲンスは、デューイへの疑念を募らせゲッコーステイトと接触し真実を知り、遂に造反。
 デューイは、その報告を聞き軽く呆れて見せて。…さて、本音は?

「ふーん…逃げたんだアイツ…逃げちゃったんだ…」
 …そしてアネモネは、ドミニクがデューイから離反したことを聞いて/察知して?

 一方、地下世界で彷徨うレントンたちは、エウレカの身体の異変を機に、雨降って地固まるな感じになったものの、今度はレントンが倒れて。…自傷行為のツケ? エウレカの異変と呼応した、「人型コーラリアンのパートナー」に対するコーラリアン/地下世界からの、人体への干渉とか?

 今回を見終って、何か物足りなさを感じてたんですが、エウレカの身体の異変の「意味」が、まだ何も示されてない点に不満を覚えたのかなぁ、と現在のところは考えてます。
 痛いのか痒いのか怠いのか熱っぽいのか冷たいのか、それとも心地よいのか、あるいは何も違和感は感じないのか。この、人型コーラリアンとしての身体感覚と、少女エウレカとしての精神・人格の隔絶・乖離の深刻さは、今後どんな影響を及ぼすのか(及ぼさないのか)、私は恐ろしさを感じています。


2006.03.12 記
 第46話。

「オペレーション・ネノカタスを始めよう」
 デューイは「スカブコーラル=コーラリアンの司令クラスター」の位置を把握し、全戦力を挙げての攻撃準備に入り。
 …ネノカタス=日本神話の根堅州國? じゃあ、司令クラスターはイザナミ、とか?

「一万年前、地上に富をもたらすために作られたこのシステムによって、われらは地上の悪を焼き払う。われら人類が生き延び、この星の覇を征した時、諸君らは、このシステムが本来の目的のために使われたことを知るであろう。もはや、われらを止めるものはいない」
 …軌道上から地上を「焼く」、光線兵器? 軌道上での発電・軌道上からの送電システムの転用、とか?

「俺、その後どうしたらいいんだ。生き残って、オマエと、オマエの中にいる子供と暮らして。俺にその資格はあるのか? チャールズやレイを殺した俺が」
 ゲッコーステイト+叛乱部隊は、月光号+イズモ艦の2隻だけで、万の数の敵に向かって飛び立ち。
 …ドミニク、何で裸?

「ママがチョウチョになっちゃった」
 一方、地下世界では。
 自分で付けた傷が化膿したのか、レントンは高熱を発して人事不省に。その看病をするエウレカ&モーリス・メーテル・リンク。そんな彼らを嵐が襲い、その夜、エウレカの身体の変化が進行(?)して。
 嵐の夜が明け、レントンが目覚め。
 崩れた崖の奥にあった、巨大に過ぎる琥珀の中に残されていた複数の足跡(「R to E」?)を辿り頂上に立つと、眼下には海が広がり、背後ではニルヴァーシュが自ら立ち上がり。
 それを誘いと解釈して(?)、レントンたちは海の先を目指し、飛翔。すると、巨大な根か幹のような存在へと至り。
 そして、その存在の根元の砂浜に、レントンは懐かしい人影を目にして。

 …ダイアン・サーストン:第36話での御尊顔・先行お披露目の意味が、ますます不明に(;´Д`)。

 アゲハ構想/計画…スカブコーラルを「サナギの殻」に見立てての命名? とか思いますが、命名者であるアドロック・サーストンは、スカブコーラルが内包していた「世界」のことを、どのようにしてか予見していたのでしょうか? あるいは、具体的な「もの」は不明なままでの、天啓に導かれての命名だったのでしょうか。


2006.03.19 記
 第47話。

 スカブコーラルの司令(指令?)クラスターの根元に、姉・ダイアンの姿を見つけたレントンは、思わずニルヴァーシュを降りて駆け寄るが、それはスカブコーラルの「誘い」で。
 図書館と町並みを足して2で割ったような、スカブコーラルの司令(指令?)クラスターの「仮想(仮装?)世界」に取り込まれたレントンは、姉・ダイアンの姿形に仮託された(?)スカブコーラル=司令クラスターの「代表/代理/代弁者」(?)と対話を重ねて。
 一方、レントンを追って、エウレカたちも司令クラスターの「仮想/仮装世界」に入り、こちらはエウレカが一旦は自意識を失いかけたものの、サクヤの記憶(?)とアドロックの記憶(? サマー・オブ・ラブでスカブコーラルが取り込んでいた?)によって、子供たちと合流し、やがてレントンへと繋がってゆき。

 …一万年前の「始まり」から語り起こされた、スカブコーラルと地球・人類の関り合いと成り行きは、まぁ想定の範囲内(爆)か、と。
 それにしても、一万年では星座の形も変わらないでしょうに、科学技術のあれこれや、天文関係ではパイオニアの情報とかも残っている・隠蔽していないくらいなのに、いま居る「世界」が太陽系の地球であると、誰も気付かなかったのでしょうか? あるいは、ある程度の地位がある者なら知り得る程度の情報で、でも、誰も「民衆」には知らせようとしなかった? それとも、誰も本気で「現在の世界=地球」であることを信じなかった? いっそ、帰還直後の人々は知っていたものの、地球の様変わりに衝撃を受けて、子孫には伝えまい/伝えられない/伝えたくない、ということで意志統一ができてしまった?

 司令クラスターは、デューイの攻撃で全てのスカブコーラルが目覚めることで「クダンの限界」を越えて宇宙を引き裂いてしまう前に、人類を強制的にスカブコーラルと融合させる許可をレントンから得ようとします(?)が、レントンはエウレカとニルヴァーシュで破滅を防ぐ行動を取ることを望み、司令クラスターもレントンとエウレカの意志を尊重して。
 …レントンの意気や良し、ではありますが、具体性に乏しいと言うか、タイミング的に危う過ぎ、みたいなヽ(`Д´)ノ

 デューイは、いよいよ人類に「世界=地球」であることを打ち明け、司令クラスターに向けて攻撃を行うスイッチを入れて…以下次回ヽ(`Д´)ノ


2006.03.21 記
 承前。

「三千年前、スカブコーラルは一度、クダンの限界を経験している」

 いっそ、この時にスカブコーラルは人類の全てを取り込み融合していた、とした方が、展開が「楽」だったのではないか、と。

 「世界」は、スカブコーラルの「中」に在って。人類はスカブコーラルの「中」で「自由に生きてきて」いて。
 それが時間の経過と共に融合が進んで異常な現象が起こり始めて、とか、「外」からの干渉/侵攻が始まって、とか、「人類」の一部が、自分たちが「世界」の「中」で「生かされていること」に耐えられなくなって造反を企てて、とか。
 そうして「世界」が危機に瀕して。「世界」は「人類」に、共に助かる道の究明を望んで。

 とか……これはこれで、もう既存な物語かも、とも思えたりはしますケド〜ヽ(`Д´)ノ。


2006.03.22 記
 さらに承前(;´Д`)。

 読む人→黄泉人、という暗喩?

 モーリス・メーテル・リンクは「三つの桃の実」とかだったり? …そういうふうには使ってませんケド〜ヽ(`Д´)ノ

 地球を覆い尽くすスカブコーラル…海と大地(と大気?)を取り込み・融合して行っての結果、に見えますが。だとしたら、物語の現在、スカブコーラルの「地下世界」にある海と大地と大気は、一旦融合したものを、スカブコーラルが「記憶」を基にして吐き戻した(^^;もの?
 エウレカセブン世界で頻発している感じの「地殻変動」は、そういったスカブコーラルの「吐き戻し活動」にも起因してたり?
 なら、惑星を覆い尽くすスカブコーラルの「材料」は、物語の現在では、地表よりも大深度の地殻を使ったもの? そんな「採掘」を行って、地殻の状態はスカブコーラル以前とは様変わりしているのでは?


2006.03.26 記
 第48話。

 …安易〜、それは〜、甘〜く〜〜ヽ(`Д´)ノ。
 アネモネwithジエンド.vs.レントン&エウレカwithニルヴァーシュは、もっと波乱があるかと思っていたんですが、意外でした。

 アネモネは狂うことなくドミニクの手を取り抱き合い。ジエンドもまた、脱皮するかのように狂気の鎧を脱ぎ捨てて、最期には二人を守って消え去って。
 …デューイから渡された薬を、アネモネは使っていなかった、のでしょうか。でも今後、アネモネの薬物中毒か依存か、は、二人が生き延びた後の、大きな試練になりそうな気がします。

 デューイは「切り札」を使い捨ての武器としか見ず、その「切り札」は折れ砕ける代わりに、コーラリアンの司令クラスターを焼き尽くして?
 …それはもう、呆気なく!ヽ(`Д´)ノ 月光号&イズモ艦はともかく、レントン&エウレカWITHニルヴァーシュは何か阻止行動を取るのでは、と期待してたんですが・・・。

 デューイ…人間もコーラリアンも嫌いだから、でも、一人で破滅するのは嫌だから、死なば諸共、死ぬときはみんなを道連れに、みたいな気が。

 エウレカ…完全変身して、ニルヴァーシュと共に新たな司令クラスターに(某ナウシカ映画版の最後の「双葉」みたいな植物形態に、とか)、だったり? ・・・・・・で、残されたレントンは、人間たちを地道/地味に、時間をかけて説得して回る「お遍路さん」にでもなったり?(;´Д`)
 十数年後、「双葉」は大きな「樹」に育ち、サクヤのそれを髣髴とさせる蕾が付いて、そして、大人になったレントンが訪れた時、蕾が……なんちゃって(身勝手な空想、ですが)。


2006.04.02 記
 第49話。

 デューイの深謀遠慮は「世界」を救う手立ての全てを読み切り、絶望し尽くした自分自身を、最後の「切り札」として使い。

 最終話。

 デューイの「絶望」を押し付けられたエウレカは、逆さになった桜の巨木のような(あるいは臍帯のような?)司令クラスターの核(?)になりかけながらも抗い、そこにレントンが、ニルヴァーシュの真の姿を呼び起こして駆けつけて。
 「世界」は「新生」し、その半分は旅立ち、半分は故郷に残り。
 人間世界は、あまり変わらず?

 …私は、行くか残るか、と問われたら、行くほうを選びそうです。

 故郷に残った、コーラリアンの半分…方舟が再びの搭乗を拒否した者たち、つまり、あの世界に生きる人々自身、ということかも、と。

 …根を天に、花咲く枝を地に付けた、エウレカが成した新たな司令クラスターの姿は、デューイの「死」に根づいた逆桜?
 ダジャレってしまいますが、逆桜→さかさ・さくら→さかさくら→サカサクラ→サカサクラゲ、とか(爆)。
 世界の新生の段取り・イメージが、何と言いましょうか、エウレカ=卵子にレントン=精子が合流して、な暗喩に思えてしまって(*;´Д`*)。

 真ニルヴァーシュ…どう見てもエクセリヲンの上に仁王立ちするガンバスターです。ほんとうにa(ry(核爆)。
 あと、『伝説巨神イデオン』のイメージも、ちょっと。

 レントン…クイサッツ・ハデラッハ、だったりしたら、ちょっと嫌かもヽ(`Д´)ノ。
 ゴンジイがアレで、真ニルヴァーシュの「声」が大人の女性で、レントンの母親が全くの「謎」のままだったこと、等々が合わさって、こんな勘繰りが頭をもたげてきたりヽ(`Д´)ノ。

 あるいは「私は去る」(byラフレシア@マゾーン)?

 1年後…密やかに、七夕のように「年に一度の人間世界と家族との交流」みたいな感じの絵が見たかった、かも。そして、ホランド&タルホやドミニク&アネモネの「一年後」も見たい〜ヽ(`Д´)ノ、と。

 森の中の人知れぬ「一対の光」は、小松左京の『継ぐのは誰か』? とか思えたりも。

 …疑問、というか。
 「良い話」「良い展開」「良い場面」はそこここにあり、それは良い(^^;のでしたが、それ以外が、都合良過ぎ/説明不足orなし/おざなり・ありがち・想定の範囲内、とか、毀誉褒貶が激し過ぎて。
 見切り発車・練り込み放棄・開き直り、では? という疑念が拭えなくてヽ(`Д´)ノ。

 物語の「今」、LFOは? トラパーは? リフは? コンパクドライブは?
 塔都は? 軍は? ゲッコーステイトは?
 絶望病は?
 画面には何も描かれず、物語は終わってしまい。
 それは「さぁ、わかりません」「好きなように考えてください」「知らないよ/いらないよ」のどれか?

 レントン+ニルヴァーシュに呼応して、押し付けられた「殻」を壊し、飛び立つLFO/KLF、というのも見たかったかも。
 あるいは。
 集めたコンパクドライブを奪い・捨て・壊す人々と、それを隠し・守り・使おうとする人々、とか。過渡期のドラマは、あれこれと、それこそ第49話までのエンディングのような一枚絵ででも提示できたはず、とか思ってしまいますが。

 1年後(録画を再見して)…スカブコーラルは在り(世界の半分を覆い)? モーリスはレントンの姿を真似? 塔の麓には街の灯が広がり? アネモネとドミニクは旅をしていて?
 フラウ・サーストン…レントンとダイアンの母親の名前、らしく。死亡日付がレントンの誕生日と同じ?


2006.05.11 記
 原作:BONES 著:杉原智則『交響詩篇エウレカセブン 3 NEW WORLD ORDER ニュー・ワールド・オーダー』角川スニーカー文庫 を読んで。

「セブンスウェル現象とは、そうした、人の願いそのものが、世界をも変え得るほどの力を発揮するという究極のものだ。理論的に言えば、つまり、人は、トラパーの近くで何かを思いさえすれば、それを実現できるということになる。(後略)」(P139)
 そう、デューイはレントンに説きます。アドロック・サーストンが起こしたサマー・オブ・ラブ…世界的なトラパーの暴走現象の鎮静化/暴走状態のコーラリアンの殲滅…は、このセブンスウェル現象によって実現したものだ、と。

 …TVアニメ・エウレカセブンに、コンパクドライブもアミタドライブも不要だったのではないか、と思えています。
 コンパクドライブが、上記の『トラパーが、思考・意志・想いを実現する「力」を持っている』という設定からの敷衍で考え出し/思い付いたもの、だとしたら、作品中でそのことを十全に描写・説明していたようには思えません。供給先も流通形態も役割も効果も曖昧な、ほぼ装飾品・せいぜいが象徴的な小道具、程度にしか私には思えませんでした。
 リフボードにはコンパクドライブが付いてない、ですし。

 あと。
 最終話で、アーキタイプに人が与えたLFOの姿を、最終形態のニルヴァーシュは脱ぎ捨ててしまい、ボードも無しにトラパーの光を帯びて空を飛翔し、超絶の力を発揮していました。
 このことは、TVアニメ・エウレカセブンが、LFO=人が造った人型メカを否定した、ということではないか、と感じてます。

 色々と思わせぶりな道具立てが、思わせぶりだけで肩すかしを喰らった気分で、シロウト考えですが、なんとももったいないなぁ、と思えてしまってます。