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2008年09月10日
新GI vs finalRender [ CINEMA 4D R11 /finalRender Stage-2 ]
Advanced Renderの旧GIと新GIを比較したら新GIが勝つに決まってるので、finalRenderと対決させてみました(ちなみにfinalRenderはR10.5のフォルダからR11のフォルダにただコピーしただけで動きましたが、R11でレンダリング設定ウィンドウの仕様が変わってる関係でハングアップする場合もあります)。
R11の新GIは、旧GIに比べるとfR(のAdaptive QMCモード)にかなり近くなったんで、なるべく近い設定になるようパラメータを合わせました。レンダリング所要時間も同じです(2GHz*2で90分)。照明にはどちらもフィジカルスカイを使用。場所:沖ノ鳥島/日時:9月7日15時です。
◆仕上がり画像で比較
これ↓がfinalRender。
これ↓がR11の新GI。
パッと見、フィジカルスカイの違いがいちばん目立ちますね。これでも多少すり合わせしたんですけど、空の色とか違い過ぎ。頑張ればもっと差は縮められると思うんですが、まあ「物理的に正確」なのが売りのフィジカルスカイにも味付けの差はかなりあるというのがわかって、これはこれで面白いかなと。
で、肝心のグローバルイルミネーションのクオリティですが、仕上がりの絵を見る限りでは特に大きな差はないように見えます。所要時間が同じならクオリティも同じぐらい、このシーンに関しては、実用上は互角と考えていいでしょうか。
ちょっと目立つ違いはさるぞうのエプロンのバンプマップの具合ですかね。fRよりも新GIのほうがきれいに陰影がついてます。が、元々fRのバンプの出具合はCINEMA 4D本体と違ってたので、グローバルイルミネーションとは関係ないかも。というか、どちらもケロっと間接照明でバンプ効いてますけど、これって結構すごいことなのでは? グローバルイルミネーションで得られた輝度を単純にスクリーン上に加算してるんじゃなく、サーフェスの法線方向も考慮して反映してるってことになります。
◆グローバルイルミネーション成分のみの画像で比較
このシーンはテクスチャが濃かったり反射が多かったりで、仕上がり画像だとグローバルイルミネーションのクオリティの差がわかりにくいので、グローバルイルミネーション成分だけで比較してみましょうかね。
finalRenderの場合は、Render Elementsで「GI」を出力すると、グローバルイルミネーション成分だけ取り出せます。
Global Optionの「Material Override」でマテリアルを真っ白にしちゃうという方法もありますが、それだとマテリアルによる光の変化が全く反映されないので、ちゃんと検証するならRender Elementsでやったほうがいいです。

で、fRのグローバルイルミネーション成分だけ見るとこうです。なんかあちこちノイズが乗ってて、これを本来の用途であるコンポジットの素材として使うのは無理っぽいですが、まあ検証用には十分ですかね。
R11の新GIのほうは、詳細タブにある「拡散照明のみ」をオンにすると、レンダリングされる絵がグローバルイルミネーション成分だけになります。
ちなみに旧GIだとマルチパスの「グローバルイルミネーション」チャンネルで取り出せたはずですが、新GIだとマルチパスの「グローバルイルミネーション」チャンネルはマテリアルのカラーが乗算されて出てきますね。ハテ?

新GIの拡散照明のみの画像はこれです。マテリアルに拡散反射成分がなくて透過や鏡面反射があると、そっちのほうを表示しますね。まあ透過や反射を通して間接的に見えるのも、結局は別のサーフェスのグローバルイルミネーション成分になるんですけども。
両者を比較すると、むむむ、fRより新GIのほうがきれいじゃね? fRはムラとか影抜けがあるけど、新GIにはないですよ。前述のとおり、フィジカルスカイの具合がかなり違うし、サンプルポイントの配分やスムージングのかかりかたも多少違うんで一概には言えないんですが、とりあえずコレに関しては「同じ時間かけて新GIのほうがきれいだった」ということに。漠然と感じられる「フォトリアル感」みたいなのも、新GIのほうがまさってるように思いますが、どうでしょうかね。こういうのは本当に写真みたいな絵が作れる人がテストしないと説得力ねえですけどもね。
◆新GIのチェック用モード
R11の新GIではさらに、イラディアンスキャッシュの「補間方式」を「なし」にすることで、グローバルイルミネーションのサンプルにスムージングをかけない「素」の状態が見れます。

見た感じPhotoshopの「ステンドグラス」フィルタみたいですが、サンプルポイントごとの輝度をボロノイ図として描いてものると思われます。この状態だと、サンプルポイントの配分の状態、サンプルポイントごとの輝度のばらつきが一目瞭然です。これを評価して、「サンプル精度を上げる/下げる」「サンプル密度を上げる/下げる」「スムージングの範囲を広げる/狭める」といった判断をするわけです。
スムージングがかかった後の状態だとサンプル分布の具合がわかりにくいので、従来はプレパスのレンダリング中じーっと見張ってたりしたんですが、こういう状態で絵が出力されるとじっくり判断できます。静止画に関しては、最終レンダリングよりテストレンダリングのほうが時間かかったりするので、こういうチェック用の便利な機能があると助かりますね。ベンチマーク的な数字には現れない「生産性」です。
投稿者 ヒロツ : 2008年09月10日 11:30
コメント
ARの間接照明のバンプって、間接光を考慮しているんですか?実は間接光なんて全く無視してて、光源方向から単純計算しているのって、某国産ソフトでしたっけ?
ぱっと見、FRは太陽光なのに影がぼけすぎ、カラーブリードしすぎな気がしますね。
もしかして新GIはかなりいいのかも。
イラディアンスキャッシュの設定に細部強調とか面白そうなオプションもありますね。
ユーザーミーシング楽しみにしてますよー
投稿者 kurosawa : 2008年09月11日 00:02
ちょっとテストしてみたんですが、純粋に間接照明だけでライトオブジェクトがない場合でもバンプは効きます。つうか、ARの旧GIでも効いてました。ただ陰影を乗算してるわけじゃなくて、法線が明るい向きに曲がるとちゃんと明るくなりますね。
よく考えてみると、サンプルポイントの密度よりサーフェスの凹凸のほうが細かいことはよくあるし、スムージングかかってるか折れてるかによってもシェーディングは変わるんで、なんかの方法で法線の向きを反映させてはいるんですね、バンプにせよ実際のジオメトリにせよ。
「細部強調」はサーフェスが近接してるところを検出して処理する機能です。速いモードだとアンビエントオクルージョンに近いテキトウな感じですが、正確なモードだと部分的に真面目にパストレやるんで非常に遅いです。
投稿者 ヒロツ : 2008年09月11日 01:45