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2005年09月01日

SKY [ CINEMA 4D R9.5 ]

 R9.5の新機能、「SKY」。プラグインメニューからSKYを作成すると、SKYオブジェクトとSKY用の環境オブジェクトが作成される。

050901_sky_11.gif

 で、SKYオブジェクトをダブルクリックすると「SKYマネージャ」が開く。SKY用の「属性マネージャ」というべきもので、プレビューウィンドウがついている。SKYの設定はここで編集でき、環境オブジェクトについている「SKYボリュームマテリアル」のほうもここの設定を共有しているようだ。

 Sketh and Toonのようにユーザーレベルが3段階になってて、「上級」にすると設定項目がものすごく多いので途方に暮れそうになるが、「ビギナー」タブだけ設定すればとりあえず使える。最初から数種類の「天候」がプリセットされていて、メニューから「天候」「時間」「都市」を選ぶだけで、大雑把な天空シミュレータのようなものとして使える。

◆太陽

 太陽(と月)になるライトはSKYに含まれていて、デフォルトでは日時と場所から自動的に配置される。任意の位置を設定したり(「星」タブ)、オブジェクトのライトで置き換えることも可能。
 マネージャの左端にある「太陽光線」は空中に見えるSunbeam、いわゆる天使のはしご(Angel's ladder)のことで、ライトのことではないので注意。

◆2D雲

 SKYマネージャにある「雲」はノイズシェーダをレイヤで重ねて頭上の無限平面に展開した「2D雲」だ。天球ではなく平面なので地平線付近でパターンが圧縮されて2Dなのがばれるわけだが、「ロールオフ」設定によって地平線付近を塗りつぶしてごまかしている。

 使えるノイズパターンはCINEMA 4Dに元々ついてるノイズだけなので、「いわし雲」とか「ひつじ雲」とかいうのをイメージしてそこに追い込んでいくのはかなり難しいと思う。ちゃんとリアルな雲を表現できるようなフラクタルパターンを作らずに標準のノイズの流用で済ませてしまったのは失策じゃないだろうか。

◆プリセットの「空」が50種類

 プリセットにはビギナータブの「天候」のほかに、「空」のプリセットが50種類ついてくる。コンテンツブラウザ(これも新機能、Photoshopのファイルブラウザに似てるが.c4dをプレビューできたりする)でプレビューを見て選んでロードできる。「天候」は2D雲などのみの設定であるのに対して、「空」はそれ以外の設定もすべて含めたSKYオブジェクトと環境オブジェクトのプリセットになる。

 マニュアルを読むよりは、このプリセットの設定を見て何がどうなってるのか研究するほうが早そうな感じがする。

◆SKYに置く画像オブジェクト

 SKYでは空に画像をオブジェクトとして配置することができる。プリセットにあるマンガみたいな空は、画像ファイルのマンガ雲やマンガ太陽を配置したものだ。従来の空オブジェクトに絵を描くよりは自由に配置できそうではある。

◆使用例

 プリセットからテキトウに選んでレンダリングしてみたもの。写真と比べるとリアリティないが、従来は空の表現に関してはCINEMA単体では「手も足も出ない」状態だったので、大進歩かも。当然だけど、GIには空の色・明るさがちゃんと反映される。

 時刻が日没近くになると太陽の照明も色が変わってくる。なんか、黄色すぎな気がするけど、内部的に何がどうなってこういう結果なのかよくわからない。物理学的な根拠とかあるのかなあこれ。任意の色を設定することもできるので、夕陽の色なんかは自分で合わせたほうがいい気がする。

 マンガ空はGIでなくアンビエント・オクルージョンと組み合わせてみた。でも普通に考えると、こういうのは後から合成したほうがいいと思う。

◆3D雲

 3Dのオブジェクトを配置して雲を作ることもできる。オブジェクトをボリュームで満たして雲にしたり、「雲ツール」だとブラシでペイントするように空に雲を置くことも。

 3Dボリューム雲作成ムービー

 でもこの機能、正直いうと実用になるかどうかかなり疑問。
 まともな雲を表現しようとすると雲を厚くしてボリュームシェーダのサンプルもかなり上げなきゃいけないんだけど、そうするとかなりメモリを食うらしく、あっさりメモリ不足のアラートが出たりする。結局、すすけた綿菓子みたいなヘボい雲しか作れなかった。
 あと、スケールの問題が謎だ。たとえばmm単位で作ってる建物と同じシーンファイルにリアルサイズの3D雲を配置する意義は全くないので、3D雲とつり合うシーンというと巨大空中戦艦が雲に突っ込むとかいうんでないと使いどころがないはず。

◆フォグ

 SKYのフォグはちょっと面白い。環境オブジェクトやマテリアルのフォグ(霧)より高機能になっている。ボリュームシェーダで表現されていて、地面からの高さを基準に密度を変えたり、ノイズをかけたりできる。設定もボリュームライトに似ている。
 これはいわゆるグラウンドフォグ。フォグは地面から高くなるほど薄くなり、さるぞうの頭の上あたりではもうほとんど消えている。ノイズはアニメーションもできるんだけど、風で流れるようなのは上手くいかなかった(謎)。

 このフォグはSKYの一部としてしか使えない。環境オブジェクトにもフィードバックすればいいのにな。

◆結論

 プリセットの流用で済む範囲であれば便利に使えそう。設定項目がいっぱいある割には制約も多く、そもそもマニュアル読んだだけじゃ使い方がよくわかんねえので、イメージした空をちゃんとその通り作れるという確信がないまま作業することになる。そこそこの出来でいいやという状況でないとコレに頼るのは心許ないというのが正直な感想。まあ独立モジュールでもないんで、これ自体でお金とれる出来だとはMAXONも思ってないってことだろう。こだわるんであれば、HDRI写真素材とか、Ozoneを導入したほうがいいんではないかと。

投稿者 ヒロツ : 2005年09月01日 19:04

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コメント

おお!紹介記事待ってました!
ところでSKYってオブジェクトマネージャー上ではどう表示されるんですか?
シェーダーオブジェクトってことは一種のマテリアルで、空オブジェクトに適用して使うとか?
プリセットを見た感じだとなかなかきれいですね。
テラジェン並みにリアルになられても、他のオブジェクトをそこまでクオリティアップできないし、ちょうどいいくらいかも。

いじりがいありそうで楽しみだなあ。

投稿者 kurosawa : 2005年09月01日 22:32

オブジェクトマネージャの画像を追加しときました。
SKYは専用のオブジェクトで、環境についてる「SKYボリュームシェーダ」は
カテゴリとしてはマテリアルだけどSKYとリンクしてるだけで
それ自体は編集するインターフェイスがないです。

上に書いてませんが他に星座の線を描く機能とかあるんで、
何かの目的でなしにSKYそれ自体で遊ぶ方向だとかなり楽しそうではありますね。

投稿者 ヒロツ : 2005年09月01日 23:23

詳細なリポート感謝です!
プリセットがたくさんあるのがうれしいです。
(イチから設定しなくて済むのでズボラな私には便利!)
GIにskyが反映されるのでそれなりに
馴染んだ画像が作れそうですね。
最近空2D素材がマンネリ化してきてましたので
早速使いたいと思います!

投稿者 T_ABE : 2005年09月02日 01:18

>T_ABEさん

>>最近空2D素材がマンネリ化

なるほど〜
確かに自分でバリエーションを作れるという点では良いですねえ。>SKY
プリセットがたくさんあるので、プリセットを改造する方向であれば
わりと簡単に使えそうな感じです。

Ozoneのデモ版をちょっとだけ触ってみたんですが、
設定のインターフェイスが独自の流儀なので
見て即使いこなせる感じではないですね。
やっぱりこれはこれでプリセット頼みになりそうです。

投稿者 ヒロツ : 2005年09月02日 08:41

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