2004年11月04日
オーバーマン キングゲイナー [ アニメ ]
先日、ようやくレンタルビデオで観た。期待通りの良作。御大、一生ついてきます。
とりあえずオープニングの絵で度肝を抜かれた。いや、キンゲダンスじゃなくて(キンゲダンスもいいんだけど)、ゲイナーとサラのペアのダンス。ただでさえ難しい動きなのに、回ったり寄ったりしてるし。カタチがきちんと描けてるっていうだけじゃなくて、ティーンエイジャーの身体のしなやかさも表現されてて、ゲイナーとサラの微妙な表情の違いからふたりの性格までも伝わってくる。あんなのを手で描ける人間がいるっていうこと自体が驚きだ。
と思ったら、アニメーションディレクターの吉田健一氏のサイト発見。
gallo44
スゲエ。キンゲダンスの原画がアップされてます。他にもキングゲイナー関係の絵がいっぱいあるので未見の方は是非どうぞ。
作画に関しては、さすがに本編全部がオープニング並みのハイレベルっていう訳にはいかなくて、結構アレな回もあったけど、全体としては満足。アデットの乳揺れが神の領域だった回とか、見どころも多かったし。キャラクターデザインとメカデザインでカプコン勢が良い仕事してるのもキンゲらしさを出してるんだろうな。
ストーリーは結構デタラメなところがあって面白かったな。オーバーマンのオーバースキル対決って、まんま「ジョジョ」のスタンドバトルじゃないだろうか。
敵味方がはっきりしないで人間関係が入り乱れてるのは富野作品ではいつものことだけど、キンゲの場合はそもそも全面戦争ではないから、敵味方の線引きがいっそう薄い。敵方は敵というより、現状立場が衝突する相手、っていう感じ。味方にしても、行き過ぎな理想主義とか、裏表がある指導者とか、なんか過去を背負ってるやつとか、世間知らずの若者とか、主人公のゲイナーからみると全幅の信頼を置くというわけには到底いかない。そんな中でもいろいろみっともない目にあいつつ、割り切れない思いを抱えたまま、頑張るゲイナーはナイス主人公と思った。最後のアレはちょっと、永野のりこ漫画みたいで、むしろ可笑しかったが。
男性キャラクターはみんな類型的な人物ばかりだったな。面白かったのはヤッサバとママドゥ先生か。ベローは「エルガイム」のキャオにしか見えないんだけどわざとだろうか。
女性陣のほうは型通りのヒロインってのが居なくて、とても面白かった。もう最初っからバレバレの伏線が引かれていたシンシア、まさにフォウ・ムラサメの再来みたいな感じでとてもハラハラしながらみてたんだけど、悲劇にならなくてよかった。やっぱ、復活後の御大は前とは一味違うね。サラは最後のあたりで、言うべきときに言うべきことが言えないっていう、若くて不器用な感じをうまく出してたような気がした。演出が舌足らずなんではなくて、わざとやってんだろうなと思った、あれは。アナ姫さまは、ちょっとできすぎかなあ。同じ聖母タイプでも「∀」のディアナ様は色々暗いところがあってむしろよかった。もっともキンゲは尺が「∀」の半分だから、そのへんを描き込む余裕もなさそうだけど。アデットは一人だけタツノコアニメみたい。リュボフは声優が名演なのか天然なのか、とにかく声が良くはまってる。ミイヤは最後までアーリー・ミイヤ化しなかったけど、そこがいいんだと思う。あと、アスハムの妹、みていて口あんぐり。秀逸。
大勢の登場人物をちゃんと描いていて、主人公ひとりにとって都合のいい配置にせず、むしろ主人公は観客と一緒になって群集劇に呑まれているっていう感じ、このへん富野作品の醍醐味。
オーバーマンってなんだろう、エクソダスはどうなるんだろう、って、よくわからないまま終わってしまうんだけど、そのへんをわからないままにしておく面白さが、また富野作品の魅力でもあるかなあ。
富野由悠季は日本のアニメ界において宮崎駿と並ぶビッグネームだと思うんだけど、仕事のやり方としては正反対の両極にいるように見える。宮崎駿=スタジオジブリはアニメ業界で例外的な存在になることで成功した。劇場映画を少量生産して幅広く売り、いわゆるアニオタではない広く浅く薄い客層をつかんでる。それに対して、富野由悠季はあくまで既存のアニメ業界のシステムの枠の中で仕事をしていて、テレビシリーズを作り続けてるし、アニオタと真っ向勝負を続けている。アニメとかゲームとか模型とかの「大人げない」趣味を持つ大人に与えている影響力ということで言うなら、富野由悠季は宮崎駿の100倍ぐらいのインパクトがあるはずだ。商品として長く残るのは宮崎アニメかもしれないけど、次の世代の血の中に生き続けるのは富野アニメだと思う。
投稿者 ヒロツ : 2004年11月04日 12:12
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コメント
見ましたねキンゲ。
ストーリやキャラの説明を完全に省くのは富野節ですが、
あそこまで伏線を無視した話はなかなか珍しいですよね。
しかもすっきり終わるという。
最終話のオーバーデビル倒したところで、すっきりした音を出さないところにすごいあざとさを感じました。うまいなぁと。
なんかあのヘンから話が始まるように見えて始まりのように終わっちゃうんですよね。
宮崎氏と富野氏の対比はまさにそのとおりだと思います~。
ただ宮崎氏も演出的にすごいことをさらりとやってるんでやっぱ影響力は大きいかなと。
投稿者 dokon : 2004年11月10日 10:18
いろいろの謎自体は語り尽くされていないのに
終わりをみててスッキリしてしまうのは、
登場人物達にとってひとくぎりついたのが
みてるほうにちゃんと伝わってくるからですかねえ。
富野マジック。
>>ただ宮崎氏も演出的にすごいことをさらりとやってるんでやっぱ影響力は大きいかなと。
僕も自分で読み返してみて「100倍は言い過ぎだろ」と思いました。
僕もなんだかんだ言って宮崎アニメほとんどみてるし、
小学生で「カリオストロの城」をみたときに
脳に何かを刷り込まれたような気がします。
宮崎アニメじゃないけどジブリの「猫の恩返し」って
萌えモーションの宝庫で、劇場でみてすごいびっくりしたんですけど、
世間的にはあんまし話題になってなかったですね。
売り方が上手くなかったのかなあ。
投稿者 ヒロツ : 2004年11月10日 14:48
>100倍は言い過ぎだろ
でも受け手の準備が出来てれば濃さは100倍かも、>富野氏
>「猫の恩返し」
CMでネタバレが最大の問題だったと思いますよ。
いっそCMは萌えモーションをつなぎまくればよかったんです。(w
自分も評価は高いす。>猫恩
投稿者 dokon : 2004年11月10日 15:23
>>自分も評価は高いす。>猫恩
おお、やはり萌えモーション愛好家には評価されてるんですね。
買うのは微妙な値段だからとりあえずレンタルで再見しようかな。
「ギブリーズ」いらねえから2500円にしてくれと思いました。
投稿者 ヒロツ : 2004年11月11日 23:30
最近のマイブームな萌えモーションは
舞himeのOPの一部で脇役キャラ2名が画面左右から出てきて
手を合わせながらカメラ側に迫ってきて別カットに移るところです。
かなりマニアックなので理解していただけないかも知れないですが、ご覧あれ>愛好家さま。
ギブリーズは確かにいらないですねー。
投稿者 dokon : 2004年11月12日 17:08
>>舞himeのOPの一部で脇役キャラ2名が画面左右から出てきて
>>手を合わせながらカメラ側に迫ってきて別カットに移るところ
うわあ、そうやって具体的に言われるとすごく見たくなってしまいますね。
例によってこっちではオンエアないのでDVD待ちです。
第1話のサブタイトル、スゲエ。
投稿者 ヒロツ : 2004年11月14日 17:52
中身的には4話がすごいです。
こんな駄レス申し訳ない(w
あとre:キューティーハニーは意外と面白いですよ。
投稿者 dokon : 2004年11月15日 11:39